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スカーレット (第75回・2019/12/25) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』公式サイト
第13週『愛いっぱいの器』の 『第75回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


病状が悪化して、食も細くなった常治(北村一輝)を元気づけようと、信作(林遣都)は父・大野(マギー)が昔、常治と約束したマツタケご飯をご馳走しようと考える。深夜二人で山へ向かう。一方、喜美子(戸田恵梨香)が提案した常治へのプレゼント、家族の手作り大皿が完成。そこに信作たちがマツタケを採って、駆け込んでくる。するとほぼ寝たきりだった常治が起き上がり、家族や友人を前にマツ(富田靖子)の幸せを願う言葉が。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

「人の死」をドラマを盛り上げる材料に使うのには反対!

皆さん、
と、言いつつ、朝からクリスマスソングのBGMが流れる大学病院で定期検査を受けて来て、感想の投稿が遅くなってしまった(因みに、検査結果は正常でした)。

さて、昨夜の『明石家サンタ』で、八木亜希子さんが筋繊維症で降板していたが、ほぼ同い年だけに、私は取り敢えず普通の生活を送れるだけに幸せだ。だから、「人の死」を、ドラマを盛り上げるためだけの材料に使うのには、刑事ドラマは別にして、特にホームドラマで扱うのには反対だ。

最大の疑問は、喜美子夫婦に「自分たちのせいで…」が無い事!

さて、こんな「人の死」、特に先月に実母を亡くし4日前に納骨式を終えたばかりの私にとって、本作が今週描いている「主人公の実父の死」には、人一倍関心があるし、違和感もある。

なぜ、常治(北村一輝)の死が年末、それもクリスマスの朝と言う今なのか? なぜ孫とのほのぼのとしたやり取りをもっと描かなかったのか? などなど。

そして、最大のなぜ? は、喜美子(戸田恵梨香)夫婦のための離れ増築費を稼ぎ出すために、長距離トラック運転手での過労により病気の発見も治療も手遅れになり、余命宣告を受けるまでになってしまったのに、喜美子夫婦から「自分たちのせいで…」みたいな雰囲気が微塵も感じられないところに、違和感を越えて怒りさえ覚えてしまう。

今週だけなら、娘家族が病気の父を思うホームドラマに見える?

ほんの僅かでも良いから、喜美子が常治への感謝なり気遣いを描いていてくれているなら、喜美子への評価は少し上がるのに、常治の病気が発覚してから、急に “姉御肌” を発揮して、これまた仕事そっちのけで “常治のための器作り” に専念。うん。解るのだ。今週だけを切り取って見れば…

家計が苦しいのに大酒飲みで、その上過労で死にそうな、頭に来ることもあるけど可哀想な父ちゃんを元気付けるために、主人公で絵付け師の長女である主人公が、陶芸展で入賞したがまだまだ無名な陶芸家の旦那と、賑やかなだけの息子が、家族手作りの大皿づかいを頑張っているホームドラマですよ…と、作り手たちが描いているつもりなのは。

「荒木荘時代」と目に余る"劣化ぶり"にモヤモヤどころか閉口…

でも、既に半年間の約半分の3か月をずっと観て来た私や、私と同様に観て来た読者さんなら…

大阪から帰郷してからの、特に約1か月に亘って描かれた喜美子と八郎(松下洸平)のイチャイチャ恋バナに加え、描かれなかった5年間後の現在と、1か月以上前に終わった「大阪での荒木荘時代」との目に余る “劣化ぶり” にモヤモヤどころか、閉口しているのではないかと。

大阪時代に喜美子と八郎が出会っていれば…

だいぶ前に書いたが、喜美子が八郎と出会うのが大坂時代だったら、まだ良かった。信楽が実家の喜美子と信楽焼に憧れる八郎が、偶然に歌声喫茶で出会い、一目惚れして恋に堕ち、二人で信楽焼職人を目指して信楽に帰る。それで、良かったのだ。

妙に「一人前の女中になるための修行時代」なんて強調せずに、八郎は一足先に丸熊陶業に就職し、喜美子は女中で稼ぎながら美術学校で勉強。数年間の遠距離恋愛後に(ここで、数年間の時間経過のすっ飛ばしをやる!)喜美子も帰郷して結婚して丸熊陶業にも入社として、「深野組での絵付け修行」をやって、絵付け師として一人前になって丸熊陶業から円満に独立で良かったと思う。

そうすれば、喜美子夫婦はそれなりの経済的な貯えも出来て、敢えて「常治の過労死」をやらなくて済んだと思う。

今や逆に「大阪での荒木荘時代」が足を引っ張っている!?

