スカーレット (第84回・2020/1/11) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』(公式サイト)
第14週『新しい風が吹いて』の
『第84回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
八郎(松下洸平)の作品作りには既成概念を捨て、発想の転換が必要だと助言する喜美子(戸田恵梨香)。八郎はその意見を否定して、二人の間に緊張が走る。すぐにわだかまりは解けるが、喜美子の才能溢れる作陶に八郎の心はゆらぐ。三津(黒島結菜)が住み込みの弟子になって2か月。すっかり家族にもなじんでいる。この頃、信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)の距離がますます近づく。百合子が涙ながらに思いがけない言葉を…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
皆さん、まずは今週の金曜日までもおさらいをやっておこう
今週の金曜日までもおさらいをやっておこう。なぜなら、5分過ぎにとんでもないナレーションが、更に今週の流れを崩壊させるから。
まず、八郎(松下洸平)の作品作りが難航していた。喜美子(戸田恵梨香)は発想の転換が必要だと言うが馬耳東風。すると、八郎のやっていることを見よう見真似でやった喜美子の陶芸作品の出来の良さに驚き、八郎自身の創作意欲に火が点くものの、「信楽の土に拘りたい」と言う既成概念を捨てられない。
一方の喜美子は完全に創作意欲に火が点いて、そんな喜美子の姿に八郎は、いじけるばかり。
そんな時に既成概念に捉われず、更に若いのに陶芸のセンスと才能のある三津(黒島結菜)が登場して、今度は喜美子に代わって三津が、八郎を叱咤激励と言うか喜美子のお鉢を取ったように、八郎に対して発想の転換が必要だと言い出し、喜美子は盗まれたノートを取り返してくれたお礼と、三津の斬新さが八郎の良い刺激になると考えて、弟子入りを八郎に提案した。
その結果、喜美子のドラマ上の立場が無くなった。これが、金曜日までの私なりの解釈。間違っていると言う読者さんもいるだろうが、私にはこう映ったのだからしょうがない。
常に喜美子へ偉そうな八郎だから"人間性"が見えて来ない!
そして、今回のアバンタイトルは、確かに3年前だかに金賞を受賞したとは言え、最近は土を練っている姿すら映らなくなった八郎の、喜美子に対して偉そうに売れから目線で言った「次世代展に応募する作品 作りぃ」と言う台詞から始まった。
その後も、八郎は常に喜美子に対して上から目線。これが、何とか “指導” や “愛のムチ” に見えれば八郎の不快さは払拭出来るのだが、ここでも本作はイチャイチャ演出をやるから、八郎と言う人間が全く見えて来ないのだ。
今週は、"喜美子と三津の立場の表現" が滅茶苦茶過ぎる!!
そして、主題歌明けは、「春のお皿」と題した喜美子の出品作品が出来上がった状態。と言うことは、アバンと主題歌明けで数日間~数週間は時間経過していると言うことだろうか。本当、本作は時間経過の描写が雑で困る。しかし、このシーンの最大の問題は、前述のナレーションだ。
N「応募したのは 八郎のためでした。
喜美子が頑張ることが
八郎の頑張りにつながればいいと思ったからです」
えっ!? 喜美子は低迷し続ける八郎を触発するために三津を弟子にしたのに、今度は喜美子が頑張ることが八郎を触発するってこと? 流石に、話が支離滅裂過ぎる。以前から、複数の脚本家が書いているとの噂はあったが、ここまで支離滅裂だと、その影武者ライターは互いの作品の読み合わせをしてないってことになる。
また、演出家は単純に脚本に書かれている通りに撮影しているだけと言うことになる。更に言えば、もしも一人の脚本家が書いているとすれば、違った心配もしなくてはならない。その位に、八郎がいつまでも固定概念を捨てないでいる間に描かれた、喜美子と三津の立場の表現が滅茶苦茶だと思う。誰も放送前にチェックしていないのだろうか…
八郎は呑気に朝飯食わずに、苦汁を舐めて工房に籠るべき!
そして、6分過ぎには、喜美子と三津の立場の表現が滅茶苦茶のまま、2か月の時間経過。もう諦めてはいるが、当然の如く、場面は作陶でなくて、川原家の楽しい朝食のシーン。百合子(福田麻由子)が「茶わんが替わっただけで こんなに ごはん違って感じんのん?」と言っていた。
要は、喜美子の作った茶碗は、同じお米でも美味しくする位に “何か“ を持っていることだ。それはいい。喜美子は “我流” ながらも才能があると、既に描かれているから。でも、解せないのは、2が月間も、作品作りが低迷している八郎が、そのことを平然と百合子に言い、ご飯を食べていることだ。
まあ、夫が妻の才能を認めていると好意的な解釈も出来るが、ここはむしろ、金賞受賞で喜美子よりは “箔” が付いている八郎は、同じ陶芸作家の立場として “苦渋を舐める” のが自然では無いだろうか? むしろ、八郎はさっさと食事を済ませ、工房に逃げ込む…みたいな言動が相応しかったと思う。
八郎が「妻が傍にいるのがしんどい」と三津に愚痴るって!?
終盤も、良く分からなかった。だって、喜美子が「春のお皿」を作る過程も描かれず、世間が喜美子の作品を評価しているのもほんの僅かしか描かれず、身内の朝食で褒めた程度の描写だけで、八郎が深刻に喜美子の才能に嫉妬すると解釈するのは無理。
喜美子は八郎のために三津を弟子にしたのに、三津に陶芸を教えるのは喜美子で、才能のある喜美子の傍にいるのが「しんどい」と三津に愚痴をこぼして、三津もまんざらでない様子って。これ、第81回(2020/1/8)の感想で、敢えて伏字で書いた “そう言う展開” になるってこと? だったら、荒木荘も深野組も必要なかったのでは?
あとがき
予告編を見る限りでは、“そう言う展開” になるようですね。では、今まで観て来たのは何だったんでしょう?
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★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/13696/
【これまでの感想】
第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
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第2週『意地と誇りの旅立ち』
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第3週『ビバ!大阪新生活』
13 14 15 16 17 18
第4週『一人前になるまでは』
19 20 21 22 23 24
第5週『ときめきは甘く苦く』
25 26 27 28 29 30
第6週『自分で決めた道』
31 32 33 34 35 36
第7週『弟子にしてください!』
37 38 39 40 41 42
第8週『心ゆれる夏』
43 44 45 46 47 48
第9週『火まつりの誓い』
49 50 51 52 53 54
第10週『好きという気持ち』
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第11週『夢は一緒に』
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第12週『幸せへの大きな一歩』
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第13週『愛いっぱいの器』
73 74 75 76(Vol.1) 76(Vol.2) 77 78
第14週『新しい風が吹いて』
79 80 81 82 83
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