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連続テレビ小説「エール」 (第25回・2020/5/1) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『エール』公式サイト
第5週『愛の狂騒曲』の 『第25回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


三郎(唐沢寿明)から届いた電報を読んだ裕一(窪田正孝)や音(二階堂ふみ)たちは、三郎が無事福島の家族を説得できたと理解して、安堵(あんど)する。そして、いよいよ鶴亀(古館伊知郎)からの持ち込み企画で行うことになった豊橋のホールでの演奏会の当日を迎える。これまで準備を進めてきた二人は、緊張しながらもそれぞれの音楽を披露する。演奏会のことは新聞でも取り上げられ、それを読んでいたのは意外な人物だった…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

斬新なアバンタイトルで始まった「週5放送」の金曜日

へぇ、斬新なアバンタイトルで始まった「週5放送」の金曜日。てっきり、前回の終盤で描かれた三郎(唐沢寿明)から届いた電報を読んだ裕一(窪田正孝)や音(二階堂ふみ)たちが、三郎が無事福島の家族を説得できたと理解し安堵した地点から始まって…

鶴亀(古館伊知郎)からの持ち込み企画で行うことになった豊橋のホールでの演奏会の練習をするところまでをアバンにして主題歌明けに演奏会の本番だと思っていた。しかし、実際は、本番の当日の正に本番直前から始まった。まあ、削除すべきは削除するのが、今週の脚本&演出担当・吉田照幸氏の作風だから、こうなったのだろう。

練習風景は描かれなかったが裕一と音の新たな一面が見えた

練習風景を見られなかった残念さはあるが、逆に描くべきことをちゃんと描いたとは言える。それは、普段は、どちらかと言うと裕一が消極的で、音が積極的なのに、時と場合によって、音は “緊張しい” のところがあって、裕一は頼もしい一面を持ち合わせていると言うことを視聴者に伝えた。

そして、更に喉の調子が悪い音に「生のネギ」を持って来るくだりでは、「喉にネギが効く」と言うことは知っているのに、ネギは喉に巻くのでなく、ネギ味噌スープなどにして飲んでこそ効果があることまでは気付いていない、裕一の早とちり、おっちょこちょいの可愛らしい一面と、「生は きつい」と冷静に突っ込む音の面白さも魅せた。

斬新なアバンだったが、程良きさじ加減のコント風は中々良いものだ。

音が赤い絨毯の廊下を歩く"後付けの足音"こそが王道演出!

主題歌明けの演出も、ちょっと面白い。喉のためにハチミツを舐めていた音の楽屋に鶴亀が出番を告げに来て、ステージに向かう廊下を一歩一歩、音が歩くシーンだ。廊下には赤い絨毯が貼ってあり、音の靴もピンヒールでもないから足音はそれほどしないはずなのに、演出で「コツ、コツ」と言う足音を意図的に加えていた。

足の動きと足音のタイミングがずれている(スローモーションだから合わせ難かったと思う)から、後付けだ。ただ、演出としては間違っていない。ズレても入れるべき。だって、こう言う演出こそ王道で、前回の感想でも書いた通り、王道の演出をやるのが本作らしさだから。

裕一が"類稀なる音楽的才能の持ち主"であることを描いた

これから書くことは、私の拙い知識によるものだから正確性に欠けると思って読んでもらいたい。裕一は音楽大学で「指揮」を勉強した経験は無いはず。「指揮者」の経験があるとすれば、 ハーモニカ倶楽部時代だ。だから、あの頃に「指揮」のやり方を多少なりとも学んだ…と、まず好意的に解釈をしておく。

その上で、大作曲家グスタフ・マーラーが言った「悪いオーケストラは存在しない。悪い指揮者がいるだけだ」に基づけば、 指揮の技術的な上手い下手よりも、指揮者に大切なのは、音楽への愛情と、その音楽への感情の強さが、オーケストラをコントロールする…と言うことになる。

そして、劇中の裕一は自分が作曲した楽曲を見事に指揮をし、演奏させ、拍手喝采を浴びた。まず、このことから、裕一が類稀なる音楽的才能の持ち主であることを描いた。

音は第1幕の4曲と第2幕の3曲の演奏中ずっと喉を気にした

更に、この場面は実に構成が凝りまくっているのだ。音の妹・梅(森七菜)が開演前に座席で「式次第」を見ている場面では、演奏会の1曲目はピアノの発表会でおすすめの曲でもあるクープラン作曲『♪小さい風車』と書いてあった。

しかし、梅が式次第から目を離してステージに目を向けた途端に始まったのは、『♪小さな風車』でなく、トロンボーンの低音から始まる、あの裕一作曲の『いびき』(第二幕の4曲目)なのだ。

