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病室で念仏を唱えないでください (第10話/最終回・2020/3/20) 感想

病室で念仏を唱えないでください

TBS・金曜ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』公式
第10話/最終回『がん再発を越え…生きる希望を全ての人へ』の感想。
なお、原作の漫画、こやす珠世「病室で念仏を唱えないでください」(小学館)は、未読。



あおば台病院に通り魔事件発生の連絡が入る。刃物で刺され重体の女性をはじめ、重傷者も多数いるという。松本(伊藤英明)は現場で犯人ともみ合い、負傷しながらも犯人と重体の女性をなんとか救う。だが、松本はその娘や世間から「犯人をなぜ助けるのか」と強く責められてしまう。さらに多重事故が発生。三宅(中谷美紀)、濱田(ムロツヨシ)らは一丸となり救命に当たる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:こやす珠世「病室で念仏を唱えないでください」(漫画)
脚本:吉澤智子(過去作/あなたのことはそれほど、きみが心に棲みついた、初めて恋をした日に読む話)
演出:平野俊一(過去作/S最後の警官、インハンド、ノーサイド・ゲーム) 第1,2,5,8,最終
   岡本伸吾(過去作/隠蔽捜査、TAKEFIVE、大恋愛、インハンド) 第3,4,7,9
   泉正英(過去作/わにとかげぎす) 第6,9
音楽:井筒昭雄(過去作/民王、99.9、トクサツガガガ、俺のスカートどこ行った?、Heaven?)
主題歌:三浦大知「I'm Here」(SONIC GROOVE)

最終回だから初見の視聴者向けに般若心経から始まった!?

最終回だし、三連休だし…と、始めて見てみようかな? なんて視聴者のために、いつもより早い段階で松本(伊藤英明)に般若心経を唱えさせて始まった『病院で念仏を唱えないでください』の最終回。こう言う丁寧な表現は、とても良いと思う。

通り魔事件で、母が意識不明になった娘の言葉が良かった!

そして、これまでは「説法」で患者を救って来た松本が、“救命の菩薩” と言われていたと言った三宅(中谷美紀)と共に、「煩悩」との付き合い方を通して、自らの内面に入り込み、患者の、患者の家族の気持ちに寄り添う姿が描かれた。

特に、前半で描かれた「通り魔事件」で、母親が刃物で刺され重体で搬送された少女(谷花音)のくだりでは…。最初は松本が自殺しようとして犯人を助けたのを許せなかったのに、救命医たちの仕事を見て、そして意識を戻した母を見て、自分も「医師になりたくなった。私も未来 変えたくなった」なりたいと言ったのは良かった。

関連性の無さそうな「欲と煩悩と救命と未来」をまとめた

松本が少女に、“理不尽” なことがなぜ起こるのか僧侶になったら分かるかと思ったが、傷つけた人も傷つけられた人の命も助けるのは “欲深い煩悩の塊” だと言い、「悟れない、悟らない」と言って、医師も僧侶も煩悩や欲があり、でもその “迷い” こそが、未来を変える命を救うことであり諭すことであると、自己分析して言葉にしたのが良かった。

そして、少女も「未来を変える人」になりたいと思った。「欲と煩悩と救命と未来」と言う、一件関連性のないことを1つに括って、少女の未来に繋げた展開は良かったと思う。

憲治から溢れる優しさと、手を握り泣くしか出来ない松本

また、一方で描かれた松本の友人で、延命治療を断り、自分が意思決定出来ない時の判断は松本に委ねている憲次(泉谷しげる)のくだり。死期が間近に迫って来てしまった憲治に、医師としても僧侶としても何もしてあがられなかったと悔やむ松本。

しかし、中盤では病院の医師や看護師たちと楽しく緩和ケアをしている姿が描かれ、あの濱田(ムロツヨシ)も憲治には本音をこぼすようになる姿が描かれ、憲治は「憲治から溢れる優しさ」で周囲を救って来たことが描かれた。それを知っている松本だからこそ、自分の無力さを悔いる。ただ、手を握り泣くしか出来ない松本が切なかった…

スタットコールに呼ばれ病室を出て行く時の憲治の口許がほほ笑む

そこへ、多重事故発生のスタットコール。もしかすると憲治の最期を看取ることが出来ないかもしれないのに、救命の現場に走る松本の足音が聞えたのか、憲治の口許が僅かに微笑むカットが印象的だった。

憲治の「照君が念仏を唱えてくれるのが楽しみだ」に号泣!

ここからはアップテンポな展開で、救命処置と憲治と憲治の家族をカットバックして、「松本と濱田の因縁の関係」に軽くオチを付けたところで、濱田の粋な計らいで松本は憲治の病室へ走る途中で、救命救急センターで赤ちゃんが生まれ、その間に憲治は静かに息を引き取った…となった。

以前に松本が憲治に渡した、終末期に病状が悪化し、本人が意思表示が出来なくなる場合に備えて、将来の治療方針や療養場所について家族や医師などと話し合いを重ねる過程を指しておく『人生会議』が、憲治の娘・あや(土村芳)から松本に手渡され、中身を読む松本。その最後の項目、そして「追記」の文言、そして憲治のモノローグにグッと来てしまった。

憲治(M)「最期まで暮らしていた居場所
     家族と友達のいる場所ならどこでも
     追記 見送り方
     照君が念仏を唱えてくれるのが楽しみだ」

この、ラストの「照君が念仏を唱えてくれるのが楽しみだ」で、恥ずかしながら号泣してしまった。

これまでも幾度か書いた記憶があるが、私の実母が昨年11月に急死した際に、生前の母が「亡くなったら、一番好きな「〇〇寺(菩提寺)」の本堂で家族と一緒に、お坊さんに念仏を唱えて欲しい」と言っており、私はその通りに葬儀場での葬儀をせずに、菩提寺の本堂で通夜・告別式を執り行ったから。

余命を告げられた自分が亡くなった後のことを考えるのが、どんな気持ちなのか私には分からないが、憲治が楽しそうに「追記」を描いたであろうことは、ドラマから伝わった。そして、救命医のユニフォーム姿のまま病室で、涙でグズグズになって「般若心経」をゆっくりと唱える松本の念仏が、病院全体に響き渡るような演出も良かった。

未来を変えようと必死に生きる主人公に生きる元気を貰った

カッコ良く患者を手術して治療するスーパードクターや、患者に寄り添って患者と一緒に治療を進める人情派ドクターの医療ドラマが多い中で、どんなに優れた医療があても救えない命があり、どんなに念仏を唱えても開けない悟りがあり、どんなに修業をしても煩悩や欲はなくならない。

そんな現実を日々目の当たりにしている救命医で僧侶である主人公は、少年期に親友を川で溺れて失った。そして、親友の父親も亡くなった。そして、主人公の日々は変わらない。変わらないが、未来を変えようと必死に生きる主人公に生きる元気を貰った。

あとがき

伝説のフォークシンガーである泉谷しげるさんのアコギ弾き語りを見られただけでも、オジサン世代には大満足の最終回でした。ちょっと1時間の割には盛り込み過ぎなのは否めませんが、この慌ただしさこそ救命の現場だし、その中で何人も患者や家族が、チャプレンの松本に “救われ” ていくのが良かったです。是非とも、続編を期待します。

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病室で念仏を唱えないでください 最終話

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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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