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スカーレット (第137回・2020/3/13) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』公式サイト
第23週『揺るぎない強さ』の 『第137回』の感想。


 本作は、2020/2/29 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。


武志(伊藤健太郎)の病気を直子(桜庭ななみ)らに明かし、ドナー検査のお願いする喜美子(戸田恵梨香)。遅れてきた八郎(松下洸平)にも告げると、動揺して強い衝撃を受ける。一方、自棄になった武志は友人らとの飲み会で酔っ払い、残った真奈(松田るか)と二人きりに。武志の入院生活が始まる。喜美子も付き添いドナー検査を受ける。武志には内緒で八郎も病院を訪れ、大崎医師(稲垣吾郎)と面会。治療に挑む武志は決意して…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

前回のラストで土下座して妹二人にお願いしても良かった…

前回の感想で、「二人の妹に最初に告げると言う選択をして脚本家をプチ称賛しておく。更に、八郎への報告は次回に回したのも、ギリギリではあるがプチ英断だと思う」と書いた。だが、1つだけ書き残したことがある。

前回のラストで、 喜美子(戸田恵梨香)が直子(桜庭ななみ)と百合子(福田麻由子)にドナー検査を願い出る場面を描かずに、川原家を出て行く直子と百合子の会話劇に、説明をナレーション処理で済ませたのはプチでなく大反対。

前回も書いた通り、 喜美子と言う主人公は、自分の中で沸々と湧き出る熱意のような “エネルギー” を源にして、自ら行動を起こす人間(だった?)なのだから、きちんと映像で、泣きながら土下座をして二人の妹にお願いする位の印象的なカットが必要だったと思う。過ぎた話で恐縮だが…

喜美子が武志の病気のことを八郎に話すのが引っ張り過ぎ!

さて、今回。実は今回のアバンタイトルに並々ならぬ期待をしていたのだ。前回のラストで八郎が出なかったから、どんな形で、どんなシチュエーションで、どんなタイミングで、喜美子が武志の病気のことを八郎に話す “辛さ” を描くのか…に。

しかし、残念ながらアバンでは、ただ直子と百合子と入れ違いに八郎が来訪してたってだけ。肝心な話をしたのは主題歌明けの6分過ぎ。流石に引っ張り過ぎだと思う。

武志と真奈は悪くないが、八郎の昔話はちょっと蛇足かな?

そして、その引っ張るために利用したのが、1つ目は武志と真奈(松田るか)。まあ、これは朝から重苦しい話にさせないための仕掛けとして理解出来る。白血病に侵された若い男性の青春の一コマと考えれば、十分に許容範囲だ。

しかし、2つ目の八郎と子どもの頃の武志との思い出話は、明らかに不必要なくだり。まあ、許容は出来ないが理解は出来る。ドラマだから、メリハリをつけたいから、シリアスな話の前に楽しい思い出話を入れたいのは。

ジョージ富士川は、もっと喜美子に刺激を与える人だと…

だったら、ジョージ富士川(西川貴教)と実演会をやって熱発したエピソードしか思い出話が無いのか? 確かに好意的に解釈すれば、劇中ではジョージ富士川の話をしているから、幼少期の武志のエピソードとして相応しいとは思う。

しかし、そもそもジョージ富士川と言う登場人物は、「我が道を行く奇抜な作風の世界的芸術家で、その奇抜さが喜美子にいろいろ刺激を与える人物」と言う触れ込みで登場したはずなのに、出番は数えるほど。その内の1つを持ち出して、引き延ばすのは何か違うような。

12歳から高2の武志と両親の5年間の日常を描くべきだった

やはり、毎回書いて恐縮だが、もっともっと、特に喜美子と八郎が正式に離婚した、12歳の武志から、父親と同じ美術大学に進学して将来は陶芸家になると決めた高校2年生の武志の “約5年間” の喜美子と八郎と武志の日常を描くべきだったと思う。

確かに、子役や伊藤健太郎さんのスケジュールの問題もあっただろうが、喜美子のモデルを決定した時点で、武志が白血病になること、母と息子の闘病記を描くことは分かっていたはずだから、やはりきちんと描くべきだったと思う。

