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連続テレビ小説「エール」 (第44回・2020/5/28) 感想

2020年5月28日 11:40 追記

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『エール』公式サイト
第9週『東京恋物語』の 『第44回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


音(二階堂ふみ)の記念公演の最終選考まであとわずか。選考に向けて必死に練習する時期に、音がカフェーで働いたり、結婚もしていることをはじめて知って、千鶴子(小南満佑子)は「私のすべてをかけて、プリマドンナを勝ち取って見せる」と宣言する。一方、鉄男(中村蒼)は再会した希穂子(入山法子)をたずねてカフェーにやってくる。ちゃんと話がしたいと話す鉄男に、希穂子は冷たい態度をとる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

描きたい事は何となく伝わるが手段が適切でないのが残念…

原案:林宏司氏 作:清水友佳子氏 演出:橋爪紳一朗氏

アバンタイトルで、同級生たちとの会話で音(二階堂ふみ)が「人妻」であることが強調された。だったら…と言うか。

本作ではそれなりに情熱的なやり取りと紆余曲折の末の結婚であったことは描かれたのだから、音は既にその経験を「恋愛の機微」に活かして歌って、世界的オペラ歌手・双浦環(柴咲コウ)が、今回の同級生たちのように歌の上手さに驚いて、「結婚していたから、ヴィオレッタの気持ちが分かるのね」と褒めて、それを耳にしたライバルの夏目千鶴子(小南満祐子)が、更に「恋愛の機微」を勉強する…と言う展開の方が自然なような。

まあ、そうなると、カフェーで鉄男(中村蒼)と希穂子(入山法子)の再会はどうするか? と言うことになるが、そこは前回で提案したように、裕一(窪田正孝)が鉄男を「作詞の才能のある幼馴染だ」と木枯(野田洋次郎)に紹介すれば、自動的に鉄男をカフェーに連れて行くから問題ないと思う。

描きたいことは何となく伝わるが、その手段が適切でないのが、今週の一番残念なところ…

「音の努力が見えない」のは、皮肉にも千鶴子も私も同じ!

今週は殆ど諦めているから、主題歌明けの千鶴子の台詞を聞いた時はドキッとした。

千鶴子「最終選考まで あと少しなのよ。
    必死で練習するのが普通じゃないの?」
  音「私だって必死だよ」
千鶴子「そういうの… 必死って言えるのかしら?
    私はね
    子どもの頃から音楽のために全てを犠牲にしてきたの。
    なのに あなたは…
    音楽も 家庭も 友達も 恋愛も
    何でも欲しがって 手を伸ばす。
    あたなみたいに強欲な人に
    私は負けるわけにはいかないの
  音「強欲?」
千鶴子「私は… 私の全てを懸けて
    ヴィオレッタを勝ち取ってみせるから」

この千鶴子の台詞、ある意味で本作の今週のダメなところを、的確に表現している皮肉な台詞だと思う。音が必死に歌を練習、敢えて言うならば「恋愛の機微」を勉強してヴィオレッタの役に迫ろうとは、千鶴子の目には全く映っていないってこと。

そう、これ、少なくとも私の音への描写への気持ちと、全く同じなのだ。既に今週3日と数分が過ぎているが、本当に音は「私だって必死だよ」と言えるような描写になっていただろうか?

ここが問題だし、残念なところなのだ。なぜ、千鶴子にこんな台詞を木曜日に言わせる脚本を用意したのなら、もっと早い時点で、前回の音と希穂子のやり取りをやっておけば良かった。ただ、あの程度で学習できる「恋愛の機微」で、ヴィオレッタの役に迫れるとは、正直思えないが…

カフェーのママも音は「勉強していない」と認めた皮肉…

今日は、今週の中では、ちょっとまとも…と言うか、脇役の台詞がそれなりに、内容の稚拙さをカバーしている箇所がある。6分過ぎのカフェーの従業員控室みたいな所で、カフェーのママ(黒沢あすか)が音に、さり気なくこんな台詞を言った。

ママ「それぐらい 言われなくても察しなさい。
   ここで 何 勉強したのよ」

ねっ。ママは、音がカフェーで何の勉強もしなかったことを言ってしまっている。更に音は「すいません」と、何の勉強もしなかったことを認めた。結局、音はカフェーでは何の勉強もしていなくて、「恋愛の機微」を勉強させて貰ったのは、鉄男と希穂子の「別れ話」と言うことに、脚本には書いていると言うこと。

だから、しつこく書くが、カフェーで1週間もバイトをするのが、千鶴子には “音は努力をしていない” と映っちゃう。本当にもったいない。

月曜日に、サクッと裕一が木枯に鉄男を紹介して、木枯が行きつけのカフェーに鉄男と裕一を誘って希穂子と再会。月曜日と火曜日に跨って、鉄男と希穂子の「別れ話(もちろん、今回の中盤で描かれた、希穂子の本音を加えた「別れ話」ね)」に徹夜で付き合うシーンをやって、水曜日に大あくびをして千鶴子に鉄拳を食らわされて、音が本気で奮起する。それだけで良かったのに…

ナレーションで「音が勉強した」と言い切ったのは苦肉の策でもアリ!

