グランメゾン東京 (第8話・2019/12/8) 感想

グランメゾン東京

TBSテレビ系・日曜劇場『グランメゾン東京』公式
第8話『ビーフシチュー』、ラテ欄『ねじれた関係の行方 師匠から受け継ぐ魂』の感想。



京野(沢村一樹)と口論した翌朝、尾花(木村拓哉)が倫子(鈴木京香)の家から姿を消す。尾花には自身の店を捨てて逃げた過去があり、不安に思う倫子達。その頃、尾花は凪子(伊藤歩)という女性から呼び出された場所にいて、凪子の父・潮(木場勝己)を店に連れて来る。「俺を満足させる料理を作ってみろ」と言われ、対応した一同だが、潮は料理を酷評。一番の原因は京野だと指摘する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:黒岩勉(過去作/僕のヤバイ妻、ストロベリーナイト、モンテ・クリスト伯)
演出:塚原あゆ子(過去作/アンナチュラル、グッドワイフ) 第1,2,5,8
   山室大輔(過去作/ごめんね青春!、天皇の料理番) 第3,4,7
   青山貴洋(過去作/下町ロケット2、インハンド) 第6
音楽:木村秀彬(過去作/小さな巨人、ブラックペアン、TWO WEEKS)
主題歌:山下達郎「RECIPE(レシピ)」(Warner Music Japan)

「料理人の尾花 VS ギャルソンの京野」の話が意外で楽しかった

20分頃、凪子(伊藤歩)の父親で、尾花(木村拓哉)の料理の師匠・潮卓(木場勝己)と尾花が、街の洋食屋「レストラン浪漫亭」で夜に翌日の仕込みをしながらの、さり気ないやり取りが良かった。

 潮「夏樹 何でお前 ミシュランの星なんかに こだわるんだよ」
尾花「モテたいから」
 潮「バカが 星だ 星だって うるせえんだよ。
   星なんかなくたって うまい店 いくらだってあるだろ」
尾花「それを言っちゃ おしめえよ でしょ」
 潮「寅さん? より新しい料理を求めるなら
   ミシュランだって言い切った人に
   三つ星とらせるって 約束しちゃったから」
潮「そいつにモテたいだけか?」

恐らく、間もなく最終章に向かう大事な第8話で、改めて尾花がミシュランの星に拘る理由を「モテたい」と、序盤の京野(沢村一樹)が倫子(鈴木京香)を好きだと言うのと重ねても、物語は恋バナにシフトすることなく、きっちりと、「ミシュランの三つ星を目指している店 VS 町場の洋食屋」と言う対峙構造の中で、「味の対決」でなく、「個々のお客様対応の対決」にして、「料理人・尾花 VS ギャルソンの京野」の話に展開したのが、良い意味で意外で楽しかった。

"究極の接客"を本気で目指すのが"料理のプロ"を描いた秀作

これまでも、尾花の料理については天才肌ではあるが、性格に料理以外の部分にもやたらと口を挟む厄介者…的には描かれていたし、同僚たちもその部分には言及している場面はあった。

しかし、今回のエピソードは、オープンキッチンで、料理人もサービス員も最適で絶妙なタイミングでお客様に料理を提供する三つ星レストラン『グランメゾン東京』を目指す尾花が、料理だけでなく接客の部分まで最新の注意を払っている理由が、師匠の教えであり、師匠1人でやり繰りしている町場の洋食屋でそれが日々普通に実践されている現場を京野が見て、本当の接客を知る…と言うのは、本当に見事だ。

レストランは店そのものの外観や内装や食器はもちろんのこと、料理人とサービス員が一体となって提供する “究極の接客” を本気で目指すことこそが、尾花が作りたい「三つ星レストラン」であると言うのを、改めてしっかりと描いた。これこそが、“料理に携わるプロ” だと言うのを描いたと言う訳だ。

「ホールの声は神の声」で伝わらない筈の味や香りまで伝わった!

更に楽しかったのが、何十年も変わらぬビーフシチューを提供し続ける潮を、潮を満足させるために常に新しい創意工夫を怠らない尾花と、「レストラン浪漫亭」で自ら学んだ接客術で潮を最大限にもてなそうとする京野の “絶妙なコンビネーション” が生み出した「潮のためのフレンチのフルコース」。

そして、敢えて早回しの編集を使っても、尾花と京野の “絶妙なコンビネーション” が生み出す「それぞれのお客様のためにカスタマイズされたフレンチのフルコース」が全員のお客様に提供されているのが分かる演出も良かった。

もちろん、潮を演じた木場勝己さんの演技力と存在感も凄かったが、これまで以上に、尾花が主人公なのに出しゃばり過ぎず、脇役たちとタッグを組んだ上で、最終的にキッチリと主人公の凄さを魅せる。ドラマとしての完成度が更に高まったのは間違いない。

そして、ちゃんと伝わらないはずの味や香りまで、「ホールの声は神の声」で更にテレビのこちら側に伝わって来た。

あとがき

「挫折した男が再び夢に向かう、大人の青春物語」としても、「レストランに限らずサービス業全般を描くドラマ」としても、“少しでも上を目指す人間の心情” と “プロ意識” を丁寧に同時に描くことに成功していますね。

特に、ラストの潮が味覚障害であることをいち早く察知した尾花が、京野をヘルプに呼び、プロの接客を尾花が師匠・潮を利用して京野に教える展開と、尾花の繊細な料理を見事に合体させて描いたのは素晴らしい! の一言です。

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