スカーレット (第62回・2019/12/10) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』公式サイト
第11週『夢は一緒に』の 『第62回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


八郎(松下洸平)の家を訪ねた喜美子(戸田恵梨香)は「帰りたくない」と告げる。真面目な八郎は照れ隠しで、陶芸の話をして話題をすり替えようとするも結局、喜美子のペースは変わらず、二人は互いの気持ちを確かめ合うことに。二人の交際の噂は会社内にも広まり、照子(大島優子)が喜美子の元に駆け込んでくる。一方、信作(林遣都)が企画した「お見合い大作戦」が開催。男性陣の思惑が次々に外れる中、信作に女性がすり寄り…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

今回の感想は、モヤモヤしつつも離脱する程でもない人向け

ドラマの感想なんて、確実に “好み” の問題だから、本作を楽しい、感動して見ている人は、今回の私の感想を最後まで読んでも称賛は無いから、離れた方が時間の有効活用になると思う。

しかし、どうしても、先週から今週にかけての展開に今一つ納得できず、でも継続視聴から離脱する程に諦め切れない人は、私と一緒に、この “モヤモヤ気分” や “期待してるのと違う気分” を共有しつつ、どうやったら楽しめるか一緒に考えてみてはどうだろうか?

"モヤモヤ気分"や"期待してるのと違う気分"の原因は大きく3つ

さて、その“モヤモヤ気分” や “期待してるのと違う気分” の原因を考えてみよう。アジェンダ的に掲げると、次の3つに分けられると思う。

  【1】今の喜美子で見たいのは、絵付け師としてどうなるかなんだけど…
  【2】女性初の陶芸家の物語で興味を抱く動機が男性ってのは…
  【3】脚本家が意図的に創出する “わざと噛み合わない会話劇” が今一つ…

そこで、これら1つ1つを私なりに掘り下げてみようと思う。

まずは喜美子が「絵付け師」で成功を収める姿を見たかった

まず、「今、描いて欲しいのは、喜美子(戸田恵梨香)が深野心仙(イッセー尾形)の許で約3年間修業して会得した「絵付け師」としての仕事を、フカ先生が自主退社したあとで、丸熊陶業の期待の女性絵付け師として、どうやって伸びて行くのか? なんだけど…」と言う、自分の期待したストーリー展開と、実際の展開の大きな差が原因だと言うパターン。

こんな思いを持っている人は、こんな不満も持っているのではないだろうか? フカ先生の作品に惹かれ、フカ先生の生き様に共感して、師弟関係になったのに、絵心の伝授や技術の伝承は殆ど描かれずに、約3年が経過し、マスコットガールとしてもてはやされたものの、結局は師匠も兄弟子たちも自主退社。

だから、喜美子には「絵付け」の仕事に集中して、まずは「絵付け師」で成功を収める姿を見たかったって。

喜美子が今、結婚を考えるのは、ドラマとしてタイミングが悪い

また、別の原因として「“絵付け” の仕事から、“作陶” に興味を持つのは良いとして、その興味を持つ動機が、八郎と言う男性に一目ぼれしたことになってしまったから、女性初の陶芸家になる動機として弱いし面白味が不足するのでは?」 と言う懸念…と言うパターン。

これは、言える。もちろん、多くの人が男尊女卑の時代、男は外で仕事、女は家で火事と子育て…みたいな時代に、男たちに蔑まれながらも、必死に歯を食いしばって自分の道を這い上がって行くのを期待した人は多いと思う。私も、その一人だ。

だから、せめて、「絵付け師」として丸熊陶業は当然のこと、信楽の地域でそこそこの「女性絵付け師」として認められ始めた頃に、少し心の余裕が出来て、ふと気が付くとずっと近くにいた信作(林遣都)に恋をする…とか、新しく入って来た「絵付け師見習い」の男性に “絵付け” を教えている内に恋をする…みたいな “時期” が良かったと思う。

要は、試作品しか出来ていない喜美子が、今、恋を、結婚を考えるのは、ドラマとしてタイミングが悪いって思う。

脚本家が意図的に創る"わざと噛み合わない会話劇"が嫌い

もう一つの原因として考えられるのが、吉本新喜劇がそうだとは思わないが、「脚本家が意図的に創出する “わざと噛み合わない会話劇” が自分の好みに合わない」ってケース。

朝ドラ(とは限らないが)で楽しいのは、各登場人物がしっかりと描かれている前提で成り

立つ、きちんと作り込まれた登場人物たちがキャッチボールのように弾む会話劇。視聴者も「きっと、あのキャラなら、ああ言い返すだろうな」みたいな予測を気分良く汲み取ってくれたり、逆に気持ち良い位に裏切ってくれたりして、「おいおい、やるなぁ」と思わせてくれるような巧みな会話劇を期待して見ている。

ここで重要なのが、主人公に限らず、会話をする相手がそれぞれ俗に言う「キャラが立っている」状態でないと、幾ら言葉を増やしても面白味が出ないってこと。

会話劇が楽しくなる「立ってるキャラ」とはどう言うことか?

