スカーレット (第7回・2019/10/7) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『スカーレット』(公式サイト)
第2週『意地と誇りの旅立ち』の
『第7回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
借金取りが押しかけた川原家。不在の父・常治(北村一輝)が帰るまで借金取りは居座り、喜美子(川原夕空)たちが相手をすることに。喜美子は借金取りを強引に追い返そうと考えるが、借金取りにも幼い娘がいることを明かされ戸惑う。そして食べ物を巡って、妹・直子が借金取りに噛みついて一騒動。借金取りが激怒して喜美子たちは大ピンチを迎える。その頃、常治は信楽に戻って友人の大野(マギー)と密談。なにやら企てたことが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
読者の皆さんの「第1週の感想」を読ませて頂いて…
先週末に『朝ドラ『スカーレット』第1週を見終えて、どう思いましたか?』と言う投稿をして、読者の皆さんの「スカーレット評」を伺ったのだが…
やはり「前作よりはマシ」とか「オーソドックスな朝ドラ」と言った印象が多く、逆に特段何も始まることのなかった第1週だけに、「ヒロイン役が戸田恵梨香さんに切り替わるまでは分からない」と言った意見が多かった。正に、私も同感。
また、今作は敢えて事前情報を入手せずに見ている人も多く、それだけに “ヒロインと信楽焼” の関連性が見えなかったのも、少し期待外れだったのも、私と一緒。
相変わらず、公式サイトの『番組紹介』は読まずに…
その意味では、第6回(10/5)での、 風呂を「天国」とナレーションし、「天国を支えるのは 喜美ちゃんです」と風呂の窯を焚く喜美子の姿を描き、それが本作の第1話の冒頭の大人になった喜美子の信楽焼の窯を守る姿と見事に重なったのには、かなり満足。
と言う訳で、相変わらず、公式サイトの『番組紹介』は読まずに、第2週の感想に入ろうと思う。
アバンタイトルの編集や劇伴が良かった!
さて、アバンタイトルのファーストカットが、何処かの山の上からド~ンと引いたロングショットの秋の信楽の田舎の風景。
当然、第2週の1日目だから、先週の振り返りから入るとは思っていたが、少なくとも第1回では使用されていない(と思う)の引きの信楽の村の風景に、ナレーションを被せ、あとは第1週で使用されたカットでダイジェスト版。
前半は吹奏楽風の明るいアレンジの劇伴で始まり、 劇伴がス~ッとフェードアウトすると、借金取り登場にカラスの鳴き声。でもって、借金取りに押しかけられた不在の父・常治(北村一輝)の川原家で、例の喜美子(川原夕空)が風呂を沸かすシーンでは打楽器主体の劇伴で、喜美子の “鼓動”を表現したのだろうか。
今回は劇伴に触れたので、記事下部でサントラ盤も紹介したので、興味があったら作曲家のプロフィールなど読んでみると良いと思う。
今のところ冷静な判断が出来ている演出家に好感が持てる
さて、僅か1分数秒のダイジェスト版だったが、編集に “ヒロイン上げ” のような偏りが無く、コンパクトにまとめた編集が良かった。因みに、以前にも書いたが、本作は、制作統括と脚本家とチーフ演出家が全て女性と言う令和時代らしい布陣で始まった。
そして、第2週の演出担当も先週に続き中島由貴氏。特別に大ヒットの代表作がある訳ではないが、アバンの編集を見る限りでは、自身が良く出来たと思ったカットをしっかりと使っている点を考えると、なかなか好感が持てる。
オープニング映像の手作り感とエネルギーは、朝ドラには合っている
さて、これまで一度も触れて来なかった。主題歌とオープニング映像。まあ、これが事前情報を敢えて入手しなくても、「ヒロインが信楽焼に関わる」ことを暗示させているのだが。
クレイ・アニメーションによって、ヒロインがろくろ台の上を歩きながら、火や人と関わりながらラストにはヒロイン(戸田恵梨香)が作っていた粘土の器になると言う意味深で且つ壮大な映像。ちょっと『ひよっこ』の世界観を思わせる…
今作の主題歌は、Superflyの「フレア」。だから、今期放送予定の『ドクターX』の主題歌が連続5シリーズ全てSuperflyだったのにPinkへ変更された訳だ。話を本作に戻そう。正直、まだこのオープニング映像と主題歌が今作に合っているのかは判断しかねている。
これは、もっと劇中に「信楽焼と火」が登場する頃にならないと分からないと思う。でも、手作り感と背中を押してくれるエネルギーは、朝ドラには合っていると思う。
まだ喜美子の両親の立ち位置と言うか思考回路が分からない
さて、本編。風呂を借りた借金取りの男が喜美子に話した内容や、戻って来た草間(佐藤隆太)が1000円と880円の帳尻を合わせようとする話など、なかなかそれぞれの登場人物像を描くのは上手いと思う。ヒロインの喜美子が何となくだが自立心や人の気持ちを考える人間なのも分かる。
しかし、相変わらず喜美子の両親の立ち位置と言うか思考回路が分からない。従って、子育て論すら見えて来ない。父は借金を放ったらかしにして、母も頼りなげ。3回録画を見直したが、これ以上の感想が出なかった。
脚本はストーリーが不明瞭、でも演出は少し余裕が見えた
まあ、先週もストーリーそのものが明確に示されていなかったから、その続きである第2週もストーリーそのものが不明瞭なのは、脚本の問題。ただ、演出については先週に多く含まれた説明が少なくなった分だけ、借金取りの子分がクルクルと空に飛んで行く演出など、少し余裕も見えたのは良かった。
あとがき
『なつぞら』が、最終的にヒロインの幼少期を描いた第2週までと最後の1か月を直結すれば済んだのに対して、今作の幼少期時代が今後にどんな影響を与えるのか、さっぱり見当がつきません。恐らくヒロインと信楽焼が関係を持つのはだいぶあと…とは思いますが…
だとすると、この幼少期って何なのか? 予告編では今週末には、喜美子役が中学生姿の戸田恵梨香さんに切り替わります。もう少し、ストーリーを見せてくれたら良いのに…正直、まだ期待はしていますが、面白いか? と問われたら「別に…」って感じです。
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