従って、第一幕の4曲と第二幕の3曲の演奏中、それも三郎の爆音いびきから着想した『♪いびき』をBGMに音はずっと喉を気遣っていた…と言う面白さもある。このことを、ナレーションで補強しなかったのは良かった。映像で、音楽で、気付いた人だけが分かると言う仕掛けは、気付いた者だけのご褒美だから。

「音が歌い直すシーン」を必然的に削除した潔い脚本と演出

そして、ステージに上がった音が一度は歌いだすものの、途中で「高い音が出ない」と言い出して歌うのを止めてしまう。この時の、裕一の音にかける言葉、観衆に話す言葉が良かった。裕一の音楽に対する真摯な気持ちを伝える秀逸なシーンになった。だから、だから、音が歌い直すシーンは必然的に削除すべきは削除した。

だって、あそこで音がきっちりと歌い切る場面が加えられたら、ただの「演奏会が無事に大成功した」だけのシーンになってしまうから。この辺の、使う場面と不要な場面の取捨選択は脚本も演出も十分に理解し実行されていると思う。

梅が書いた「歌詞」を"視聴者に伝えるほう"を優先した字幕!

メリハリだよ、メリハリ。演奏会が無事に終了したと思いきや、鶴亀が売り上げを持ち逃げ。そこで一騒動やるかと思いきや、呆気なく一件落着されて、場面は “亡き父のいる、あの海” へ。そこで、深々と海に一礼をした音が『♪晩秋の頃』を歌い出す。

演奏会の回想をインサートしながら、音が亡き父に向って歌うシーンの字幕にちょっとした配慮があった(間違いではないと思う)。まず、放送時の字幕を見て欲しい。

♪暮れゆく 暮れゆく 夕焼けの空
 あかねや 金色 落ち葉の道
 はるけき旅は いつかみた雲
 こえたなら 会えるだろうか

 過ぎし日はせつな 懐かしき小道
 やさし面影 こころに灯して

字幕では、最後の1行が「やさし面影」となっているのに対して、実際の音の歌唱では「やさしい面影」となっていた。ただ、私はこう解釈した。歌詞は「やさし面影」で、歌う時に感情を込めたために「やさしい面影」と歌った、歌わせるよう演技と歌唱指導したと。

私は、基本的に字幕は「聴覚に障害のある方やテレビの音が聞こえにくい方にも、番組の情報を適切に届けるツール」だと思うから、台本に忠実でなく、台詞のニュアンスを伝える表記した方が良いと思っている。

が、今回は「台詞」でなく、梅が書いた「歌詞」を “視聴者に伝えるほう” を優先したと捉えた。その方が、三姉妹の気持ちに視聴者が寄り添えると思うし、そう判断した演出家も正しいと思う。※本当に、細かくて申し訳ない…

海辺での5人のシーンは、全てが印象的だった…

そして、音の歌唱シーンが終わると、音が「裕一さんも 何か言って」と裕一の隣から、母・光子(薬師丸ひろ子)の隣に移動する。そう、これも前回の感想で触れた、「登場人物が位置を移動することで、引きの画面が増えて、人間関係が観易くなる」と言う演出だ。

「未来の夫婦」と「関内一家」と言う2つの人間関係の間を音が行ったり来たりすることで、「新しい家族」が見えて来る…そんな演出の仕掛けだと思う。

裕一「音さんを産んでくれて ありがとうございま~す!」
 梅「フフフフ…」
光子「えっ?」
裕一「うん? ど… どうしました?」
光子「産んだのは 私。
   あの人は ただ おろおろしとっただけ」
裕一「あ~ いやいや… 違います。
   あの… 広い意味で… あの その…」
光子「分かっとる」
 音「お父さんから産まれたのか~」

この5人のやり取りもホッとさせるし、ナレーションを乗せた5人が海辺を歩くシーンの、まあドン引き(ドカ~ンと引いた画角の意味)の画が実に印象的だった。

一瞬の暗転を上手く活用して場面転換しての志村けんさん!

で、先日と同様に一瞬の暗転を上手く活用して場面転換。こう言うのも王道だが、15分間に一度だから実に効果的だ。そして遂に志村けんさん演じる、日本作曲界の重鎮・小山田耕三が登場。来週、どんな動きをするのか楽しみだ。

あとがき

裕一を指揮者にした必然性、演奏したのが『♪いびき』と言う面白さ、音の歌を途中でカットする大胆さ、海辺での歌唱シーンの美しさと微笑ましさ。そして、志村けんさんによる「先が見たくなる」作戦。全てが上手くいった15分間だったと思います。

ただ、主題歌の時の「志村けんさんは3月にお亡くなりになりました 謹んで哀悼の意を表します」のテロップが、悲し過ぎます…

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【これまでの感想】

第1週『初めてのエール』
1 2 3 4 5 
第2週『運命のかぐや姫』
6 7 8 9 10 
第3週『いばらの道』
11 12 13 14 15 
第4週『君はるか』
16 17 18 19 20 
第5週『愛の協奏曲』
21 22 23 24

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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