で、「キャラが立っている」とはどう言うことかと言うと、私なりの解釈で言うなら、単純にその登場人物の特徴的且つ特異な個性が、他の登場人物たちと際立って違うと言うだけでなく、その “際立ち方” が、ほんのちょっぴりテレビやスクリーンの画面から “飛び出したり奥行きを持って見えたりする瞬間” がある登場人物のこと。

そう、私が感想で良く書く「ドラマの中で本当に生きている人に見える登場人物」と同意だ。だから、触れてもみたくなるし、実際に話してもみたくなるし、時には一緒に酒を酌み交わしたいとか、旅行に行ってみたいなんて気分にさせる魅力が溢れる。そんな登場人物は、善人だろうと悪役だろうと、自然と共感したり応援したりしたくなるものだ。

そう言う登場人物が、意外と少ないのが『スカーレット』。ただ、大阪での荒木荘の関係者は、それなりにキャラが立っていたと思う。その脇役たちの中で、ひた向きな喜美子がひと際輝いて見えた。

だから、女中の大久保(三林京子)に一人前と褒められた時は自分のことのように嬉しかったし、医学生の圭介(溝端淳平)との初恋の失恋は泣けたし、働く女性の先輩でもあった新聞記者のちや子(水野美紀)が男性社会に負けそうになった時は辛かった。

そして、自分のやりたい道として美術学校に行きたいと決めた貴美子を応援出来たし、実家の経済的事情でその夢を半ばで諦めて帰郷せざる得なくなった時の住人たちとの別れには、また泣かされたのだ。

「陶芸家見習い」の若者から喜美子が教わる展開になると思う

しかし、信楽に戻って来てからの喜美子を含めた川原家の家族も、丸熊陶業の関係者も、今一つ「キャラが立っている」とは言い難い。何とか、フカ先生と草間(佐藤隆太)の登場で、喜美子のキャラは立ってはいたが、フカ先生と草間が去ってからの喜美子は、まるで “恋バナまっしぐら” な主人公になってしまった。これが、一番残念でならない。

恐らく暫くは、この脚本家が意図的に創出する “わざと噛み合わない会話劇” が続くだろう。そして、父・常治(北村一輝)の反対合戦を描きつつ、普通に結婚に至ると思う。

で、この脚本家のやり方だと、このまま喜美子は “作陶” の道に進んで、ガッツリと時間経過する中で、子どもが生まれ、仕事と家事と育児に追われながら、「陶芸家見習い」の若者から、いろいろなものを吸収する展開になると思う。

もう、喜美子が年上からモノを教わることは無いと思う

そう、柔道の先生の草間、女中の先輩の大久保、絵付け師の師匠の深野…と、既に3人も「先生や師匠」と言う年上から教わると言うパターンでやったから、この先で「陶芸の師匠」は登場しないと思う。きっと、それが、八郎と言うキャラクターに組み込まれている。それは、今回での秀男社長(阪田マサノブ)が八郎を引っ張って来た理由でも明らかだ。

だから、物語に違和感を覚える人が多いと思う。喜美子の恋バナをやるなら、フカ先生が退場する前の丸熊陶業が景気の良い頃に入社した新入社員として八郎が来て、恋愛から結婚に進んで、絵付けの作風が人生の変化と共に変わって行くなんて、実に朝ドラらしいじゃないか。

そんな中で、丸熊陶業の経営改革でフカ先生らが去り、残された喜美子と八郎が「絵付けと作陶」を一緒にやりつつ、信楽焼の文化に貢献していくなんてのも良かったと思う。

結婚するまで少し我慢して、その後の物語に期待しよう!

結局、期待をしつつ今回の15分間を見ても、今週の演出家が恋バナをメインに描こうとしているのは間違いない。そして、八郎は急に結婚まで視野に入った喜美子との関係に戸惑いつつも、陶芸家の道も模索しているように描かれている。しかし、肝心の喜美子が八郎と陶芸とどっちに興味を強く持っているのかの演出が不明瞭なのだ。

いや、今回のアバンタイトルあたりの描写を見ると、明らかに陶芸より八郎に傾いているように演出されている。ここまで恋バナを押すなら、最初から…もう、この話は前段で散々書いたから止めておく。

とにかく、今週は、恋バナ週間だし、喜美子は八郎と結婚すると決めたし、八郎も同意しているから、絶対に結婚するはずだ。一度決めたらやり通すのが喜美子だから間違いないはず。

だから、来週か再来週になると思われる結婚までは恋バナを見て、その後に描かれるであろう「信楽焼の女性陶芸家の草分けで実在の陶芸家の半生の物語」を待つしかないと思う。

あとがき

今回の秀男社長と照子(大島優子)を交えた貴美子らの会話も、唐突な感じが否めませんでしたね。さっさと結婚して、物語を進めたら良いのに。

思えば、『なつぞら』も最初の頃の「十勝編」が良かったから巻き返しを期待して最後まで見ましたが、巻き返すことはありませんでした、さて、『スカーレット』は巻き返してくれるのか…ですね。毎回、25名前後の読者さんがWeb拍手を押して下さいます。その読者さんたちを含めて、まだ諦められない読者さんたちと本作を見守ろうと思います。

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【これまでの感想】

第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
1 2 3 4 5 6
第2週『意地と誇りの旅立ち』
7 8 9 10 11 12
第3週『ビバ!大阪新生活』
13 14 15 16 17 18
第4週『一人前になるまでは』
19 20 21 22 23 24
第5週『ときめきは甘く苦く』
25 26 27 28 29 30
第6週『自分で決めた道』
31 32 33 34 35 36
第7週『弟子にしてください!』
37 38 39 40 41 42
第8週『心ゆれる夏
43 44 45 46 47 48
第9週『火まつりの誓い』
49 50 51 52 53 54
第10週『好きという気持ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『夢は一緒に』
61

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ハッチー>『スカーレット』第62話

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内容信作(林遣都)らの手引きで八郎(松下洸平)の家を訪れた喜美子(戸田恵梨香)“帰りたくない”と口にする。困惑した八郎は、陶芸のことを記したノートを喜美子に手渡し、帰るよう促す。一方、信作(林遣都)の“お見合い大作戦”は。。。敬称略う~~~ん。。。。ほんとに、迷走中ですね。別に、八郎が、どういう態度をとろうが、喜美子、八郎に、どういう気持ちが生まれようが、そんなこと、どうだっていい。だが、演...

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