スカーレット (第94回・2020/1/23) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』(公式サイト)
第16週『熱くなる瞬間』の
『第94回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
かわはら工房の電気窯が故障。喜美子(戸田恵梨香)が作陶した大量の小皿は期日に間に合わせねばならず、照子(大島優子)の好意で丸熊陶業の窯で焼いてもらうことに。八郎(松下洸平)は信楽焼のカケラの色を出したいと願う喜美子にある提案をする。一方、信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)は正式に結婚の挨拶をしたいと探っている。しかし窯の故障騒ぎでタイミングを逃し、電話越しに秘めた思いを確かめ合う。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
『信作 結婚のご挨拶が なかなかできない』は続けるべき!
最近、本作のお約束になっている「信作と百合子が、なかなか結婚の挨拶が出来ずにいる話」の件だ。
これを見たい視聴者がどれだけいるかは別にして、第89回(2020/1/17)で、「これが 後々 語り継がれる『信作 結婚のご挨拶が なかなかできない』の始まりでした」と言うナレーションが入ったから、視聴者が見たいか見たくないかは別にして、第92回(2020/1/21)でも書いたように、2度目のプロポーズで結婚が成就してはダメ。
3、4、5回…と続けてこそ、「なかなかできない」になる訳で、その意味では、今回の電気釜故障で『信作 結婚のご挨拶が なかなかできない』が継続されたのは良かった。視聴者が見たかろうと見たくなかろうと、作り手が面白かあろうが無かろうが、一度ナレーションで表現したなら、やり遂げるべき。それが、連ドラだから。
それに、本編である喜美子(戸田恵梨香)の陶芸のパートが面白くないから、アバンタイトルのママさんコーラスや、『信作 結婚のご挨拶が なかなかできない』を入れないと “間” が持たないのだろう。
喜美子が関われなければ、妹の結婚話も脇役の無駄話…
しかし、ここに一工夫すべきなのだ。前述の通りに『信作 結婚のご挨拶が なかなかできない』を続けるのは間違っていない。でも、本編に対して脇役の、枝葉のエピソードであることも間違いではない。例えば、今回の信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)が愛の告白を電話でしている場面。
画面を縦2つに割って長々と描いた挙句に、カットが変わって「いつまでやってんのん!」と百合子に突っ込む母・マツ(富田靖子)の画になった。これをやるから、枝葉の無駄話になる。
喜美子が百合子の電話を"覗き見・立ち聞き"するだけで良い
これをやらずに、襖の隙間から喜美子が百合子が嬉しそうに電話をしているのを “覗き見と盗み聞き” をして、そっと襖を閉める…そう言うカットにしたら良かったのだ。
そうすれば、喜美子はこの度の結婚について、実はいろいろ考えることがあって、全てお見通しで、若い2人の気持ちを確かめ、見守っているように見えて、『信作 結婚のご挨拶が なかなかできない』が枝葉から本編に僅かだが繋がって来る。
それに “ヒロインの覗き見・盗み聞き” は朝ドラのお約束。こう言う場面でお約束を使ってこそ、朝ドラファンを喜ばせることが出来るのにやらないから困るのだ。それに、マツは「喜美子は そういうの疎い」と言ってしまったから、益々本編に無関係な枝葉の無駄話になるのだ。
なぜ、2回続けて柴田所長が解説に来ちゃうの!?
そして、9分頃から、やっと本編に。しかし、ここでも困った展開に。前夜に喜美子の望む色を出すために、新しい窯を作ろうと八郎が提案した。ここまでは良い。問題は、穴窯の説明に、また窯業研究所の所長・柴田寛治(中村育二)を使ったこと。前回では、喜美子が大事にしている古い「信楽焼の欠片」の色について解説させた。
今回は薪で焼く穴窯の説明。なぜ私が、「喜美子が陶芸野ことで分からないことがあると、柴田所長に説明させる」と言う展開になることに、とても違和感を抱くのか? それは、本作が朝ドラと言う連ドラだから。そもそも、喜美子が信楽焼の陶芸に興味を抱いたのは幼少期に慶乃川(村上ショージ)と出会った時から。
喜美子が "陶芸家の端くれ" として無知過ぎる!
八郎に出会う前だし、丸熊陶業に入社するずっと前の話。その上、慶乃川と出会い、時間が経過してやっと “深野組” に入って絵付け師になる訳で、その頃に、既に喜美子と柴田所長が出会っていても不思議でない。むしろ、信楽で女性初の絵付け師誕生だったのだから、その頃からの付き合いである方が自然だ。
だったら、喜美子は「自分の出したい色」があるなら、そして八郎と話が合わないのを感じていたなら、自ら柴田に聞きに行くべきだった。それに、今回で喜美子が柴田所長から仕入れた情報程度のことは、10年近くも「大量生産品」を作っていたとは言え、陶芸家の端くれとして無知過ぎる。
結局、ほぼ素人の八郎や完全に素人の三津(黒島結菜)に出番を作って、本編に脇道を横切らせるから、物語が壊れるのだ。
あとがき
結局、喜美子は「大阪時代」では、分からないことは自分でいろいろ試行錯誤して、先輩女中の大久保(三林京子)や「荒木荘」の面々に “一人前の女中” に認められるよう頑張ったのに、信楽に帰って来て、フカ先生(イッセー尾形)のもとで “深野組” で絵付け師をやっていた頃は、絵付けだけやっていたってことですね。
そして、八郎に恋をしてイチャイチャやって、その間に陶芸の様々なことは学習せず。確かに、生活するために勉強などする暇はなかった可能性はあります。でも、数年前から経済的にはそれなりの余裕があった訳で…
「かわはら工房」を立ち上げた数年後に、そう、 父・常治(北村一輝)が亡くなった第76回(2019/12/26)の直後くらいに、「喜美子と八郎の生活は だいぶ楽になりました」のナレーションを入れて、前回と今回で良かったと思います。1か月無駄だったと言うことです…
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【これまでの感想】
第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
1 2 3 4 5 6
第2週『意地と誇りの旅立ち』
7 8 9 10 11 12
第3週『ビバ!大阪新生活』
13 14 15 16 17 18
第4週『一人前になるまでは』
19 20 21 22 23 24
第5週『ときめきは甘く苦く』
25 26 27 28 29 30
第6週『自分で決めた道』
31 32 33 34 35 36
第7週『弟子にしてください!』
37 38 39 40 41 42
第8週『心ゆれる夏』
43 44 45 46 47 48
第9週『火まつりの誓い』
49 50 51 52 53 54
第10週『好きという気持ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『夢は一緒に』
61 62 63 64 65 66
第12週『幸せへの大きな一歩』
67 68 69 70 71 72(Vol.1) 72(Vol.2)
第13週『愛いっぱいの器』
73 74 75 76(Vol.1) 76(Vol.2) 77 78
第14週『新しい風が吹いて』
79 80 81 82 83 84
第15週『優しさが交差して』
85 86 87 88 89 90
第16週『熱くなる瞬間』
91 92 93
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