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「野ブタ。をプロデュース」特別編 (第4話・2020/5/2) 感想

「野ブタ。をプロデュース」特別編

日本テレビ・『野ブタ。をプロデュース』特別編特別編公式
PRODUCE 4『恋の告白作戦』の感想。
なお、原作の「野ブタ。をプロデュース」白岩 玄(河出書房新社)は未読で、ドラマも未見。
 私は本作を初見なので、ネタバレ等のコメントは無視させて頂きます。



修二(亀梨和也)と彰(山下智久)が信子(堀北真希)をプロデュース!11月4日に全校生徒の前で『愛の告白』を行う『1・1・4(イイヨ)の日』は隅田川高校の恒例行事!信子はバンドーの嫌がらせから修二に愛の告白をすることになってしまう。一方、修二は信子をプロデュースする立場から信子の告白への応えに当惑するのだった!はたして信子は修二に愛の告白をするのか、修二はどんな決断を下すのか!?彰の意外な思いも?
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:「野ブタ。をプロデュース」白岩 玄(河出書房新社)
脚本:木皿泉(過去作/すいか、富士ファミリーシリーズ、パンセ)
演出:岩本仁志(過去作/時をかける少女2016、崖っぷちホテル!) 第1,2,3
   佐久間紀佳(過去作/Missデビル、あなたの番です、トップナイフ) 4
   北川敬一(過去作/あり得ない!、ろくでなしBLUES)
音楽:池頼広(過去作/相棒シリーズ
主題歌:修二と彰「青春アミーゴ」(ジャニーズ・エンタテイメント)

70~80年代の米国青春映画に度々登場した「プロム」をアレンジ!

1970年代~80年代のアメリカの青春映画に度々登場した、所謂「プロム(アメリカの高校で学年末に開催される年に1度のスペシャルイベントであるダンスパーティー)」の日本版を『1・1・4(イイヨ)の日』と名付けて、11月4日に開催すると言うアイデアが面白い。

更に、第4話の本放送時が「2005年11月5日」で、きちんと内容と合わせに行っているあたりは、脚本家の余裕が見て取れる設定だ。

修二の「俺は偽善者です」の衝撃のモノローグが期待感を高める!

そして、今回は、これまでと異なり、アバンタイトルの冒頭から修二(亀梨和也)と上原まり子(戸田恵梨香)が校内で誰もが羨む美男美女カップルであることを強調して、彰(山下智久)からの提案で、修二が信子(堀北真希)を『1・1・4の日』に告白すれば、信子が一気に人気者になる…と言う、プロデュース案を提案。

更に、そのことに修二が困惑するまで、僅か数分で描いた。修二と彰の立場もこれまでとちょっと違った展開と、修二の「俺は偽善者です」の衝撃のモノローグが期待感を高めるアバンになっていたと思う。

修二の表裏が大きく違う複雑な人間像をジワジワと植え付ける

オープニングタイトル以降も、どことなくこれまでと違う。もちろん、演出担当が第3話までの岩本仁志氏から佐久間紀佳氏に交代しているせいも若干あるが、やはりこれは脚本家の意図的な舵取りが変わって来ているのだろう。

特に、本心を見せない修二に対して不安を抱いているまり子を描くことで、修二の、表面上は明るくて面倒見が良くて誰からも好かれる人間を演じながら…

一方で実に冷めた性格であり、自分の存在感を誇示するために人気者を演じ、今回のように自分の存在感をマイナスにするようなゲームには、打算的な言動で拒否をする、表と裏が大きく異なる複雑な人間像を、「誕生日を他人に教えない修二」などで、じわじわと視聴者に植え付ける、植え付ける。

早乙女先生の"マザコン"で描いた、2つの重要な事とは…

また、最初に修二に「俺って ウソうまいな。フッ」と言わせておいて、見合い相手にフラれた早乙女先生(木村祐一)のことを、「マザコン」と呼んで「女の前じゃ 取りあえず ウソつけっつうの」と茶化して去る。

その同級生たちの言葉に「すいません」と謝る修二に、「そんなに悪いことか?」と、不良だった時期にも自分を見捨てなかった母を大切にしていることを修二に吐露する早乙女。ここの修二と早乙女のやり取りも短い時間の中で、重要な2つのことが描かれている。

1つは「母親が好き、母親を大切にすることは “悪” ではない」こと。もう1つは「女性にウソを付けない男が笑われるほどの “バカ” でない」と言う早乙女の価値観を通して、脚本家が(当時の)若い視聴者に伝えているのだ。そんな説教臭いシーンを、「キンモクセイの匂い」を “失恋の匂い” として、ロマンチックに結んだ。

