スカーレット (第11回・2019/10/11) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』(公式サイト)
第2週『意地と誇りの旅立ち』の
『第11回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
昭和28年15歳の喜美子(戸田恵梨香)は中学卒業を控えて信楽で1番大きい陶芸会社への就職が内定。今後、喜美子の稼ぎが川原家の家計を支える柱になると期待されていた。ところがある日、会社に呼ばれた喜美子は「若い女性だから」という理由で内定を反故(ほご)にされてしまう。喜美子は就職できないことを言えずに悩み、ようやく家族に打ち明けると、父・常治(北村一輝)が失踪。数日後、帰宅した常治が喜美子に告げたのは
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
本格始動した第11回。私はとても良かったと思う
うん。当blogの読者さんなら、私がヒロインの幼少期(子役時代)の脚本や演出を良く思っていなかったことは十分に承知で、唯一と言って良いのか、前回の幼少期の最終日を称賛した。そして、喜美子役が戸田恵梨香さんに交代して本格始動の第11回。様々な意見はあろうが、私はとても良かったと思う。
時間経過させた割に、説明や紹介は少なく丁寧に描いたから
何が良かったって、やはり、大きく時間経過させた割に、そのための状況説明や人物紹介は最小限に留めて、喜美子(戸田恵梨香)らの言動で物語を丁寧に紡いで、視聴者に見せたことが、とても良かった。
希望→どん底→別れを、15分間にスッキリ収めたのも良かった
また、地元・信楽で一番大きな陶芸会社に内定が決まっていたのに、「若い女性だから」を理由に一方的に内定を反故され、家族のために働きたいと願った喜美子が悩み、泣いて、両親も苦しんで、父・常治(北村一輝)が大阪での就職先を見つけて来た。
それは、中学卒業間近の 15歳の喜美子にとって、最愛の家族、親しい友人たち、気のいいご近所さんたちとの “別れ” を意味する。ここまでを、15分間にきっちりと収めたのも、スッキリとしている本作らしい展開だった。
「くず拾い」の話題の場面での劇伴の使い方も良かった
更に加えれば。例えば、7分頃の「くず拾い」の話が出た場面だ。とても複雑な心境の喜美子に対して、イケイケな常治と、何とも言えぬ難しい状況のシーンなのに、シリアスな雰囲気を残しつつ、巧みにコミカル風な劇伴を挿入することで、内容の割に暗くならなかったのも良かった。
15歳を演じる戸田恵梨香さんに、意外と違和感が無かった…
さて、恐らく多くの人が、気になったのが突然大きくなった喜美子、そう、戸田恵梨香さんが 15歳を演じる違和感だと思う。しかし、この点も私の想像よりは遥かに違和感が少なかった。
「違和感なし」とは言わないが、台詞や状況で「中学卒業」を強調するから目立つだけで、それこそ、好意的な脳内補完で「今の時代なら高校卒業って感じかな?」と頭を切り替えたら、気にならなくなった。断っておくが、別に私は戸田恵梨香さんのファンと言う訳ではない。しかし、彼女の演技力は評価している。
その意味で、戸田恵梨香さん自身が 15歳に近づけようと無理に声を高くしたりせずに、演技で 15歳を演じた潔さの方が嬉しかった…と言うべきだろうか。また、 照子役の大島優子さんも、「今回は」と限定した上で、自然に受け入れられた。
あとがき
こう言ったら反発を食らうかも知れませんが、幼少期は飽くまでも「序章」や「プロローグ」の類として捉えて、この第11回から、新しい朝ドラが始まったと思った方が楽しめるのではないでしょうか? もちろん、「今週いっぱいは幼少期を観たかった」人には酷な話かも知れませんが。
でも、あの “自分のためより誰かのために…” の幼少期の喜美子が、この難関をどうやって潜り抜けていくのか、見てみたくなりました。
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