そして、8分過ぎにも脇役、と言うかナレーションの補足があった。

N「恋愛の機微を目の当たりにした
  音のカフェー勤務の最終日でした」

このナレーションは良かった。と言うか、今週の脚本家の誠実さと受け取った。だって、このナレーションがなければ、何処をどう解釈したら、『椿姫』のヴィオレッタの役に通じる「恋愛の機微」を勉強したのは良く分からないから。

分からないけど、こうやって、ナレーションで強引にでも「勉強しました」と言い切られれば、「はい、そうですか」とモヤモヤは残るが、そう受け止めて先を見ることが出来る。ちょっと安心したと言うか。こう言う解釈で良いのだろうか…

最後の6分間は「音楽の朝ドラ」を思い出せてくれて良かった!

9分過ぎから始まった、裕一と久志と鉄男が久し振りに故郷を思い出して、酒を酌み交わすシーンは良かった。鉄男が故郷の福島を思って、恋愛ソングに仕立てた「福島行進曲」の歌詞を読んだ、裕一と久志が興奮する。

裕一「『紺碧の空』書いた時にね
   歌詞に共感するって すっごく すっごく
   大事なんだって分かったんだよ。
   こういう… こういう… 心に グッて グッて来る
   こういうの ずっと待ってた!
   僕ね… 福島捨てて ここに来たんだ。
   でも… 忘れたことは一度もない!
   大将が思い乗せた この歌詞で
   もう一度… もう一度 ちゃんと福島と向かい合いたい!
   大将 いや… 鉄男。
   僕に… この詩で… この詩に曲をつけさせてくれ!」
鉄男「分がった。いい曲つけてくれよ」
裕一「ありがとう! ありがとう…。
   久志 歌ってくれるよな?」
久志「僕以外… いるの?」

贅沢を言えば、「福島行進曲」の歌詞の誕生秘話みたいなのが描かれたり、それが、今週描き続けた「恋愛の機微」に繋がったり、そんなのがあったらと思うが、ハッキリ言って、ここが月曜日の方が良かったと思う。

そこから、鉄男が希穂子にフラれて、その思いを歌詞に吹き込んで、そこから音が「恋愛の機微」を勉強する方が…。でも、最後のレコーディングのシーンも、久し振りに「音楽の朝ドラ」を思い出せてくれて良かった。

あとがき

「福島行進曲」のレコードが、ドーナツ盤(SP盤)でなくて、1曲しか録音していないのに「LP盤」だったのが気になって調べてみました。史実では、「福島行進曲」が発表されたのは、昭和6年(1931)です。一方、ドーナツ盤(SP盤)が発売されたのは 昭和24年(1949)ですから、まだ日本にはLPレコードしかなかったのですね。勉強になりました。※レコード盤について、最下部に追記があります。

さて、音のくだりは、未だに納得いきませんが、今回の9分過ぎからの展開は、ちょっと取って付けたような感じも否めませんが、音のくだりを延々やるより、ずっと良かったです。やはり、ダブル主人公で進むのは難しい… と言うことでしょうか。

もう、明日の金曜日中に、鉄男と希穂子、ヴィオレッタ役に決着をつけて欲しいです。そして、来週は別の脚本家と演出家に交代して頂いて、1枚目のレコードを出せた裕一が率いる “福島三羽ガラス” が曲作りをする話に進んで欲しいです。よし、自分よ、あと1日の我慢だ! 『エール』から “エール” を貰えるのを信じよう!

2020年5月28日 11:40 追記

上記のレコード盤の歴史について、不明瞭な表現がありましたので、下記に改めます。

レコード盤の形状と歴史(Wikipedia)より

 ●SP盤
  ・回転数 : 78r.p.m.(SP初期は盤により回転数にバラつきがあった)
  ・直径 : 30cm(12インチ)または25cm(10インチ)/両面(初期は片面)
  ・1948年頃に登場し、1948年頃に1948年頃にRCAビクター社が1949年に発売

 ●LP盤
  ・回転数 : 33 1/3r.p.m.
  ・直径 : 30cm(12インチ)・25cm(10インチ)/両面
  ・市販レコードは1948年6月21日にコロムビア社から最初に発売

 ●7インチシングル盤(ドーナツ盤)
  ・回転数 : 45r.p.m.
  ・直径 : 17cm(7インチ)

 ●EP盤(コンパクト盤)
  ・回転数 : 45r.p.m.
  ・直径 : 17cm(7インチ)

 ●12インチシングル盤
  ・回転数 : 33 1/3r.p.m.・45r.p.m.
  ・直径 : 30cm(12インチ)

要は、1960年代頃になるまで、直径17センチのレコードは一般的でなかったと言うことです。また、「ドーナツ盤(SP盤)」と言う表記は正しくないことも記しておきます。



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【これまでの感想】

第1週『初めてのエール』
1 2 3 4 5 
第2週『運命のかぐや姫』
6 7 8 9 10 
第3週『いばらの道』
11 12 13 14 15 
第4週『君はるか』
16 17 18 19 20 
第5週『愛の協奏曲』
21 22 23 24 25 
第6週『ふたりの決意』
26 27 28 29 30 
第7週『夢の新婚生活』
31 32 33 34 35 
第8週『紺碧(ぺき)の空』
36 37 38 39 40 
第9週『東京恋物語』
41 42 43

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★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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