スカーレット (第38回・2019/11/12) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』公式サイト
第7週『弟子にしてください!』の 『第38回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


喜美子(戸田恵梨香)は火鉢の絵付けに没頭し、気がつけば夜に。慌てて家に帰った所、家族は父の常治(北村一輝)が大暴れした後始末の真っ最中。直子(桜庭ななみ)が酔った常治に物言いしたことが原因と聞き、喜美子は直子を慰めようと声をかけるが、直子は「みんな嫌い!」と言い放つ。翌朝、喜美子が向かった絵付けの作業場で予期せぬ事態が起こる。その頃、川原家には喜美子を訪ねて、元新聞記者のちや子(水野美紀)が来て…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

全体の1/4が終わったからこそ、今週の演出が心配…

前回の感想で、朝ドラ自体も本作も “初演出” の本作4人目の小谷高義氏に演出が交代し、不安もあるが撮影現場に新鮮な空気が入るのは良いことだと書いた。

そして、今回のアバンタイトルの演出だが、明らかにこれまでの本作の系列とは違っていた。特に、喜美子(戸田恵梨香)の悪夢?の描写。悪いかどうかでなく “違う” ってことが心配なのだ。

だって、気が付けば本作は既に「1/4」に到達しようと言う時点。従って、大阪での荒木荘が終わったと言う意味では「起承転結の承」の導入部。ここで大きく作風が変わると、今後に影響しかねない。だから、ちょっと心配になってしまった。

あそこまでクズ家族っぷりを強調しなければ良かったのに…

さて、主題歌明けの脚本と演出も、ちょっと心配。恐らく作り手たちは…

喜美子を取り巻く環境、特に川原家の両親を「舞台が昭和だから…」では済ませない程に、父の常治(北村一輝)は飲んだくれで借金作ってDV夫で、母のマツ(富田靖子)は見て見ぬふりで何もしない呑気な妻(前回では、喜美子のために隠れ貯金をし始めたことが描かれたが)の クズ両親“” に描き、妹の直子(桜庭ななみ)も喜美子へ反抗することで、“誰もが応援したくなるヒロイン” を作り出しているつもりなのだろう。

しかし、脚本もやり過ぎだが、今週は演出のせいもあって、クズっぷりが目に余るように映っている。やはり、本作は朝ドラ。一日の始まりだから、もう少しお手柔らかにお願いしたい。

と言うか、帰宅直前のシーンからちゃぶ台返しと直子の反抗を経由して「喜美子はな 喜ぶに美しいって書いて 喜美子や」とマツが言うシーンへのメリハリの付け方が適切でないと思う。もう少し凸凹を付けずにマツの喜美子の名前の由来のシーンに持って来ないと、「いいシーン」として受け止めに難い視聴者は多いと思う…

やってることは荒木荘と同じなのだが脚本が工夫されている

で、11分過ぎに、やっと前回の感想で予想した通りに、前回の絵付けが「一日体験教室」であったことが描かれた。これで、脚本については一安心だ。幾ら何でも、前回から喜美子が絵付けを仕事にするのは、展開が雑だし面白味がない。当然、イッセー尾形さんを起用した意味もない。

そして、深野心仙(イッセー尾形)のこの台詞↓から始まったやり取りが興味深かった。

深 野「仕事覚えてもな
    物になるまでは何年かかるか分からん」
池ノ内「僕は 1年とちょっと」
深 野「ああ 1番は早かったな?」
池ノ内「僕の場合は住み込みで 朝から晩まで
    みっちり修業させて頂いたんで」
深 野「せや よう泣いとったわ。
    涙と 鼻水と 鼻くそと 耳くそも出して」
池ノ内「1回だけです」
深 野「いや~ わしの見えんところで 何回 泣いたか。
    そんなんできる?」
喜美子「朝から晩まで…」
深 野「うん」
池ノ内「その間 一銭ももらわれへんし 当然だけど 無給や」

ここまで、面白い。要は、また一から仕事を覚えると言う点では、ベテラン女中の大久保(三林京子)に女中の仕事を一から教わったのと同じ展開なのだ。要は、これからやろうとしていることは、つい先日までやっていたことの繰り返しってこと。

