スカーレット (第24回・2019/10/26) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』公式サイト
第4週『一人前になるまでは』の 『第24回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


18歳になった喜美子(戸田恵梨香)の元に、信楽の友人・照子(大島優子)から度々手紙が届く。内容は恋愛にまつわるものばかり。喜美子は幼い頃、照子としたファーストキスを思い出す。荒木荘でも医学生の圭介(溝端淳平)に恋の予感。喜美子は食欲のない圭介を心配して声をかけると「胸がうずくねん」と言われ、意中の相手は先日、道ですれ違った名も知らぬ女性だと打ち明けられる。喜美子は圭介の恋に協力を申し出るが、実は…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

郵便物や配達員や赤い自転車は、"何か" が始まる重要アイテム!

毎回、本作のアバンタイトルには、良い意味で期待を裏切られたり期待通りだったりと楽しませて貰っているのだが、今回のアバンは、前回で荒木荘の女中として一人前となった 18歳の喜美子(戸田恵梨香)のお仕事風景から。

恐らく、玄関の門柱に取り付けてある郵便受けに入らないサイズの大きな書類があるから、郵便配達員が家の中の喜美子を呼び出して郵便物を受け取るシーンが、冒頭だろう。そもそも、本作の於いての郵便物や郵便配達員や赤い配達用の自転車は、新たな “何か” が始まる際に登場するアイテム。

それを、きちんと大判の郵便物を混ぜて、きちんと喜美子と配達員を直接対面させるシーンを作るのは丁寧の一言。でも、これがスタジオセットとは言え、昼間の屋外の設定だから何となく気持ちが良い。これが朝ドラには大切なこと。

個別のポストへ郵便物を入れる喜美子の仕草の丁寧さに見入る

そして、郵便物を住人たちの個別のポストに入れる貴美子の仕草の丁寧さったら、ありゃしない。いいよね、こう言うの。郵便物を丁寧に扱う人って、差出人と受取人の両方への心遣いが出来る人って感じがして。私なんて、チラッと見て玄関の下駄箱の上にバサッと乗っけちゃう。

で、気が付くと妻が下駄箱の上に私の郵便物だけ残して置いてくれて「自分で片付けろ!」の付箋が貼ってある(苦笑)。要は、郵便物の扱う仕草一つで、その登場人物の人間性が表現できるってことだし、それをちゃんとやっているのが本作。放送開始から僅か 25秒でこんなに感想を書く自分が怖い…

普通なら照子からの「たくさんの便り」のインサートカットを使うのに

で、肝心なアバンの感想だが、ナレーションでは「喜美子が信楽に帰らなかった この2年と半年 照子から それはそれは たくさんの便りが届きました」と表現しているから、普通なら照子から来た「たくさんの便り」のインサートカットを使うのが常套句の演出なのに、本作は「たくさんの便り」を使用せず、喜美子の女中の日常的な仕事風景にナレーションを被せた。

これも上手いなと。ここで「たくさんの便り」をリアルに視聴者に見せないのが上手いのだ。いつも言っているように、多くを見せないから、「封書だけなの?」、「葉書もあったの?」、「年賀状は?」、「2年半でどれだけの量が?」とか、そう “先” が気になるし見たくもなる。だから、編集が上手いなって…

照子がポストへ投函する場面に、時間軸をいじった構成は見事

そして主題歌明けも、気持ち良い位に裏切られた。てっきり一日の仕事を終えて、夜に喜美子が一人で、今日届いた信楽の友人・照子(大島優子)から手紙を読み、「たくさんの便り」の入った大切な箱に仕舞うシーンが来ると予想していたから…

まさか「照子からの手紙には学校の先生や友達の悪口 成績が よかったことの自慢話 ほとんどが学校生活での たあいのないことばかり」とこれまでの手紙の内容をナレーションに内容を語らせて、映像はアバンで喜美子が受け取った照子からの封筒を、照子がポストに深刻な面持ちで投函する映像になっていた。そう、時間軸が戻ったのだ。

この脚本の構成は面白い。これも前述の通り、ナレーションで「喜美子が女中の仕事に精を出している一方で 信楽の照子たちは学校生活を満喫していました」と、時間軸は同じで、場所だけ違う…のが常套句なのに、敢えて時間軸を遡らせたことで、「一体 あの手紙には何が書いてあるの?」と興味が湧く。もちろん、「もう 喜美子は読んだのかな?」も気になるし…ってこと。