そして、蛇足として、キンモクセイの 花言葉といえば「謙遜」「気高い人」「真実」…

彰の正義感が強く自分のルールを心の中に持つキャラが活かされた

このシーンにも触れておかないと。信子を転校初日からイジメていた坂東 梢(水田芙美子)が彼氏から暴力を受けているのを彰と信子が見つける。そこに、体育館倉庫にいた彰がホイッスルを拭いて止めに入る。

 彰「ダメだよ そこ そういうことしちゃ。
   1点 減点だよ 住所と名前 はい」
彼氏「何だよ お前」
坂東「草野 お前 引っ込んでな」
 彰「あんね どんな女のコのココロもガラスで出来てんのね。
   だから 女のコは 絶対 殴ったら あかんのよ~ん」

と、彰がパンチで一撃。普通のドラマなら、このままバンドーが「ありがとう」か、「貸しを作ったな」的な礼をいって去るのだが、やはり良い意味で説教臭い本作は、この続きがちゃんと用意されている。

バンドーが、自分の彼氏だから殴らないで…みたいに彼氏を庇おうとするが、そのバンドーの言葉を聞いて、彰が更に彼氏に説教とパンチを食らわす。

彰「じゅあ 世界で一番大事にしなきゃいけない人を
  何で! 殴るんですか?」

ここも、何気に見てると、山下智久さんのカッコいいアクションシーンだけに見えてしまう。でも、ちゃんと繋がっている。早乙女先生の “自分のことを特別だと思ってくれている人を大切にするのは悪でないこと” と、 “女にウソをつけない男より、女に暴力をふるう男の方がバカだってこと” に。

そのことを、 正義感が強く自分なりのルールを心の中に持っており、思ったことや感じたことがそのまま言動に出る彰を使って訴えたのだ。まだ、放送10分ちょっとなのに、じわじわと積み重ねられていくのが素晴らしい。

演出の王道の"演出の掟"を用いて、着々と描写を積み重ねる!

放課後に、まり子が修二のためにバースデーケーキを作って来て、「一緒に食べよう」とするが、修二は「家に持って帰る」と言って、場面は夕方の学校の屋上。上手(画面の右側)で、視線は下手(画面の左側)向きの修二が画面の手前にいて、画面の奥に彰と信子。

この(画面の)構図、さっきの早乙女先生と修二の2人横並びのカットと同じ人物配置で、早乙女と修二が入れ替わっただけ。

今回の演出では、以前の投稿『[演出プチ講座] 映像の掟~画面内の人物の位置や視線(目線)の向きには意味がある~』に於ける、位置が上手で視線が下手向きの場合のその人物は 「今は安心・安定しているが、将来に不安がある」となる。正に、今さっき、まり子にウソをついて一安心しているが、不安を抱えている修二だ。

因みに、早乙女に当てはめても「見合い相手にウソをついて一安心しているが、結婚には不安を抱えている」となる。こう言うのが演出の王道であり “演出の掟” だ。これを忠実に守り続けることで、脚本と演出がどんどん積み重なっていくのだ。

夕暮れの屋上での、修二の視線と、ど~んと引いた画に注目!

そして、修二の下手向きの視線を崩す役が、「これは 食べなきゃ。ココロ こもってるし」と言って修二に近づく信子だ。信子に修二が話しかける度に、修二の視線の先が動く。修二を演じる亀梨和也さんの “修二の視線が泳ぐ” 演技も見事に、修二の不安を演じている。

このシーンで良いカットが、何度も「ココロが…」と言ったのに食べて貰えない信子が屋上からいなくなる時の、ど~んと引いた画だ。今度の修二は位置も下手、視線も下手で、直前のカットより小さく映っている。

これは、さっきまでは「今は安心・安定しているが、将来に不安がある」修二が、この瞬間では「不安で心配で、敗北感さえ味わっている」ことを示す。

この引きの1カットで修二の心情を映像で魅(見)せたからこそ、校庭に描かれたバースデーケーキのカットが修二に大きな “何か” を与えたように見えるし、その後の鉄柵越しの修二のアップに意味が出て来るのだ。

因みに、今回の前半は、彰は画面の中央、視線は真正面(カメラ目線に近い)方向のカットが多い。あくまでも「中立的な立場」を強調していると思う。

彰に野ブタパワーを注入された信子が動き出す後半からが大事!