同じことを違うように見せるのは大変だ。そこが本作の面白さに繋がる今後の大きなポイントになると思うから、注目したい。

食堂の場面の"家庭的な雰囲気"と"小さなドンデン返し"が良い

しかし、荒木荘での女中仕事のくだりの繰り返しとは言っても、そこは脚本が工夫されている。荒木荘での女中仕事には、実家での “経験値” があって、それが功を奏して、3年間で立派に独り立ち出来るまでになったのが描かれた。

しかし、今度の絵付け仕事は “経験値” がない。その上、無給。更に、脚本家は喜美子へ、こんなナレーションを被せた。

N「自分は なんと甘い考えだったかと 返す言葉も浮かびませんでした」

また、このナレーション直後の食堂の場面では、丸熊陶業の社員食堂で働く先輩のおばちゃん・緑(西村亜矢子)が食事を終えた職人たちに向かって、こんなことを言う。

緑「このあとも しっかり働きや? 遊びとちゃうねんで」

この緑の言葉に、洗い物をしている喜美子の手が止まる。すると、今度は食堂で働く先輩・八重子(宮川サキ)が会話に加わり…

八重子「ここの食堂の仕事
    うちと緑さんだけでもやれんねんで?
    ほやのに社長さん 新しい人雇う言いだしてよ」
 緑 「八重子さん…」
八重子「あんたが来て
    どっちかクビになるんかいて ビクビクしててんし」
 緑 「今更 そんなこと…」

ここまで、ちょっと過剰演出の節は無くもないが、脚本や演技については、喜美子が「今の自分の仕事は何なのか?」と「自分のやりたいことは何なのか?」を悩み苦しむ姿が描かれて、少々荒木荘での大久保と喜美子の関係とは違うなと思わせ…

八重子「ちゃう ちゃう ちゃう ちゃう… 仲ようしよういう話やし。
    お昼どき済んだら 暇んなるわな?
    あんたも 一緒におしゃべりしようさ。
    おしゃべり 加わらい?」
 緑 「お茶飲んだり お菓子食べたりよ?」

と、劇伴を会話劇の途中で止めて、きちんとメリハリを作ったし、朝ドラらしい “ほんわかした家庭的な雰囲気” を作り出すのに成功した。やはり、こんな感じの “小さなドンデン返し” を入れてくれると、朝から楽しくなると思う。

今週の鬼門は間違いなく "メリハリを付け過ぎる演出" だ!

そして、喜美子がおばちゃんたちと楽しく休憩するシーンになると思いきや、何かありそうな夕景に、考え込んだ喜美子が帰宅してくるシーンで、また急転直下。

…かと思いきや、喜美子の一番下の妹・百合子(住田萌乃)のシャボン玉から~の、元新聞記者のちや子(水野美紀)登場で、再び明るい雰囲気に。やはり、今週の鬼門は間違いなく “メリハリを付け過ぎる演出” だ。この演出家の週を乗り越えられるかが、今後の本作の仕上がりを左右するかも…

あとがき

ストーリーの展開自体は楽しいですね。信楽に帰って来た喜美子の人生に、早くも “山あり谷あり” と言う感じで。でも、1話の中で演出の緩急を付け過ぎるから、折角の“山あり谷あり” がジェットコースター展開に見えてしまっているのが、勿体ないです。何とか今週を凌いで欲しいです。

おっと、前作に比べるまでもなく、良く出来ている朝ドラだからこそ、ちょっとしたことが心配になりますし気になるのです。まだまだ期待は高まってます!

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【これまでの感想】

第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
1 2 3 4 5 6
第2週『意地と誇りの旅立ち』
7 8 9 10 11 12
第3週『ビバ!大阪新生活』
13 14 15 16 17 18
第4週『一人前になるまでは』
19 20 21 22 23 24
第5週『ときめきは甘く苦く』
25 26 27 28 29 30
第6週『自分で決めた道』
31 32 33 34 35 36
第7週『弟子にしてください!』
37

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