スカーレット (第28回・2019/10/31) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』公式サイト
第5週『ときめきは甘く苦く』の 『第28回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


恋人に押し切られて荒木荘を出ることになった圭介(溝端淳平)。喜美子(戸田恵梨香)は他の住人たちと共に笑顔で圭介を送り出す。喜美子は圭介がいなくなった事実を忘れるかのように仕事に没頭。だがふとした瞬間、圭介が好きだったおはぎを目にして数々の思い出がよみがえる。喜美子は涙ながら、初恋に別れを告げる。失恋した喜美子に新たな出会いが訪れる。ジョージ富士川(西川貴教)という芸術家のサイン会でまさかの再会が…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

圭介が「おはぎ」を喜美子へ返すと言う展開の巧みさ

今回のアバンタイトルも凝った脚本だと思う。あの場にいない ちや子(水野美紀)を「ちや子が二度と敷居またがせんと言うとったわ」の雄太郎(木本武宏)の台詞で登場させて、荒木荘の住人たち皆で圭介(溝端淳平)を見送らせる。

で、普通なら喜美子(戸田恵梨香)が圭介のために作った「おはぎ」を圭介が「ありがとう」と持って帰って、ドラマとしての「圭介の退場劇」は終わり…とやるそうなのに、本作の圭介は持つ手がないからと「おはぎ」を喜美子に返した。それを笑顔で受け取り、圭介の後姿は何とも言えぬ表情で見送る喜美子。

当然、視聴者は圭介が「喜美ちゃんが食べて」と言ったのだから、その “先” が見たくなる。そう、これが本作の物語の綴り方の上手いところだ。

喜美子の恋愛観と言う重要な部分を丁寧に描き切った

主題歌明けの、涙しながら圭介のために作った「おはぎ」を食べるシーン。これまでの喜美子と圭介の回想シーンを交えて編集されていた。よくぞ、こんなに喜美子と圭介のカットがあるものだと感心してしまった。

だって、圭介が本作に初めて登場したのが 10/14放送の第13回で、そこから2週間半程度しかないのに、こんなにあると言うことは、如何に脚本家と演出家が、この喜美子がおはぎを食べるシーンに思い入れがあったのかってことの証であり、18歳の喜美子が失恋をどう自分の中で処理するのかは、登場人物の設定上はとても重要なことになる。

要は、喜美子の恋愛観のような部分。そこをナレーションで巧みに補強しながら、ここまで丁寧に描くのには恐れ入った。

喜美子の成長や火の扱いまで、さだと大久保だけで描いた

そして、季節は冬に時間経過。まあ、喜美子の恋の物語に一区切りしたのだから、当然の時間経過だと思うが、まさか、ここで久し振りに元女中の大久保(三林京子)を登場させて、暫くぶりに喜美子の仕事の様子をチャックすると言うことにして、お節料理の準備では無さそうだが、その練習がてら喜美子が黒豆煮を作り、大久保が味見。

そして、大久保に「お豆さんはな。火の加減すんの初めから上手やった」と、サラリと喜美子と火の関りも添えた。喜美子の女中としての成長を描きつつ、“先” へのネタフリも。これを、全部、荒木荘の中で さだと大久保だけで描いてしまうのだから、お見事だ。

荒木荘を出た大久保が感情を態度で示すまで描くとは!

前述のシーンの直後に、大久保が来た理由が、喜美子が休みを取ったから代わりに来たと言うのも、ほんわかしていて良い感じ。喜美子が美術学校に通いながら荒木荘を辞めずに働く…に反応した大久保も良かったし。その上、荒木荘を出てから、感情を態度で示す大久保まで描くとは丁寧過ぎる。いや、もちろん誉め言葉だ。

父に悩む喜美子から雄太郎を経由して平田への流れもお見事

9分過ぎから描かれた、喜美子が美術学校へ通うと決めてから、父の常治(北村一輝)とジョージ富士川(西川貴教)の「ジョージ」繋がりで喜美子の悩みを描いたと思ったら、アコギを抱えた雄太郎(木本武宏)がやって来て一気にコミカルに。

次は、ちや子の上司・平田(辻本茂雄)がやって来て、ちや子と将来の深刻な話へ。この辺の緩急の付け方も、同じ表現になってしまうが見事としか言いようがない。

登場人物と視聴者を飽きさせない工夫を徹底的に描き込む

そして、13分頃から描かれたジョージ富士川のサイン会の様子。エキストラを多数動員して、美術品の作り込みもかなり丁寧。また、『半分だけ神』と題された巨大オブジェの場面では、外人客と喜美子の動作を合わせて、コミカルな雰囲気の中に喜美子の真面目さを描いたのは良かった。

そして、こてこての大阪弁のジョージ富士川が登場して、否が応でも “先” が見たくなる展開で「つづく」へ。登場人物だけでなく、視聴者を飽きさせない工夫を含めて、徹底的に描き込んでいる印象だ。本当に秀作の予感がして来た第27回だった。

あとがき

明日が待ち遠しい朝ドラなんて久し振りです。とにかく丁寧過ぎる描写が堪りませんね。気になる点は無くも無いのです。ただ、そこが気にならないように、きちんと工夫されているし、それが成功しているから結果的に気にならない。こう言う朝ドラを、まだ NHKが作ることが出来るんですね。

そう言えば、昨日、2020年度後期の次々期NHK連続テレビ小説『おちょやん』の製作が発表されて、モデルは夫の故2代目渋谷天外を支え、松竹新喜劇をおこした浪花千栄子で、ヒロインは女優の杉咲花さんに決まったそう。

来期の『エール』の主演は窪田正孝さんで、ヒロインは二階堂ふみさん。本作のような(今のところ)秀作の朝ドラになるのを期待します。

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【これまでの感想】

第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
1 2 3 4 5 6
第2週『意地と誇りの旅立ち』
7 8 9 10 11 12
第3週『ビバ!大阪新生活』
13 14 15 16 17 18
第4週『一人前になるまでは』
19 20 21 22 23 24
第5週『ときめきは甘く苦く』
25 26 27

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