ドラマスペシャル「不協和音 炎の刑事 VS 氷の検事」 (2020/3/15) 感想

テレ朝系・ドラマスペシャル『不協和音 炎の刑事 VS 氷の検事』(公式)
『田中圭×中村倫也!実力派俳優2人が初の濃密共演!!21年前に生き別れた兄弟。再会した時、兄は刑事に、弟は検事になっていた…。』の感想。
なお、原作の小説、大門剛明『不協和音』(PHP文芸文庫)は未読。
21年前に生き別れた兄弟。再会した時、兄は刑事に、弟は検事になっていた…。真っすぐで熱血な兄と冷徹でドライな弟。それぞれの捜査方針はぶつかりあい、不協和音を奏でながら事件に向かっていく…。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:大門剛明『不協和音』(PHP文芸文庫)
脚本:高橋泉(過去作/わにとかげぎす、僕はどこから)
演出:大谷健太郎(過去作/映画「NANA1,2、恋がヘタでも生きてます)
連ドラ化の為のパイロット版にしては「鑑賞」が似合うスペシャルドラマ
恐らく、連ドラ化のためのパイロット版と思われる本作。あまり事前の番宣はされていなかったが、演技派で個性派の「田中圭×中村倫也」の初共演と言うことで、じっくりと録画にて鑑賞。本当、鑑賞と言う表現がピッタリと来たスペシャルドラマだった。
人間の奥深い部分にまで突っ込まれて描かれたヒューマン・ドラマ
ドラマとしては、ある事件がきっかけで生き別れになった「兄・炎の刑事 VS 弟・氷の検事」の刑事と検事の信念がぶつかるミステリーだ。
しかし、描かれるのは兄弟と、単純な刑事と検事の対立構造でなく、新米刑事・川上祐介(田中圭)とエリート検事・唐沢真佐人(中村倫也)を取り巻く登場人物たちの様々な人間模様を描写しながら、人間の奥深い部分にまで突っ込まれて描かれたヒューマン・ドラマと言っても過言ではない。
運命的な兄弟を演じる新コンビの熱意、緊張感、コミカルさ、キュートさ
やはり、大きな見所は、普段は得意と知る「ゆるキャラ」や「奇抜キャラ」を封印して、シリアスでカッコいい男を演じ切った田中圭さんと中村倫也さんの名演技。
この新コンビが生み出す “運命的な兄弟” が醸し出す強烈な熱意と緊張感、その中にも所々に挿入されるコミカルや可愛らしさの要素が、ドラマ全体のメリハリに繋がって、2時間5分枠と言う長尺の放送時間でも、全く長過ぎると感じることはなかった。
老若男女問わず気楽に楽しめるエンターテインメント! 連ドラ化希望!!
また、全体的に無駄な部分が少なく、人間の奥深い部分を描きながらも物語としては難し過ぎず、脇役の俳優さんたちの演技も素晴らしくて、老若男女問わず気楽に楽しめるエンターテインメントに仕上がっていた。
更に、祐介と真佐人の父・大八木宏邦(丸山智己)の真実にまつわる伏線も巧みに張り巡らされており、今作だけで終わるのは勿体ない。やはり、続編と言うより、連ドラ化して欲しい作品だ。
あとがき
エンド・クレジットに音楽担当の名がありませんでした(「選曲」と「音響効果」は、ありました)。劇伴が良かったので知りたかったです。これ、上手く作って育てれば、『相棒』のような人気作品になりそうな気がします。
その点で一つだけ私が気になったこと。テレ朝ですから忖度があった可能性はありますが、弁護士の宇都宮実桜役は、もう少し落ち着いて可愛らしい女優さんの方が「田中圭×中村倫也」には似合うと思います。テレ朝さん、是非連ドラ化をお願いします!
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★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
不協和音 京都、刑事と検事の事件手帳 (PHP文芸文庫)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/13944/
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