さて、後半になると、展開に異変が。何と、彰に野ブタパワーを注入された信子が動き出す。坂東を体育館裏に呼び出して、『1・1・4の日』の告白を仕掛けたのを取り消せと直談判を始める。

ここ、大事だね。今まで修二と彰に頼っていた信子が、自分自身でこれまで助けてくれた修二を苦しみから逃したい…と、ブレークスルーしようと試みるのだから。

鉄柵、鉄枠、信子が坂東を説得するやり方と後味の気持ち良さ

そして、修二の感情は屋上の鉄柵越しに描いたのに対して、複雑な心境の信子と坂東のやりとりは、校舎の塀の鉄枠と言う拘り。「枠」って、牢獄とか牢屋とか、それこそ刑務所とか、自由を拘束されているイメージを持ったアイテム。だから、屈折した青春期と映像的に相性が良いのだ。しかも、坂東を説得するやり方が気持ちいい。

信子「私は クラスで浮いてるけど
   そういうバンドーだんは もっと浮いてますから」
坂東「そんなこと いちいち あんたに言われなくたって
   こっちは幼稚園の時から自覚してます!」
信子「変わろうと思わないの?」
坂東「今さら いい子やれっていうの?
   できるわけないじゃん」
信子「人は 変わることができる」
坂東「は? 別に私 変わりたくないし」
信子「私は バンドーさんに殴られて
   バンドーさんは 彼氏に殴られて
   何で バカみたいに 同じこと繰り返すんですか?
   何で もっと違う自分になろうと思わないんですか?
   人は変われます!」

野ブタパワーを使い切った信子が、その場で足から崩れ落ちる。信子の目の前には壊れたゴミ箱。ここの、信子の “やり切った感” と、ゴミを捨てるゴミ箱がそもそも壊れて使い物にならない “やるせなさ” の映像的な対比もお見事だ。

信子が告白相手を修二から坂東に変える、最適な展開!

さあ、こうなると先の展開は見えて来る。修二と彰に「ココロを変えられた信子」が変えたい人間は、「坂東 梢」しかいない。

そもそも、修二に究極の選択を迫る必要もないし、修二と彰に “ココロを変えられた自分” を見せることが、2人への気持ちの表現だとしたら、「坂東 梢」を変える自分を見せるのが一番だから、ドラマも、そのように進んで行く。

上手いなぁと思う。一度の告白で二人のココロを変えちゃう展開。信子が舞い落ちて来た花びらを両手で握り締めるカットが印象的だ。

肝心な所は"説教"せず修二のココロの言葉で視聴者に訴える

そして、最後の最後まで脚本に手抜かりがない。途中から何度も登場していた本当おじさん(ベンガル)の劇中の役割が分からなかったが、終盤でやっと役割が! 「彰が信子のことを好き」と言う本音を引き出した。

そして、野ブタ手帳を取り違えたくだりでは、修二が悩みに悩んだ挙句に “あみだくじ” に頼り、その “あみだくじ” を何回やっても答えが「水」になり、やっと「花」になったところで、「花」に丸を付けて、あみだくじを終えたことを知る信子。これだけでも十分に “青春” なのに、このドラマは更に修二のモノローグを畳みかける。

修二(M)「俺は ノブタの上に 花を降らせるつもりだった。
     人気者の修二君を投げ捨てても 降らせるつもりだった。
     それは たぶん あの2人が好きだったから…
     あの2人といる自分が好きだったからだ」

実は、『1・1・4の日』の一度の告白で、三人のココロを変えちゃう展開だったってことだ。

修二(M)「そんなこと 自分でも信じられないけど
     そうなんだから しょうがないじゃんか…」

理由は明確に分からないけど、ココロが変わっちゃうことが往々にしてあるのが青春。歳をとると、なかなか理由がないとココロは変わらない。だから、若いうちは、理由なんかどうでも良いから、「自分のココロを変えちゃいたいなら自由に変えちゃいな」と言う大人からのメッセージが、しっかりとドラマに内包されている。

そして、一番肝心な部分は決して “説教臭い” 表現は使わずに、登場人物のココロの言葉で視聴者に伝える。うん、今回も天晴れだ!

あとがき

回を重ねる毎に、メインの3人がきちんと成長していますね。そこが本当に上手いなって思います。また、学園ドラマで先生が主役でないのに、全く群像劇になっていない点も見事だと思います。そして、今後、第5話、第6話の継続放送も決まったようです。最終回まで放送して欲しいドラマです。

そして、この感想を投稿する時点で、29回ものWeb拍手を下さった読者の皆さんに感謝します。更に、再放送なのに長文の感想を最後まで読んで下さり、ありがとうございます。


なお、本放送当時、読者の皆さんからたくさんの応援を頂いた山下智久さん主演の『アルジャーノンに花束を』の全話の感想もあります。最終回のリンクに全話の感想のリンクがあります。
アルジャーノンに花束を (第10話 最終回・6/12) 感想



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週刊朝日 2020年 5/1 号【表紙: 亀と山P 】 [雑誌]

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Author : みっきー

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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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