連続テレビ小説「エール」 (第28回・2020/5/6) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第6週『ふたりの決意』の
『第28回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
音楽学校受験のために東京にいる音(二階堂ふみ)のために、光子(薬師丸ひろ子)が届けてくれた、裕一(窪田正孝)の留学について伝える三郎(唐沢寿明)からの手紙を読んだ音は、いてもたってもいられず福島に向かう。裕一を探しまわって、川俣銀行の同僚に教えてもらった教会を訪れた音は、幼い頃に父に連れてこられて飛び入りで歌った日の記憶を思い出す。ようやく見つけた裕一に音は必死に語りかけるが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
アバンタイトルの拙速さが、音の素早い行動力に合っている
今回は、アバンタイトルの1カット目で、少々雑が目立った前回、前々回とは違う予感。その理由は、前回のラストは、光子(薬師丸ひろ子)が…
光子「裕一さんのお父さんからの手紙」
と言って渡された音(二階堂ふみ)が封筒を受け取り、差出人を確認する直前で終わった。
普通なら、音が開封して音のモノローグで手紙の文面を読ませて、途中から三郎(唐沢寿明)のモノローグに代わる…と言うのをやるはずなのに、今回の1カット目は、封筒は既に開封済みでちゃぶ台の上に差出人が見える状態の映像に、三郎の映像も入れずに、冒頭から三郎のモノローグ。
やや、拙速さは否めないが、このアバンの拙速さが、音の素早い行動力に合っており、前2回とは違った工夫が施されていると思う。
"湿気った話"が続いているから、笑いを入れるのは得策!
さて、主題歌明け。前回で浩二(佐久本宝)の衝撃の大爆発を描いておいたおかげで、「喜多一」を出て行く裕一(窪田正孝)の孤独感も、浩二の複雑な心情も無難に描けた。やはり、前回で描くべき “過去にあった差別” を明確化しておいて良かったと思う。
そして、先日も書いたように、「鈍感であり思慮の浅さもある裕一」を救うのが「問題解決能力、ブレークスルー出来る女である音」の物語が始まった。その始まりに、久し振りに「川俣銀行カルテット」を登場させて、賑やかに飾ったのは悪くない。
何せ、留学がとん挫して、兄弟仲も微妙だし、結婚するはずの二人が離れ離れになっていると言う “湿気った話” ばかりが続くから、ここで笑いを入れるのは得策と思う。
"赤い糸"を描く場面を盛り上げ過ぎない演出のさじ加減…
で、コミカルなくだりを挟んで、いよいよ最初に二人が出会っていた教会で、既に二人は幼少期に出会っていた…と言う “運命の赤い糸” を描くシーン。
ここ、もっと盛り上げることが出来るはずなのに、意図的に盛り上げなかったように思う。もちろん、ここで裕一が「音さんの言う通りだ」と納得して結婚してしまうわけではないから、必要以上に盛り上げる意味が無い。この辺の全体の構成を意識したさじ加減は上手いと思う。
また、“意図的に” と言う部分では、このシーンのお尻(最後)を暗転へフェードアウトにしたことでも分かるし、フェードアウトしたことで次のシーンへの期待感も高まるから、やはり今回の演出は直前2回とは違う…
見合い相手の配役が毎回凝っており必要な場面になっている
場面は、音の5回目の見合いのシーン。正直、「見合い」なんて丁寧に描く必要はないのだ。だって、裕一と音がのちに結婚するのは第1回で周知なのだから。
しかし、いつだったかの音の見合いのシーンでは、見合い相手・野島夏彦 役に個性派の坂口涼太郎さんを配役。今回の見合い相手・鏑木智彦 役には『バイプレイヤーズ ?もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら?』にも出演された奥野瑛太さんと、脇役好きには嬉しいキャスティングが多い。
一度きりの出演だとしても、先日の夏彦では、音の古臭い考え方に捉われない人間像を描く大切な役であったし、今回では音のブレークスルー力を助ける大事な役に若き脇役を配するのは贅沢なキャスティングだと思う。
古田新太サン、野田洋次郎サンも登場。いよいよ音楽の朝ドラ開始!
その後も、コロンブスレコードのディレクター・廿日市誉 役に演劇界の怪獣・古田新太さん、コロンブスレコードに採用された作曲家・木枯正人 役にRADWIMPSの野田洋次郎さんも登場。いよいよ音楽をテーマにした朝ドラの始まり…と言う感じだ。
光子と"堅すぎる雷おこし"のシーンが良かった!
思い当たるレコード会社を全て当たってはみたが、裕一を採用してくれるレコード会社がないことに落ち込む音。そんな音の背中を、母・光子(薬師丸ひろ子)が、こんな言葉で押す。
光子「裕一さんの人生を救えるのは あなたしかいないのよ」
音「でも どうせまた 金にならんとか 難しすぎるとか…」
光子「ぐだぐだ言っとらんで お願いするんじゃない
契約してやるくらいの勢いで行くの!
金の亡者に 頭なんか下げるな!」
これで、「うん!」と言って、音が立ち上がるのかと思いきや、硬すぎる “雷おこし” を何度も噛んで…
光子「割れなきゃ 何べんでも噛むの!」
と、どや顔で急き立てる。どや顔の薬師丸ひろ子さんの頬に、雷おこしの “欠片” をくっつけたのは偶然でなく演出だと思うが、この辺の細かい演出、シーンに合った劇伴と合わせて、話の推進力になる良いシーンだった。
志村けんさんと古田新太さんの共演も凄いが…
そして、久し振りに日本作曲界の重鎮・小山田耕三(志村けん)が登場。志村けんさんと古田新太さんの共演も凄いが、ここから裕一のコロンブスレコードへの採用が決まるわけか。なるほど…
あとがき
個人的には、裕一の「音楽を続けたいと言う気持ち」と、その延長線上にある「留学したい」と言う夢と、音が「裕一をレコード会社に売り込む」と言う相互関係をもう少し尺を割いて描いて欲しかったです。だって、音は世界情勢が云々だろうと「裕一さんを絶対に留学させてあげたい!」と行動する選択肢もあるわけで。
ですから、折角作ったお見合いのシーンで、音が「裕一さんが音楽を続けられるためには、レコード会社を契約して仕事にしちゃえば良いんだ!」と言うのを、ナレーションで補強したら良かったと思います。土曜日版では、そこを補強するかも知れませんね。
でも、順風満帆のようで波乱万丈の人生を、朝ドラらしい軽妙さを含みながら楽しく描いていると思います。
話は逸れますが、5月6日 1時57分頃にも、私の家の地域では震度3がありました。流石に、2日連続で夜に地震が連続すると、眠りが浅くなって朝が起きられなくなって困ります…
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