スカーレット (第14回・2019/10/15) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』(公式サイト)
第3週『ビバ!大阪新生活』の
『第14回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
喜美子(戸田恵梨香)の仕事は下宿屋での住み込み女中。医学生の圭介(溝端淳平)始め住人たちとの挨拶もそこそこに、隣室のふすまを蹴り倒す失態を犯す。慌てる喜美子を元女中の大久保(三林京子)が冷ややかに見つめ「あんたにはムリや」と言い放つ。喜美子が食い下がるも大久保は受け入れない。オーナー・さだ(羽野晶紀)も交えた協議の末、喜美子は翌日、信楽に帰ることに。落ち込む喜美子が荷物を広げると思わぬものが出て…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
アバンの喜美子とちや子のやり取りのナレーションが、楽しかった
アバンタイトルから主題歌明けに繋がって描かれた喜美子(戸田恵梨香)と庵堂ちや子(水野美紀)の “心の声” のやり取りを、ナレーションで表現してから~の「ハエや!」で、連休明けの月曜日に笑いの花を添えて始まった『スカーレット」の第14回。
「3枚の皿」の問答で「家事手伝い」と「仕事」のちがいを描いた
その次は、オーナー・さだ(羽野晶紀)から喜美子へのシリアスなお話へ。元女中の大久保(三林京子)が冷ややかに見つめて、喜美子へダメ出しの連続。かと思ったら、大久保が食器棚から3枚の皿を出して来て、「ここに お皿が3枚ある…」と謎かけ問答が始まったが、何とも呆気ない答えに笑ってしまった。
しかし、その問答の真意は、喜美子が「女中」と言う仕事に対する意識や心構えを聞き出す作戦だった。そして、喜美子は翌日に信楽に帰ることになってしまう。この辺の「家事手伝い」と「仕事」をきっちりと、15歳の喜美子に思い知らせると言う展開が良かった。
喜美子の「東京での最後の晩餐」の場面が泣かせた
10分頃には、中卒で仕事のために上京した喜美子の「東京での最後の晩餐」の場面。ここの、戸田恵理子さんの食べる演技と、淡々としたナレーションと、チェロ?の劇伴の組み合わせが泣かせた。
「魔法の葉書と手拭い」で人間関係の大切さを見事に描いた
そして、ついに大久保から退職の引導を渡された喜美子が、信楽から持って来た荷物を広げると、喜美子の母・マツ(富田靖子)からの手紙と、信楽の川原家のご近所さんの陽子(財前直見)たちが用意してくれた切手が貼られたマツ宛ての住所が書かれた「魔法の葉書」と、喜美子の父・常治(北村一輝)の洗っていない汗臭い「魔法の手拭い」が入っていた。
「ああ… 臭い」と言いながら常治の手拭いの匂いを嗅ぐ喜美子で終わった第14回。うん、こう言う親やご近所さんと子どもの信頼感を描くのって、とても朝ドラらしくて良いと思う。決して、目新しさはないが、しっかり丁寧にホームドラマを紡いでいる印象だ。朝ドラは、これで良いと思う。
もっと喜美子が中卒の15歳であることを強調していたら…
これ、なぜもっと、さだと大久保の台詞、おまけにマツの手紙の文面でも「15歳」を強調させなかったのだろう? スタッフが31歳の戸田恵理子さんが15歳を演じていることを強調したくないから? それは間違っていると思う。今の戸田恵理子が15歳に見えるか見えないかは視聴者が判断すること。
脚本家も演出家にとっては、現在の劇中の喜美子は15歳、中学を卒業したばかりなのだ。だから、きちんと「15歳」を台詞で強調した方が良いと思う。「15歳」を必要以上に強調したくないなら、「中学を卒業したばかりで若過ぎる」を強調すべき。もちろん、あまりやり過ぎると押しつけがましくなるから、ある程度と限定は必要だが。
それでも「15歳」、「中卒で若過ぎる」をもっと強調していたら、今回のエピソードは、もっと輝いたと思う。まあ、まだ始まって3週目。まだまだ修正される可能性に期待したい…
あとがき
安心して観ていられる朝ドラになって来ましたね。奇を衒うことも無く、大騒動も無く、でも登場人物たちの心情は的確に映像で見せる。これで良いのです。物足りない位が、最近のてんこ盛り状態の朝ドラより、ずっと心地良いです…
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