むしろ、(ここからは私の想像)「朝ドラ出演済み」の肩書き欲しさの出演者と、大坂制作だからコテコテの大坂を見せてやろうと言う作り手らの “大人の事情” で、強引に物語の中に突っ込んだ、楽しく良く出来た「大阪での荒木荘時代」が、今や逆に足を引っ張っているように思う。

だって、「大阪での荒木荘時代」で描かれた喜美子の周囲への気遣いや、物事を突き詰めたい欲求の強さや、物事を途中で投げ出さない根性や、期限を設けてそれを何がなんでも守る責任感と義理堅さなどは、「深野組での絵付け修行時代」ですら薄まった上に、今では跡形もないに等しいのだから。

結局、「大坂時代」だけが特殊、特別だっただけ…

また、これを、「女性は結婚と出産で変わる」と都合良く解釈できる人なら、モヤモヤしないと思う。

ただ、そう言う人は本作を “連ドラ” として見ていないような気がする。少なくとも、本作を “連ドラ” と思って見ていれば、この “連続性の無さ” に呆れているはす。一部では「大坂時代の直後に脚本家が交代したのでは?」なんて噂もあるが、「大坂時代」だけが特殊、特別だっただけだと思う。

大皿も大盛りも喜美子の意図的好意なら下品過ぎて笑えない

そして、やっと今回の感想。
食が細っている病人にあんな大皿で、しかも、大盛りで…と言うのを、「喜美子が父に少しでも元気になって欲しいと思って、大盛にした」と好意的に捉えるとするなら、絵皿の絵を常治に見せるために、ほんの一口分だけ食べて絵を見せて、「絵を全部見たいならお父ちゃん、全部食べてな」と言う位でないと、大皿も大盛りも、全て再び “モヤモヤ” の原因だ。

また、喜美子が「意図的に大盛りにした」とするならば、喜美子が「そりゃあ、いくらお父ちゃんでも一人で全部は食べられんわな」と、みんなで取り分ける準備をしておくのが、一人前の女中だった喜美子がやるべき行動のはず。

でも、それもやらずに、喜美子は皿から直に食べた。きっと、作り手らは「楽しいでしょ?」のつもりなのだ。しかし、下品過ぎて笑うどころの話でないと思う。

「ヒロイン特権」の使い方が、明らかに間違っている!

11分頃、常治のオナラのくだりがあって、喜美子以外を人払いして、常治が喜美子だけを呼び止めるシーンがあった。「ヒロイン特権」の発動なのだろうが、発動する地点が違うと思う。

ここは、大酒飲みで借金地獄の夫と、出会って駆け落ちして来た時の初心な気持ちのまま、ずっと連れ添って来たマツ(富田靖子)を呼び止めて、常治とマツの最後の夫婦のやり取りを、隣の部屋でそっと聞いて、みんなが泣く中で、一番号泣を堪えているのが喜美子と言うところに「ヒロイン特権」を使った方が良かった。

と言うか、それが自然な流れだと思うし。そう言う自然な流れこそ、連ドラの連続性に繋がって行くのにやらず仕舞いか…

あとがき

やはり、どんなにお涙頂戴展開にしたつもりでも、喜美子から「自分のせいで…」みたいな雰囲気が微塵も感じられない状態で、昔話でお茶を濁されても泣けませんよ。ここは、「私がお父ちゃんの言うことを聞かずに我儘したからや。ごめんな」と言った方が、モヤモヤが晴れたと思います。

今回の15分間は、感動の押し売りの大失敗と言う、今後の展開へ致命的な落胆をさせることになったと思います。それでも最後に、いつもの一言を。「今年あと3回を諦めていない読者さん、取り敢えず年内は一緒に手に手を取って見守りましょう!」と言うことで…

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【これまでの感想】

第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
1 2 3 4 5 6
第2週『意地と誇りの旅立ち』
7 8 9 10 11 12
第3週『ビバ!大阪新生活』
13 14 15 16 17 18
第4週『一人前になるまでは』
19 20 21 22 23 24
第5週『ときめきは甘く苦く』
25 26 27 28 29 30
第6週『自分で決めた道』
31 32 33 34 35 36
第7週『弟子にしてください!』
37 38 39 40 41 42
第8週『心ゆれる夏』
43 44 45 46 47 48
第9週『火まつりの誓い』
49 50 51 52 53 54
第10週『好きという気持ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『夢は一緒に』
61 62 63 64 65 66
第12週『幸せへの大きな一歩』
67 68 69 70 71 72(Vol.1) 72(Vol.2)
第13週『愛いっぱいの器』
73 74

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連続テレビ小説『スカーレット』第75回

内容食事が喉を通らなくなってきた常治(北村一輝)のために、喜美子(戸田恵梨香)ら家族全員で、大きな皿を作り始める。一方、忠信(マギー)は、常治のためマツタケごはんを食べさせてやりたいと、信作(林遣都)に打ち明ける。陽子(財前直見)も。。。敬称略一番の問題は、話の流れが、唐突すぎるのである。良い例が「2人、仲良く」という常治の言葉なんて、まさにそれ。こういうのだよ。こういうの。連続性が無いって...

【スカーレット】第75回(第13週 水曜日) 感想

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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