連続テレビ小説「エール」 (第29回・2020/5/7) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第6週『ふたりの決意』の
『第29回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
音(二階堂ふみ)は、心を閉ざしてしまった裕一(窪田正孝)の音楽の道をさがすために、レコード会社を回って売り込みを続けていた。ある日、吟(松井玲奈)のお見合い相手の鏑木(奥野瑛太)の紹介で、以前訪ねたことのあるコロンブスレコードをふたたび訪れる。その時は、すぐに断られた音だったが、音の再訪を知った廿日市誉(古田新太)が駆け寄ってくる。廿日市の話は驚くべきものだった!
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
支店長の「逃げんなよ 自分の心から」で始まる裕一の物語
異論反論あるだろうが、とにかく私にとっては、今週から本格的に 「鈍感であり思慮の浅さもある裕一」を救うのが「問題解決能力、ブレークスルー出来る女である音」の物語が始まったと言う解釈だから、今回のアバンタイトルのような「鈍感であり思慮の浅さもある裕一」を視聴者に植え付けるようなエピソードはとても重要だと思う。
特に、川俣銀行支店長の落合(相島一之)にこんな風に言わせたのは良かった。
落合「失敗は誰にでもあるが
失敗から学ぶ人間は少ねえ。
逃げんなよ 自分の心から」
「逃げんなよ 自分の心から」が、どうやら今回のキーワードになるような気がする。幾度か書いているが、このように「先が見たくなる」ように作るべきだと思う。
前回の終盤での "音を励ます光子" を全削除したのに驚いた
思い切ったものだ。
アバンタイトルで前回の終盤に音(二階堂ふみ)が母・光子(薬師丸ひろ子)に 「ぐだぐだ言っとらんで お願いするんじゃない。契約してやるくらいの勢いで行くの! の亡者に 頭なんか下げるな!」と、強く背中を押されて、裕一(窪田正孝)をレコード会社に売り込む決意をする場面を使わずに、いきなりレコード会社に売り込むシーンから、主題歌明けが始まったのには驚いた。
また、ナレーションの使い方もなかなか上手くて、テンポがよくて、音の頭の良さも上手く表現したと思う。
音がレコード会社に売り込む理由や、喜多一を訪れる時間とか…
今回は、前回に続いて、月曜日と火曜日とは雲泥の差と言って良い程、あちこち丁寧だ。
まず、前回の感想で書いたように、裕一が音楽で成功することと、音が裕一をレコード会社と契約させることがイコールではないのだから、そこを描くべきだと。しかし、今回の姉の吟(松井玲奈)とのやり取りの中で、音は「裕一さん 喜ぶかな?」と言う台詞があった。
このことで、イコールではないが、居ても立っても居られずに母の命令通りに「問題解決能力、ブレークスルー出来る女である音」が動いた…と、考えれば合点がいく。
また、先日には裕一が音の家に突然訪問する時間帯が不明瞭だし不自然と書いたが、今回で音が「喜多一」に朝一で訪問する際には、開店前であること、「朝早くから申し訳ございません。一刻も早くお伝えしたいことがあり」と、しっかりと説明を加えた。
ドラマと言うのは「いつ、どこで、誰が」を視聴者に提示するべきで、今回は上手くいったと思う。
まさの "裕一には過保護、浩二には差別" の構造が見えた!
音が、妻・まさ(菊池桃子)にレコード会社と契約して音楽を続けさせて欲しいと願い出るシーン、まさは “欲のない男性” だから夫の三郎(唐沢寿明)と結婚したと言った女性。だから、基本的にイケイケでなく超がついてもおかしくない保守派の女性。
だからこそ、裕一をこれ以上傷つけたくない…と堂々を言うし、こう言う性格だから、悪気もなく正しいと信じて、長男の裕一への “過保護” と次男の浩二(佐久本宝)への “差別” した…と、ついに繋がった。気の強い音が悔し涙を零す位だから、先日の「浩二の乱」も当然、必然ってことになる。うん、この流れ、意外と良いと思う。
心を閉ざし全てを捨て養子しかない裕一の苦悩の描写が秀逸
12分過ぎの教会でのシーンの途中で、「これ 断ったら 終わっちゃうよ」の音の台詞から始まるカメラが手持ちになってからの、鉄男(中村蒼)が加わった裕一とのやり取りが良かった。
裕一「何で…? 何で?
何で みんな… みんな
僕のこと ほっといてくれないんだ」
音「救われたからよ! 励まされたからよ!
元気をくれたからよ!
みんな あなたに幸せになってもらいたいの。
自分の人生を歩んでほしいの!」
完全に、心を閉ざしてしまっている裕一。音楽を捨て、音も捨て、養子縁組を成立させることが、自分にとっても、家族にとっても一番良い選択だと必死に思い込もうとしているのが、しっかりと伝わって来る。その裕一の頑なさは、今は音と鉄男の説得にも耐えている。そんな感じだろうか。
もやは、音と鉄男の言葉も響かない裕一の閉ざされた心を開くのは何なのか? どうやら、茂兵衛(風間杜夫)と病床に伏す妻の絹子(村上里美)と、例の茂兵衛の母・八重(三田和代)に隠された秘密がありそうだ。教会から出て来た裕一が帽子を被るカットが、不自然に印象に残ったから…
あとがき
今回は、裕一に各登場人物が本音をぶつける…と言う展開だったために、それぞれの人間性や劇中での役割が、また少しハッキリしたように思います。窪田正孝さんと二階堂ふみさんの演技力も光ってました。さて、心を閉ざしてしまった裕一が、明日の金曜日で、支店長の「逃げんなよ 自分の心から」の言葉を盾に、裕一が動き出すのが楽しみです。
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【これまでの感想】
第1週『初めてのエール』
1 2 3 4 5 土
第2週『運命のかぐや姫』
6 7 8 9 10 土
第3週『いばらの道』
11 12 13 14 15 土
第4週『君はるか』
16 17 18 19 20 土
第5週『愛の協奏曲』
21 22 23 24 25 土
第6週『ふたりの決意』
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