連続テレビ小説「エール」 (第48回・2020/6/3) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第10週『響きあう夢』の
『第48回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
高梨(ノゾエ征爾)の詞に作曲した「船頭可愛いや」はレコードになって売り出されるがまったく売れず、裕一(窪田正孝)は契約解除の危機を迎える。音(二階堂ふみ)にお願いされて曲を聞いた環(柴咲コウ)は、とてもいい曲なので世間の人達に広く知ってもらうために、自分に歌わせてもらえないかと提案する。レコード化に向けて、コロンブスレコードでは廿日市(古田新太)は大賛成だったが、小山田(志村けん)は…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
「目の動き」と「上半身の動き」で "音らしさ" を魅せる
・原案:林宏司 ・作:清水友佳子 ・演出:吉田照幸(敬称略)
前回の感想で、作曲中の裕一(窪田正孝)を音(二階堂ふみ)が覗き込んだら、裕一が鼻歌を歌いながら作曲しているのを知って、音が慌てて、且つ、ちょっと恥ずかしそうに身体の向きを変えるカット編集のことに触れた。
そして、今回のアバンタイトルでも、良い意味で気になったのが、今週は、音の「目の動き」と「上半身の動き」による芝居が、実に細かく演技指導され、二階堂ふみさんも、ちょっとした「目の動き」と「上半身の動き」で “音らしさ” を演技しているってこと。
音が「行って来ま~す!」と立ち上がる編集に違和感…
それと、音が言った「行って来ま~す!」だが、これ、何度かテイクし直していると思われる。まず、そう見える理由は、音がバッグにレコードを入れるカットと、音が立ち上がるカットが繋がっていないから。良く見ると、音が立ち上がるのが早過ぎる。恐らく3~5フレーム(1秒間=30フレーム)は、立ち上がる動作の尺が少ない。
バッグに入れるカットと立ち上がるカットを分ける必要性もないのだから、編集が忙しかったと言うより、この「行って来ま~す!」はアバンタイトルとしてはラストシーンであり、とても重要なカットだから、立ち上がるカットだけ撮り直して最善のテイクを利用したら、バッグに入れるカットと繋がり難かった…のだろう。
この辺も、NHKの働き方改革のせいかもしれない。もちろん、気にならない人の方が多いと思うから、特に問題でもないが、気が付いたので書いてみた…
久志の壁ドン2発から、音の練習への流れも良かった
さて、主題明けは、吉田照幸氏らしい、久志(山﨑育三郎)が、“藤丸” こと下駄屋の娘・沼田松子(井上希美)への壁ドン2連発で始まった。そして、音の歌の練習シーン。ここも本当は、もう少し歌の練習そのものの尺が欲しかった。
でも、物語の流れとしては、月曜日から練習している姿は描かれているし、今の音は、練習よりも「古山家の財政事情」の方が気になってしょうがないと言う立場だから、この位に短くても不満はない。気を取り直してピアノに向かうカットもあったし、これはこれで良かったと思う。
「船頭可愛いや」を環が再レコーディングして再発売の流れ
でも、面白い展開だなぁと思ったのは、「古山家の財政事情」を音が環(柴咲コウ)に相談する流れの中で、「船頭可愛いや」を環が再レコーディングして再発売すると言う流れ。
前回で、 「木枯君が つないでくれた縁」と「きっかけは大事。あなたは それをつかんだんだから 無駄にしないようにね」が描かれた次の回だから、ここは、音と環の “縁” と、祐一に自身を付けて貰いたい…の一心で環に「船頭可愛いや」を聴いて貰って、褒めて貰いたいと言う単純な “きかっけ” が、新たな道を開いた…ことになる。
そう、ちゃんと物語が繋がっているのだ。こう言うのが連ドラの面白さだと思う。
喫茶バンブーで描いた、"環の本音" が実に良かった!