照子が男子高生にフラれるシーンの、演技と演出と劇伴が良かった

で、無駄に引き延ばしをしないのも本作を見ていて気持ちが良いところ。僅かな信楽を描いて、放送開始 3分には夕方の荒木荘の台所に場面は戻って、照子からの手紙を読む喜美子。そのまま喜美子が手紙を読みつつ、信楽の照子にオーバーラップするかと思いきや…

喜美子の声は入らずに、ナレーションから直接に信楽での、信子が好きな男子生徒にフラれ、それをバツが悪そうにその場に居合わせた喜美子の幼馴染・信作(林遣都)へ切り替わった。

劇伴は、スペインの闘牛をイメージした、勇壮でドラマチックなパソドブレ風と、社交ダンスでは比較的ゆったりとしたリズムで、男女の心の機微を表現するルンバ風が組み合わせたようなラテン音楽で “情熱的な照子” を意識した選曲だったかも?

それにしても、本作の劇伴はジャンルが豊富で本当に楽しい。因みに、本作のサントラ盤は 2019年11月20日発売で、今から家に届くのが楽しみでしょうがない。

照子の次は、医学生の圭介に恋の予感。なるほどね…

6分過ぎには、照子からの恋愛ばかりの手紙の件は一旦保留で、今度は医学生の圭介(溝端淳平)に恋の予感。そこへ、雄太郎(木本武宏)が賑やかに帰宅。妙な雰囲気の圭介に一度は戸惑うが、すぐにいつもの雄太郎のテンションに戻る。この本作に於ける雄太郎の必然性については、あとでじっくり書こうと思う。

で、とにかく、雄太郎は歌声喫茶で働くようになり、さだ(羽野晶紀)は喜美子を大変気に掛けているのが分かった。食欲のない圭介を心配した喜美子が、一人物干し場にいる圭介に声をかけると「胸が うずいてたまらん…」と言われ、意中の相手は先日、道ですれ違った犬のゴンを散歩させていた名も知らぬ女性だと打ち明けられる。

喜美子にとって"いけないこと"は「昔の照子とのキス」ではなく

そして、面白かったのは喜美子が「うちかて 分かります 恋の一つくらい」と言って、自分の唇に触れるシーン。これまで喜美子の恋バナは一度も描かれていないから、中盤でインサートされた「幼少期の照子とのキス」のことだ。

ここが実に本作らしいと思うのは、幾度も喜美子が唇に触れながら「うちかて もう18ですよ? いけないことしたくなる気持ちくらい分かります」と喜美子が言ったことで、今現在の喜美子にとっての “いけないこと” は「幼少期の照子とのキス」ではなく、目の前の圭介への気持ちだってことを、暗に忍ばせて描いていること。

もっと胸キュンに描こうとすれば出来るのに、それもやらない。逆に、喜美子は圭介の恋に協力を申し出る。だから “先” が観たくなる。“先” が気になってしょうがないのだ。

何かが始まるフラグが立ちまくった楽しい土曜日

そして、14分過ぎ。遠くの夜空を見ながら「うちは 圭介さんの妹やさかい。ほっておけません」と、無表情で語る喜美子に “18歳なりのプロの女中魂” みたいなものが見えたし、アコギのバラードのあとに、遠くの汽笛。何かが始まるフラグが立ちまくった楽しい土曜日だった。

何故か、雄太郎が今後やることに注目しちゃう魅力が…

そうそう、前述した「本作に於ける雄太郎の必然性」のことを書こう。作品のムードメーカー的な脇役と最初は思っていたが。確かに単純なムードメーカーである時もあるが、先日の新聞社での試し働きでは意外に主人公に影響を与える役にもなった。また、前回では戸田恵梨香さんのアドリブらしく見えた演技をも引き出した。

次週の予告編にも登場していたが、何をするのか見えて来ない。こんなキャラクターがいるから、本作独特の雰囲気が出来ているのかも知れない…と思うのだ。

あとがき

ついに、期待と不安の一か月が終わりました。敢えて期待度ゼロで臨んだのが良かったのか、想像以上に普通の朝ドラを毎日楽しめています。次週は、新キャラが登場しながら、久し振りのキャラも再登場し、大賑わいな雰囲気。この調子で進んで欲しいです。

最後に、この一か月間、長文の感想を読んで下さった上に、毎日たくさんのコメントや Web拍手を頂き、ありがとうございます。今のところ、継続視聴中止は暫くの間は無さそうです…

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【これまでの感想】

第1週『はじめまして信楽(しがらき)』
1 2 3 4 5 6
第2週『意地と誇りの旅立ち』
7 8 9 10 11 12
第3週『ビバ!大阪新生活』
13 14 15 16 17 18
第4週『一人前になるまでは』
19 20 21 22 23

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