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連続テレビ小説「エール」 (第3回・2020/4/1) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『エール』公式サイト
第1週『初めてのエール』の 『第3回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


蓄音機から流れる西洋音楽に夢中になっている裕一(石田星空)だったが、運動会の日が近づくにつれ、憂うつな気持ちを募らせる。父の三郎(唐沢寿明)は裕一を元気づけようと、速く走る練習をするが、運動会の練習でも失敗して皆の足をひっぱってばかり。真面目に取り組んでいないと思われて、体育教師に叱られているところを、赴任してきたばかりの藤堂清晴先生(森山直太朗)に助けられる。そして運動会の当日…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

前作と比べて、時間経過の描写が丁寧なのが良い

第1回が東京オリンピック開催の昭和39年(1964)で、第2回のアバンタイトルが明治42年(1909)で、今回のアバンタイトルが前回で10歳になった裕一(石田星空)の大正8年(1919)で、前回との時間経過は無し。

こんなことをわざわざ記する必要は無いのだが、如何せん、前作の時間経過の表現が実に雑だったため、ついつい書き留めてしまいたくなるのだ。

そして、どうやら、世間では「喜美子ロス」、「八郎ロス」なる奇妙な現象があると最終回放送後にも提灯記事が躍るが、残念ながら私の場合は「仕事ロス」と「収入ロス」と「TDRロス」の方が甚大で、こうして毎日コツコツとドラマの感想を書くことで、わざわざ当blogへ読みに来て下さる読者さんとのネット上の交流が、とても心の支えになっている。

正に、読者さん一人一人のアクセスやWeb拍手やコメントが、全て私にとっての『エール』になっているのだ。(いやぁ、今日の序章はきれいにまとまった 笑)

今回のアバンでの「♪威風堂々」には、ノイズ加工が施されていた

さて、前回の感想で、祐一が初めて音楽に触れ、興味を示す象徴的なシーンで、蓄音機から流れる音楽に「プチプチ」と言う “本来あるべきノイズ” が、演出家の意図の有無は分からないが消されており、もしも意図的に “本来あるべきノイズ” を編集で加えなかったとしたら…

あのシーンは晩年か、のちの裕一の “過去の振り返り” のナレーションが被さっているから、現在の(子供でない)裕一にとって、初めて聴いた蓄音機からの「♪威風堂々」には、一切ノイズがない程に、クリアな音、まるでついさっきのことのような新鮮さを表現しているから、本作のメインディレクターで第1週担当の演出家・吉田照幸氏には期待が持てると書いた。

そして、今回のアバンで再び蓄音機から流れる「♪威風堂々」を裕一が真剣に聴くシーンがあった。その時の音には明らかに “本来あるべきノイズ” が、ちゃんと加工してあった。と言うことは、やはり前回の演出は意図的だったと言うことになる…と思う。これは、光明が差したと言えると思う。

裕一の生きる時代を、他の朝ドラの主人公の誕生年で比べると

本編の感想に入る前に、歴史に詳しくない私としては、この劇中の明治42年(1909)を、他の朝ドラの主人公たちの誕生年と比較してみた。すると、ざっと裕一と似たような “お年頃” の主人公はこんな感じだ。(間違いが、あるかも知れません)

  ●明治26年(1893)生まれ 『花子とアン』の安東はな
  ●明治27年(1894)生まれ 『マッサン』の亀山政春
  ●明治42年(1909)生まれ 『エール』の古山裕一
  ●大正2年(1913)生まれ 『カーネーション』の小原糸子
  ●大正7年(1918)生まれ 『べっぴんさん』の坂東すみれ
  ●大正9年(1920)生まれ 『とと姉ちゃん』の小橋常子

上記の通りだから、まあ、時代的には、裕一は『カーネーション』の糸子の4歳上と言うことになるから、今回登場した県議会議員の息子で裕一の小学校時代の同級生の佐藤久志(山口太幹)の “ハイカラっぷり” は中々先を行っているってことになる。

因みに、本作の祐一が10歳の頃(劇中の現在)、『マッサン』の政春は15歳で、まだウィスキーの飲める年齢でなく、『べっぴんさん』のすみれは、まだ1歳児。

そして、この6年後の大正14年(1925)に、『カーネーション』の糸子は12歳でドレスと出会い、裁縫を覚えて、初めて「アッパッパ」(ワンピース)を作る。やはり、糸子は相当に「時代の先端を行くヒロイン」だったことも分かる。こうやって、複数の朝ドラを比較して、時代を見るのも、朝ドラの楽しみ方の一つだと思う。

重要な脇役と、そうでない脇役を、明瞭化しておくのは良い

運動会の練習でも失敗してばかりで、真面目に取り組んでいないと思われて、体育教師に叱られているところに、赴任してきたばかりの藤堂清晴先生(森山直太朗)に助けられるシーンがあった。「違いを気にするな」と、運動音痴も一つの個性だと裕一に教える藤堂先生。

得意ないものは無いと言った裕一に「そのうち見つかるさ」と励ますシーンで、祐一のこんなモノローグが被さっていた。

裕一(M)「何か 自分の周りに 新しい風が吹いた気がしました」

前述のハイカラな同級生・久志にしても、この藤堂先生にしても、明らかにその後の主人公に大きな影響を与える人物として描かれている。

この辺を、ベタと受け取るか、丁寧と受け取るか分かれるかも知れないが、少なくとも、主人公にとって重要な脇役が誰であるか、この初期段階で明確に提示しているのは、そこをうやむやに過ごした前作と比べても、分かり易いと言う意味で良いと思う。

やはり、重要な脇役と、そうでない脇役がいるし、特に子役時代はそこを明瞭化しておくのは、良いと思う。

ノイズのない「♪天国と地獄」には、やはり意味があった

9分頃、家の中で速く走る練習を父の三郎(唐沢寿明)と裕一と弟・浩二(佐久本宝)とやるシーンでは、蓄音機から「♪天国と地獄 序曲/地獄のオルフェ」が流れていたが、ここにも “本来あるべきノイズ” が無かった。

これ、例の意図的な演出だとしたら、祐一にとって徒競走が人生の印象的な場面の一つになるから、私は本番で偶然にも一緒に走っていた同級生たちが転んだりしてリタイアし、飛んで火にいる夏の虫的に一着になるのかと予想した。しかし、そんな安っぽいお話では無かった。

転んで立ち直れない裕一を励まそうと、藤堂先生の指揮による女子だけのハーモニカ部の少女たちが、演奏を始める。そして、その音楽に励まされた裕一は、まるで “よちよち歩きの赤ちゃん” のような恰好でゴールする。この演奏こそが、第1週のサブタイトルである『初めてのエール』と言うことに違いない。なかなか、感動的で清々しいシーンで良かった。

ハーモニカ部が演奏した楽曲が、本作の劇中歌「♪自分へのエール」

そして、付け加えるなら、ハーモニカ部の少女たちが演奏した楽曲が、本作の音楽担当・瀬川英史氏が作った、本作の劇中歌であり劇伴としてアレンジを変えて利用される「♪自分へのエール」と言う楽曲の、ハーモニカ・ヴァージョンだそうだ。サントラ盤の予約販売は始まっているが、収録曲等の詳細はないが…

あとがき

音楽が “人の背中を押すエール” になると言うことを、ストレートに、且つ朝ドラらしく清々しく描いた15分間だったと思います。この調子で進んで欲しいです。そして、いよいよ4月になりました。いつもの年と違う、何とも晴れやかなムードの4月とはいきませんが、本作でどんよりしたムードを吹き消して欲しいです。

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【これまでの感想】

第1週『初めてのエール』
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