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連続テレビ小説「エール」 (第7回・2020/4/7) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『エール』公式サイト
第2週『運命のかぐや姫』の 『第7回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


大正12年。のちに裕一の運命の人になる音(清水香帆)は、まだ11歳。元陸軍の獣医で、今は馬具を卸す仕事をしている父・安隆(光石研)と母・光子(薬師丸ひろ子)のもとで、姉の吟(本間叶愛)と妹の梅(新津ちせ)とともに、豊橋ですくすくと自由に育っていた。ある日、音のクラスで最高学年恒例の学芸会の演目を決めることになる。音の提案がきっかけで、演目は「竹取物語」に決まるが、翌日の役決めで…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

アバン冒頭の"和暦表記"に加えて"地名表記"に秘められた…

アバンタイトルが、私としてはかなり意外な冒頭で始まった。これまで、本作のアバンのファーストシーンのファーストカットには、第1回は「紀元前一万年」、第2回は「明治四十二年」、第3回は「大正八年」と “和暦表記” だけで、第4~6回は “和暦表記” が無かった。

そして、この第7回では、画面の中央に縦書きで「大正九年 福島・川俣」と “和暦表記” に加えて “地名表記” が加わった。それも、「福島・川俣」は、裕一(石田星空)の母・まさ(菊池桃子)が生まれた土地で、ここ最近描かれた場所とは違う。

だから、“和暦表記” に加えて “地名表記” を加えた可能性もあるが、もしかして…の、謎解きは続きを見てからにしようと思う。

時間が巻き戻されて、「音の幼少期の物語」が始まった!

さて、アバンタイトルで描かれたのは、これまた意外に第4回(2020/4/2)で描かれた、裕一が川俣の教会で出会って一目惚れ? をした音(清水香帆)の物語。それも、教会の聖歌隊として舞台に上がる前の時代。

そう、前回までと時間が、時代が巻き戻されて、「音の幼少期の物語」が始まった。従って、当然の如く、過剰なナレーションが投入され説明に次ぐ説明だらけで始まったが、今回はそれほど気にならなかった。

2人の演出家を、「裕一パート」と「音パート」で分けている可能性…

しかし、音が父・安隆(光石研)に背中を押されて、教会の聖歌隊に近づいていく場面での、スローモーションの使い方や、音を真後ろから狙うカメラアングルなどを見て「もしかして…」の答えのヒントが見つかった。

そして、主題歌明けのテロップ「大正一二年 愛知・豊橋」。更に、全体的に第1週よりも明るい雰囲気や、『鼻/芥川龍之介』の本のアップを真正面からしっかりと映すカット割りなどからして、「もしかして…」の答えが分かった(多分、正解だと思う)。

それは、今週の演出は二人体制であること前回で書いた。そして今日の前半の4分程の映像を見て、恐らく、第1週を手掛けた吉田照幸氏が「福島に暮らす幼少期の裕一パート」の演出担当で、今週から担当の松園武大氏が「豊橋に暮らす幼少期の音パート」の演出担当なのだ、きっと。

脚本家交代劇の本当の理由は、「演出家を分けたい」が理由?

そう考えると、いろいろなことが見えて来る。

まず、祐一と音への演出家を分けて描くと言うのが、放送前からの演出部の作戦であるとすれば、演出部(演出家たちのいる部署)は、今作が、「昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而と、歌手としても活躍したその妻・古関金子をモデルにした夫婦二人三脚の波乱万丈の生涯の物語」と分かった時点で、祐一と音を明瞭に描き分ける作戦として、演出家を分けることを決めたに違いない。

だから、演出家は、当初の脚本家に対して、「裕一と音を週単位や日単位等でキッチリと区切って、二人が結婚するまでを描くことを要求した可能性がある。それに反対した当初の林宏司氏が脚本を辞退した…と捉えると、いろいろ辻褄があって来やしないだろうか。

因みに、この予想が当たっていれば、主人公(今作の場合は裕一)の一代記を “夫婦の二人三脚で描く” のは『マッサン』、『あさが来た』、『まんぷく』など大阪制作が多く、東京制作では『ゲゲゲの女房』以来となる。

演出家を最初から分担制にして描けば、効率も良いし映像も

その後の様々なカットやシーンも、明らかに前回までと違う。確かに、「豊橋に暮らす幼少期の音パートは、こうやって演出しよう!」と演出部が事前に協調しておけば済む話だが、そう簡単に出来ることではない。

大体、同じ舞台設定でも、演出家Aが担当すると主人公が優しくて、演出家Bが担当すると主人公に共感出来ないシーンが多いとか、あの時はああしなかったのに、今度はこうやっている…みたいな “差” は出てしまう。

だったら、最初から、分担制にして描けば、両家族の違いを分かり易く表現出来るし、ドラマ的にはメリハリがついて楽しくなる。これが事実なら、かなり演出部は「働き方改革」を利用した挑戦的な「創り方改革」をしているのかも知れない。

まるで、別のドラマを見ているような楽しさがある

例えば、7分頃の小学校で開催される学芸会の演劇の演目を決めるシーン。紙芝居風のアニメーションで音の空想を表現した。第1週には明らかに無かった表現だ。そして、学級内の生徒の描写も明らかに違う。

もちろん、どもっておどおどしている裕一に対して、ハキハキと男尊女卑に反対する音は人格が違うから映像も違ってくるのは当然だが、しかし、どうもメリハリの付け方が、今回の方がずっと強い。

これは、とても良いこと。第1週が少々重苦しい展開だったのに対して、第2週が大正デモクラシーの時代であっても、まだまだ「性差」があった時代を、明るく前向きな少女を主人公に描くのは、まるで別のドラマを見るような楽しさがある。うん、なかなか演出部の作戦は成功していると思う。

裕一パートと音パートの明瞭な描き分けが、いい感じだ!

