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俺の話は長い (第8話・2019/11/30) 感想

俺の話は長い

日本テレビ系・土10ドラマ『俺の話は長い』公式
第8話・其の十五『ゆで卵と福引き』、其の十六『ミカンとコタツ』の感想。


満(生田斗真)は自分の役目だった房枝(原田美枝子)の墓参りの送迎を、檀野(長谷川初範)がしたと聞いて複雑だ。檀野は光司(安田顕)の就職口探しにも積極的に動く。綾子(小池栄子)と光司が、房枝と檀野の再婚を応援しようと言い出す中、満は檀野の恋敵である牧本(西村まさ彦)から呼び出される。そんなある日、こたつでミカンを食べていた満と光司は、一緒に曲を作り始める。
---上記のあらすじは[[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:金子茂樹(過去作/プロポーズ大作戦、世界一難しい恋、もみ消して冬)
演出:中島悟(過去作/セカムズ、もみ消して冬、これは経費で落ちません!) 第1,2,4,6,7
   丸谷俊平(過去作/ゼロ一獲千金ゲーム、もみ消して冬、イノセンス冤罪弁護士) 第3,5
   鈴木勇馬(過去作/今日から俺は!!、偽装不倫、3年A組) 8
音楽:得田真裕(過去作/家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド、監察医 朝顔)
主題歌:関ジャニ∞「友よ」(INFINITY RECORDS)

第8話で初担当の演出家になっても前7話分との違和感無し!

全話の終盤になっていると思われる第8話で、本作を初担当の演出家・鈴木勇馬氏が担当。その割に、全体の雰囲気も、登場人物の描写も、これまでの7話分との “差” が殆ど感じられなかったのは流石。

やはり、連ドラで担当する演出家が交代する度に、作風が変わるのは “連ドラの醍醐味” が欠けると同意だから、きちんとスタッフ間でコンセンサスが上手く行っている証しだと思う。

約7分間の体育館での会話劇の"一体感"と"ノリの良さ"が秀逸!

また、17分から24分頃の体育館での、満(生田斗真)と 春海(清原果耶)と光司(安田顕)と綾子(小池栄子)の4人の会話のシーンが、会話劇の面白さを十分に引き出す撮影と編集になっていた。

約7分間に亘る(途中で撮影を中断している可能性もあるが)1シーン長回し撮影に見えるような、よどみのない滑らかな台詞のやり取りに加え、満を演じる生田斗真さんは自分の座る位置を後席から前席へ移動しながらの台詞と演技が、カメラアングルはマルチで切り替わりながらも、まるで1シーン1カットだからこそ描けるような “一体感” や “ノリの良さ” が十分に楽しめた。

もちろん、この面白さは、脚本家、演出家、演者の三位一体があってこそなのは言うまでもないが。

光司がスーパーマーケットで買い物するロケ日だけが雨天の処理の良さ

更に言うなら、34分頃、光司がスーパーマーケットで買い物するシーンのロケ日だけ雨天で、普通なら前後のシーンとの “繋がり” に違和感を覚える可能性があるのに、光司が紙袋を濡れないようにアウターのジッパーを開けて中に入れ、足早に立ち去ると言う演技を加えたことと(安田顕さんのアドリブの可能性もある)…

満は軒下から光司を尾行していることで、前者は “より焦る様子” の表現となり、満は次のシーンで雨に濡れた様子が無くても不自然に見えなかった。この辺の臨機応変さも、なかなか良かった。

ラストの「な~んつって~」に、満の人生観が詰まっていた

でも、今回は、前回で中心として描かれた「6年前から無職で実家に寄生しているニートで屁理屈をこねまくる31歳のダメ男の、空回りする奮闘や自業自得の挫折」の部分が、やや薄まって、人情話のような心地良さが前面に押し出されたのが良くも悪くも印象的だと思って見たいたら…

50分過ぎからのリサイクルショップ「遊々市場」の前後のシーンを含めた場面で、春海は前の父との思い出の品であるラジカセを手放し、満は既にリサイクルショップに売りに出していたコーヒーの道具が別の喫茶店オーナーに買い取られて行ったことを知らされ…

車で帰宅する際の満と春海のこの↓会話が、本作が完全に最終章に突入したことと、それぞれの登場人物たちの “人生の転換期の一コマ” を描いた秀作な放送回だったことが分かった。

春海「周りは着々と動きだしてますね~」
 満「今に見てろよ」

そして、「今に見てろよ」の直後に加えられていた「な~んつって~」に、満の人生観が詰まっていたように思う。

あとがき

今回は、ちょっとこれまでと違ったアプローチの演出も相まって、「会話劇」の面白さが格段に増したと思います。

また、生鳴りのベースの音で歌うシーンへの、これまた脚本家、演出家、演者らの気合で “音楽の力” を再確認させてくれました。思えば、昭和の頃のホームドラマでは、よく二階の屋根の上や、海辺で登場人物が歌うシーンが印象的なドラマがたくさんありました。平成のドラマだと『ビーチボーイズ』が印象的です。次回も楽しみです。

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【これまでの感想】
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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