連続テレビ小説「エール」 (第16回・2020/4/20) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第4週『君はるか』の
『第16回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
裕一(窪田正孝)は1年前の失恋を引きずって、黙々と仕事を続ける日々を続けていた。銀行の仲間たちは、そんな裕一の様子に気をもんでいたが、叔父の茂兵衛(風間杜夫)は裕一が心を入れ替えて仕事に身を入れ始めたと聞いて、やっと養子として皆に紹介できると安堵していた。一方、裕一の幼なじみで新聞社に勤める鉄男(中村蒼)は、ある日、取材のために渡された雑誌で、「国際作曲コンクール」のことを知る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
祐一が志津にゾッコンのように見えなかったのが不満だった
基本的に、これまで本作に対して大きな不満は無いのだが、先週の「裕一(窪田正孝)が志津(堀田真由)に交際を迫るも、意外な展開で失恋」のくだりで、祐一が志津にあまり惚れ込んでいるように見えなかったのがちょっと不満だった。
私の唯一の不満を、アバンでしっかりと解消してくれた!
しかし、分かってる。本作は「週5放送」で「ほぼW主人公」だから詰め込みがちにならざるを得ない。だから、先週は銀行員たちのコント風で笑わせてもらったし満足も出来た。ところが、週明けの月曜日のアバンタイトルで、何と見事にちょいと不満だった「祐一が志津にあまり惚れ込んでいるように見えなかった」のを、しっかりと回収しちゃった。
それも、主人公の裕一は無言の演技だけで、脇役の銀行員たちのコント風のやり取りの中の、支店長の落合(相島一之)の「1年だな」と、昌子(堀内敬子)の「男になんのに必要な時間ね」と、主題歌明けに「1年間の時間経過」をすることまで暗示させた。積み忘れの事案は次週で回収したり、時間経過が分かり易いのは、本作の良いところだと思う。
今週がドラマの展開や演出に於いて、最初の正念場になる理由!
主題歌明けの感想に入る前に、ついにクレジットに脚本家の名前が掲載された。第3話までの脚本家・林哲司氏はこれまでも「原作」の表記で今週もそのまま。そして、脚本家が吉田照幸氏で、演出家が松園武大氏だ。いちいち脚本家と演出家の名前まで覚えていない読者さんもいると思うので補足すると。敬称略で箇条書きにするとこんな感じ…
●第1週…【原作:林哲司】【脚本:なし】【演出: 吉田照幸 】
●第2週…【原作:林哲司】【脚本:なし】【演出: 吉田照幸 ・ 松園武大】
●第3週…【原作:林哲司】【脚本:なし】【演出: 吉田照幸 】
●第4週…【原作:林哲司】【脚本: 吉田照幸 】【演出: 松園武大】
そして、4/18の土曜日版の予告編を見た人なら、今週から「裕一セクション」に「音セクション」が混ざり合っていくのは分かっている。そして、脚本家がこれまえの「裕一像」を作って来た吉田照幸氏で、演出家が、あの幼少期に海辺で泣いて銭湯の前で辛い思いをした「音(石田星空)像」を作った松園武大氏。
いよいよ、この第4週がドラマの展開や演出に於いて、本作の最初の正念場の1週間になることは間違いない。それこそ、エールを送りながら観ようと思う。
昌子率いる「川俣銀行カルテット」の"コント風のやり取り"が好きだ
主題歌明け、予定通りに「1年後」となった。で、好き嫌いは分かれるだろうが、私は堀内敬子さん演じる事務員の昌子率いる「川俣銀行カルテット」のコント風のやり取りは好きだ。こんなご時世だから単純にホッと出来るから。
運命は"信じられない連鎖"である日突然やってくると思う…
そして、遂に…と言うべきか。裕一の幼馴染で新聞社に勤める鉄男(中村蒼)が、編集長(塚本幸男)から世界的オペラ歌手の双浦環(柴咲コウ)が出演するコンサートの取材記事を書くように命じられた。もう、鉄男、環の2人の名前が1シーンに登場しただけで、そう「先が観たくなる」展開だ。
その上、参考資料の本をペラペラめくっていると「国際作曲投稿募集」の記事が目に留まり、早速、鉄男が裕一に会いに銀行へやって来る。
僅か30秒程度の尺で、「鉄男→環→裕一」と進んでしまうのは「早過ぎる!」、「ご都合主義!」と言う視聴者もいるとは思うが、私は全く逆の考え。運命って、信じられないような “連鎖” である日突然やってくると思うから。
それに、唯一が作曲家として成功するのは分かっていることだから、ここをネチネチと遠回りするのは、むしろ時間の無駄遣い。そう、だって「週5放送」なのだから。
苦悩する裕一の心情を「川俣銀行カルテット」の"応援"で描き直す
いいいねぇ。音楽を諦めた裕一が「国際作曲投稿募集」にまで辿り着く過程はサクッとやって、投稿するかどうか迷う裕一の心情描写には、印象的な幼少期を含めた回想シーンも使って丁寧に描く。
話を巻き戻すが、祐一が志津をどの程度好きだったのかも、失恋から立ち直ったのかも大して明瞭に描かないのに、祐一の音楽枝への情熱については、徹底的に尺を割いて描く。
それも裕一本人が苦悩する姿だけをダラダラ描かずに、ハーモニカ倶楽部の時と一緒で、「裕一の応援団」、「裕一を応援する人」を描いて、そっちの目線からも祐一の苦悩を描き直す。暗い裕一と明るい「川俣銀行カルテット」が、とても良いメリハリになっており、本当にドラマとして良く出来ていると思う。
「川俣銀行カルテット」を、僅か1人で超えた御手洗清太郎恐るべし!
そして、13分過ぎからは、幼少期以来初の「音セクション」が始まった。ここは、シリアスに行くのか、コミカルに行くのか、ドキドキしながら、音(二階堂ふみ)の歌唱練習のシーンを見物していたら…
何と、4人がかりの「川俣銀行カルテット」をたった1人で飛び越えちゃった、音の歌の先生でドイツに音楽留学した経験がある “ミュージック・ティーチャー” こと御手洗清太郎(古川雄大)がドッカ~ンと登場。既に、音を超えちゃった存在感。いい意味で、「音セクション」にいつ末の不安が…(笑)
あとがき
吉田照幸氏は、脚本も演出も、明暗、緩急をしっかりとつけた作品にしたいようですね。そして、ナレーションは少なめにして、時間を割いて描く部分とそうで無い部分を明瞭に分けて、テンポよく物語を紡いで行く…そんなのを目指しているのかも知れません。
とにかく、私はこの路線に賛成ですし、好きなので、正念場となるこの第4週に大注目です!
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NHK連続テレビ小説 エール 上
古関裕而 応援歌の神様 激動の昭和を音楽で勇気づけた男 (PHP文庫)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/14081/
【これまでの感想】
第1週『初めてのエール』
1 2 3 4 5 土
第2週『運命のかぐや姫』
6 7 8 9 10 土
第3週『いばらの道』
11 12 13 14 15 土
第4週『君はるか』
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