伊藤健太郎さんに中学生役を演じて貰えば良かっただけ…

だって、あれだけ夫婦でイチャイチャやっていた時間があったのだから、伊藤健太郎さんに中学生の武志を演じて貰って、イチャイチャしている両親の邪魔をするだけでも良かったし、時には一緒に外出しても良かった。1週間分とは言わない。2,3回分でも中学生時代の武志を描いていたら、もっと物語に感情移入出来たと思う。

なぜなら、31歳の戸田恵梨香さんが「中学3年生」役で登場したのだから、22歳の伊藤健太郎さんが中学生を演じるなんて不自然で無いはず。いや、むしろ2018年の『今日から俺は!!』で詰襟学ランで不良高校生役を演じて話題になったのだから、同じく詰襟学ランで中学生役で登場したらインパクトもあったし話題性も十分だったと思う。

そして、反抗期の中学生・武志を必死に向き合い、育てる喜美子の映像があれば、その必死さが今の必死さに連動したのに…

「0やない」の喜美子に、本来の喜美子が僅かに垣間見れた!

そして、やっと8分で、喜美子が「ドナーになって欲しい」と八郎に頭を下げた。

喜美子「親と合う確率は1%もないらしい。
    よかったやん。0やない。
    ないに等しいけど 合う可能性はある」

ここの台詞は、前回で散々書いた「川原喜美子は、自分の中で沸々と湧き出る熱意のような “エネルギー” を源にして、自ら行動を起こす人間」の片鱗がほんの僅かだが垣間見れた。そう、こう言う前向きな姿勢が、ジョージ富士川に繋がるのだ。

従って、脚本家も演出家も、それなりに緩急をつけて、無い映像は無いのだから諦めて、少しは、これまでの喜美子らしさを表現しようとしているとは思う。その努力は認めるが、やはり最初から必要だと誰でも分かるような、「喜美子が必死に武志を子育てする」映像は撮影しておくべきだったと思う。

息子と陶芸が命の母、母の背中を見て育つ息子の映像が…

で、11分頃の武志の病室に、安田智也と言う少年の患者が同室であることが分かる。智也の母親・理香子(早織)も登場。同室に2組の母子と言う設定だ。この子どもの “あれ” が、“あれ” に繋がって行くのが見えてしまったが、まあ良しとしよう。その後はナレーションの「…しました」のオンパレード。

こう言う省略も、本作お得意の大胆な時間経過も悪いとは思わない。でも、省略するなら、省略を補うだけの映像が欲しかった。

特に、離婚してからシングルマザーだった頃、陶芸と武志が生きる支えで、必死に武志を育てながら作陶に打ち込む喜美子、そんな母の背中を見て両親と同じ陶芸家の道を選んで行く武志、そんな母子の映像があったら、省略されても、喜んで好意的に脳内補完出来たと思う。

あとがき

最後の稲垣吾郎さんの演技が良かったです。大崎医師が八郎に言った言葉も良かったです。イライラとモヤモヤが多いですが、1回に少しで良いから「良かった」、「悪くない」と思える部分があれば観続けられますね。

そして、今回で不自然なくらいに、“フカ先生” こと深野心仙(尾形イッセー)から届いた年賀状に描かれた絵に描かれた「青い水面」と「降る雨」が強調されました。きっと、武志の作品に繋がって行くのでしょうね。そう、ちゃんとネタ降り、事前の情報提供をすることが大事です。更に、今回くらいのメリハリは欲しいです。

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【これまでの感想】

第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
1 2 3 4 5 6
第2週『意地と誇りの旅立ち』
7 8 9 10 11 12
第3週『ビバ!大阪新生活』
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第4週『一人前になるまでは』
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第5週『ときめきは甘く苦く』
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第6週『自分で決めた道』
31 32 33 34 35 36
第7週『弟子にしてください!』
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73 74 75 76(Vol.1) 76(Vol.2) 77 78
第14週『新しい風が吹いて』
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91 92 93 94 95(Vol.1) 95(Vol.2) 96
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第23週『揺るぎない強さ』
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★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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