そして、「喫茶バンブー」も、ミュージカル調もコント風も封印して、朝ドラらしいコミカルなシーンに仕上がった。また、コミカルなシーンと言うだけでなく、 環が裕一の作曲の才能をどのような点で認めたのかと合わせて、環自身の「世界的オペラ歌手・双浦環」のやるべきことを明瞭に描いた。
環「私は… いい音楽を広めたい。
あなたの音楽を大勢の人に届けたい」
短いシーンだが、音楽は、作詞家、作曲家、歌手、レコード会社、そして聴き手の5つが揃ってこそ完成する…と言うのが描かれ、これぞ、「音楽をテーマにした朝ドラらしさ」と感じだ。
社長室に飾られた船の模型がコロンブスのサンタ・マリア号
さあ、廿日市(古田新太)の耳にも、「船頭可愛いや」を環が歌うと言う情報が伝わった。ここで、ちょっと本編の感想から離れるが、社長室のシーンに注目して欲しい。
©NHK
裕一が座すソファーの奥の壁に、船の模型が飾られていた。3本マストと船首と船尾楼を備えたキャラベル船型の船で世界で最も有名なのは、 1492年に西回りインド航路の発見を目ざす航海でアメリカ大陸に到達したコロンブスが乗船したスペインの探検船団の旗艦「サンタ・マリア号」だと思う。
だって、ここは「コロンブス レコード社」だから。この辺は、美術さんのアイデア勝ちだ。
友禅紙総柄 大 太鼓橋に行列『平安絵巻』(p1_No.16)
更に、因みに船の模型の上に飾られていた絵は、作者不明の「平安絵巻・公家・帝・行列風景」と思われる。
「自分の立場を脅かす 新しい才能に敏感」な芸術家の目!
そして、遂に、志村けんさんと柴咲コウさんの共演シーン。環が、日本作曲界の重鎮・小山田耕三(志村けん)に、自分に「船頭可愛いや」を歌わせない理由を聞きに直談判する場面だ。「赤レーベル」と「青レーベル」に拘る小山田と、まだ知名度の低いが才能のある作曲家である裕一に拘る環の一騎討ち。それだけでも見応えがあるのに…
環「ドイツにいた頃 先生と同じ目をした
芸術家たちをたくさん見ました。
彼らは皆 自分の立場を脅かす 新しい才能に敏感です」
©NHK
小山田「フッ… バカバカしい」
環が、動揺し怯えているかのような小山田の目に気付いて、そこを一突きする迫力は、ドラマチックだった。そして、「自分の立場を脅かす 新しい才能に敏感」な芸術家の目を見事に演じた志村けんさんも素晴らしかった。惜しむらくは、この出演シーンが、本作に於ける志村けんさんの最後の場面であるらしいこと。本当に残念でならない…
藤丸と環の「船頭可愛いや」の伴奏の編曲が違う…心遣い!
いよいよ、環のレコーディング・シーン。いつもレコーディングの場面は楽しみにしているのだが。前回の録画と見比べると、環の伴奏のメンバーで、ピアニストとギタリストは、藤丸の時と同じ人だったが、前回にいたウッドベース奏者が見当たらないなど、バンド編成にも違いがあるようだ。
と言うか、そもそも、藤丸より環の歌のキーの方が高いし、イントロから伴奏の編曲が全く違う。前回の時は、軽めの演奏で、今回はヴァイオリンを強調した優雅なパートと、フルートを使った牧歌的な雰囲気を醸し出したパートもあって、広がりと奥行きのあるアレンジになっていた。
この辺は、番組スタッフさんの細かい配慮だし、そう言うのを聞くと、「音楽をテーマにした朝ドラ」だなぁと思う。
あとがき
予告編では描かれていた「音の妊娠」ですが、水曜日のラストシーンになりましたね。妊娠と練習と本番をどう両立するんでしょう? 恐らく、また、環の一言が音を動かすのだと思いますが、どう言うのかなぁ。「プロの歌手を目指すなら…」みたいに、音の覚悟を問うのか。いよいよ、面白くなってきましたね。
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