スカーレット (第74回・2019/12/24) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』(公式サイト)
第13週『愛いっぱいの器』の
『第74回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
余命宣告を受けた常治(北村一輝)が、マツ(富田靖子)と温泉旅行から帰ってくる。喜美子(戸田恵梨香)を始め、家族は常治の病状を知っているが、何事もないよう気丈に振る舞う。だが百合子(福田麻由子)は悲しみをこらえきれず、外で涙することも。一方、喜美子は陶芸家として伸び悩む八郎(松下洸平)と些細なことからケンカ。居合わせた常治にあきれられる。そしてどんどん弱っていく常治を見かねた喜美子がある計画を実行。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
日めくりカレンダーの1カットでも入れたら日曜日と分かるのに…
前回同様に、今回のアバンタイトルでも喜美子(戸田恵梨香)の一番下の妹・百合子(福田麻由子)が昼間に家に居る。喜美子も働いていない。
まあ、常治(北村一輝)とマツ(富田靖子)が温泉旅行に行ったのが土日で帰宅したのが日曜日なら違和感はないが、喜美子は八郎(松下洸平)は「窯業研究所の所長に呼ばれた」と言っていたから、所長が出勤しているなら平日のような気もしたが、常治は「飲み会かい」と、まるで恒例行事のような言いっぷり。
花のアップのインサートカットを入れる暇があったら、日めくりカレンダーの1カットでも入れたら、日曜日なのが分かってスッキリするのに…
喜美子はともかく八郎は日曜日でも働いている印象付けに…
主題歌明けも、何となく時間軸が曖昧。アバンでは八郎が窯業研究所の所長・柴田寛治(中村育二)に呼ばれたと言っていたのに、4分過ぎには「かわはら工房」に美術商の佐久間信弘(飯田基祐)と一緒に常治と居る。
この直前の喜美子と百合子がマツの旅行先での話を聞いているのが扇風機は回っているものの障子が閉まっていても暑そうでない夕方っぽくて、直結された「かわはら工房」のシーンは昼間でガラス戸を開放しても暑い様子だから別の日ってことになる。
こんなことなら、アバンの「窯業研究所の所長に呼ばれた」を止めて、「八郎さんは仕事をしている」にして、夕方のシーンのあとに「翌日 窯業研究所の所長さんと美術商の佐久間さんがやって来ました」と補完するだけで良かった。その方が、八郎は日曜日でも働いている印象になるし…
この1か月近く、喜美子が仕事をしている印象が殆ど無い!
7分過ぎ、辛子色のシャツを着た喜美子が工房にやって来た。昼休み? 夏休み? 一体、八郎と喜美子はいつ仕事をしてるってワケ? 喜美子は「できるかできんかは うちが決める! うちの仕事やん!」と言ってはいたが、現実的に仕事をやっている印象が薄いどころか、殆ど無い。
これに至っては、丸熊陶業の新入社員当時の八郎から、絵付け師・深野(イッセー尾形)への告白を聞いた喜美子が、八郎が以前から持っていた深野が描いた絵を、想像を膨らませて自分なりに描き上げた絵を、八郎の働く新商品開発室を訪ねた、あの第49回(2019/11/25)から、もう1か月近く(劇中の時間では、約5年間か?)変わらない。
絵付け師の修業をしていた印象はあるが、仕事をしている、仕事をして来た印象が無いし、主人公が信楽初の女性陶芸家になる物語のはずなのに、陶芸や焼き物をきちんと描かなくなって、約1か月経つのだ。これは本当に困る。
ドラマとしてはギリギリ成立。でも連ドラとしては破綻してるから
確かに、私が常々言うように「ドラマは “人間そのもの” を描くこと」だから、登場人物たちの日常を描いている点で間違ってはいないし、まあギリギリの線でドラマとして成立はしていると思う。ただ、連ドラとしては先日も書いたように “連続性の担保” が破綻しているから、どうしようもない状態ではあるが。
喜美子を家族思いに見せてお涙頂戴展開なのは虫が良過ぎる
で、11分過ぎになったら、どんどん病状が悪化し弱わり、食も細くなった常治を見かねた喜美子が、常治を元気づけようと八郎に「ええ器」を作ることを提案する。
確かに、今は “陶芸” よりも “常治の命” であり、 “家族の命” を優先するのは分かるのだが、そもそも “家族” に目を向けず、八郎との結婚一筋で “陶芸” すら蔑ろにして来たのが喜美子本人なのだ。それを、ここへ来て急遽シリアス展開にした上で、喜美子を “家族思い” に見せようとして、お涙頂戴展開にするのは虫が良過ぎる。
もっと喜美子夫婦が両親や妹らを気遣っている印象があれば
だって、少なくとも私には、常治の過労の原因は、喜美子と八郎夫婦のための増築費用を稼ぎ出すためでもあるし、喜美子夫婦に子どもが生まれてから常治夫婦を経済的に支えて来たようにも見えていないから。
1か月も割いて描いた喜美子と八郎の恋愛期間と「描かれなかった約5年間」を含めた中で、少しでも、喜美子と八郎夫婦が “川原家の家族” を気遣っているように描いていれば、印象は大きく違っていたはず。
そりゃあ、ドラマ的には、このまましれ~っと「お酒」のせいにして常治を退場させるつもりかも知れないが、やはり唐突に喜美子を “家族思い” に仕立てて、喜美子の “絵付け” で、お涙頂戴展開にしてもシラケるだけなのだが…
あとがき
最近の傾向だと、水曜日にギアが一段上がってアクセルが踏まれるので、明日の終盤には常治が退場して、サブタイトル『愛いっぱいの器』の分は終了。
残りの3日間は描くことが無いので、久し振りに直子(桜庭ななみ)とジョージ富士川(西川貴教)を登場させて時間繋ぎして、年明けから、また何もなかったように “陶芸” に向き合う喜美子でも描くのでしょうかね。
どんどん興味関心が薄れて行きます。 最後に、いつもの一言。諦めていない読者さん、取り敢えず、年内は一緒に手に手を取って見守りましょう!と言うことで…
|
|
|
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
連続テレビ小説 スカーレット 完全版 ブルーレイ BOX1 [Blu-ray]
火火 [DVD]
連続テレビ小説「スカーレット」オリジナル・サウンドトラック
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/13631/
【これまでの感想】
第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
1 2 3 4 5 6
第2週『意地と誇りの旅立ち』
7 8 9 10 11 12
第3週『ビバ!大阪新生活』
13 14 15 16 17 18
第4週『一人前になるまでは』
19 20 21 22 23 24
第5週『ときめきは甘く苦く』
25 26 27 28 29 30
第6週『自分で決めた道』
31 32 33 34 35 36
第7週『弟子にしてください!』
37 38 39 40 41 42
第8週『心ゆれる夏』
43 44 45 46 47 48
第9週『火まつりの誓い』
49 50 51 52 53 54
第10週『好きという気持ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『夢は一緒に』
61 62 63 64 65 66
第12週『幸せへの大きな一歩』
67 68 69 70 71 72(Vol.1) 72(Vol.2)
第13週『愛いっぱいの器』
73
- 関連記事