ただ、演出家で「裕一と音」を描き分けると言う作戦は遂行されていても、きちんと共通認識されている部分は、ちゃんと引き継がれている。例えば、屋外ロケ撮影の多用、自然光の利用など。

しかし、9分頃の満月に、『竹取物語』のかぐや姫コスプレの音が重なって、その上から大体に妹の梅(新津ちせ)が『竹取物語』の本を画面に突っ込んで、音と一緒に視聴者を現実に引き戻したくだりなんて、先週では見られなかった楽しい演出。

また、「福島に暮らす幼少期の裕一パート」よりも、親の仕事の違いはあるものの、 軍に納品する馬具の製造販売を行う仕事のカットが度々挿入されるのも、労働を描くと言う意味で、祐一パートとの違いが明瞭。本当にいい感じだ。

白い城壁と緑の木々と日差しの強弱のある良いロケ地

11分頃のシーンは実に良かった。妹に借りた『竹取物語』を読んで、きっと音なりに “役作り” までして主役の選考会に臨んだに違いないことは、音を見ていれば分かる。そんな音が主役のかぐや姫に選ばれず、「おじいさん その2」に選ばれてグズっているところへ、心配した父・安隆(光石研)がやって来る。

ここのロケ地も、「祐一たちの小川」に負けず劣らずの、白い城壁と緑の木々と日差しの強弱のある良いロケ地だ。

木漏れ日と照明を使った、音が台詞を言うカットが良かった

自然光の木漏れ日によって場所場所で明暗が出来ているところへ、更に照明さんが演出をして、音がかぐや姫の台詞を言う奥行きのある音が際立ったカットは、とても美しかった。

カット頭から音のアップにせず、最初は引き目のバストショット(胸から上)で音を背景の中から浮かび上がらせて、台詞が進むのに合わせてカメラが音に近づくことで、よりキッチリと音にピントが合いながら寄りのサイズになっていく。この辺のテクニックも巧いと思う。

グズる音を説得する安隆のシーンも美しく感動的だった!

そして、音の台詞のシーン直後、父の安隆を演じる、名バイプレーヤーの光石研さんが言うからこそ、なお一層説得力のある、見応え十分な場面があった。

 音「せっかく 梅がくれた『竹取物語』一生懸命 読んだのに」
安隆「おじいさんの役は 嫌か?」
 音「嫌だよ! だって『これは なんと かわいい子じゃ』って
   それだけだよ セリフ
   それ かぐや姫 関係ないじゃん
   桃太郎でも使えるよ」
安隆「フフッ。そうだな
   ほいでも 音が かぐや姫だったら
   おじいさん役は 誰か ほかの人がやるんだよな?」
 音「(大きく頷く)」
安隆「その人が嫌々演じとったら どう思う?」
 音「『ちゃんとして』って思う」
安隆「だろ? 人には みんな役割がある
   誰もが主役をやれるわけじゃない
   だけど 主役だけでも お芝居はできん
   必ず それを支える人がいるんだ」
 音「そんでも… わたしは…」
安隆「今回は残念だった
   だけど 何の役だろうと お父さん 楽しみだよ」

「必ず それを支える人がいるんだ」の時の夕日のハレーションをわざと入れたカットや、その直後の音の横顔に夕日を逆光で当てて髪にエッジを作り、音の顔の立体感を表現したカットなど、前作では見ることの出来なかった自然光を丁寧に活かした美しいショットだ。

そして、教会で琴を弾くのを忘れていたと言って、ど~んと引いたロングショットも良かった。裕一の世界はやや狭苦しく暗い表現を多用して、音の世界はやや広めで明るい表現を多用して、二人の違いを明瞭に描く作戦。とにかく成功していると思う。

「吹替なし」の歌唱シーンも今後の楽しみの一つ…

そして、ラストの2分で、世界的オペラ歌手・双浦環(柴咲コウ)が登場。今回の歌唱シーンは口パクに、柴咲コウさんの声をアテレコ処理したものだった(エコー処理をする必要があったからだと思う)が、本作は基本的に「吹替なし」が謳い文句。それだけに、歌唱シーンも今後の楽しみの一つだ。

あとがき

たぶん、演出家を使い分けているのは間違いなさそうですね。別のドラマを見ているような楽しさと美しさでした。恐らく、子役時代は第2週まででしょうが、演技達者な子役が演じる幼少期は問題なさそうですね。

あとは、第3週からの大人版へ、どう繋がって行くのか? 第1週が暗くて地味で見るのが辛かった人も、子役の音パートは見て楽しいかも知れません(先の展開は知りませんが)。

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【これまでの感想】

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第2週『運命のかぐや姫』
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