なつぞら (第141回・2019/9/11) 感想

連続テレビ小説「なつぞら」

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』公式サイト
第24週『なつよ、この十勝をアニメに』の 『第141回』の感想。


 本作は、2019/8/20 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。


十勝から東京に戻ったなつ(広瀬すず)は、咲太郎(岡田将生)の事務所を訪ねる。なつは十勝の雪月でとよ(高畑淳子)から開拓時代の話を聞いていると、そこに突然、亜矢美(山口智子)がやってきた話をする。驚く咲太郎と光子(比嘉愛未)になつは、亜矢美が日本中を旅していたという話をする。すると、咲太郎と光子は…。そしてマコプロでは十勝を舞台としたテレビ漫画の製作が進んでいく。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

やはり、今週の演出家は全話をまともに観ていないのか!?

先日も書いた通り、今週の演出担当は演出素人の本作のプロデューサーだから、視聴率稼ぎが第一のはず。その意味では、偶然に月曜日に本作最高視聴率を叩き出して、さぞ喜んでいるだろう。

さて、今回、やはり視聴率稼ぎで北海道チームに亜矢美(山口智子)が登場。まあ、亜矢美はどうでも良い。ここで、うんざりしている視聴者も多いだろう、人物紹介を序盤に長々と放送するとは!

もしかして、今週の演出家、これまで本作を観てない…とか。確かに、そう思ってしまう節が、後半にもあったが、それはその時に書くことにする。

取材先が「柴田牧場」と「お菓子屋 雪月」の2か所だけの驚愕!

さて、今回で最も驚いたのは、マコプロの北海道へのロケハンの訪問先が「柴田牧場」と「お菓子屋 雪月」の2か所だけだったことだ。これは、大袈裟に言えば、本作の根幹を揺るがす驚愕のロケハンコース。

なぜ「山田家」を入れなかった? それが不思議だし、不自然過ぎることを脚本家も演出家も理解していないとしたら、本当に本作はアニメーション製作の黎明期を描くドラマとして超がつく駄作と言わざるを得ない。

「開拓者の成功組」だけを取材しても意味がないのでは?

だって、主人公はともかく、演出担当の 坂場(中川大志)が創ろうとしている作品は、前回のなつと富士子(松嶋菜々子)のこのやり取り↓の通り。

な つ「じいちゃんの昔の話を みんなは聞きたがってるんだわ」
泰 樹「えっ? 何の話じゃ?」
な つ「開拓の話。じいしゃんが
   この十勝にやって来た頃の話を聞かせてほしいの」
富士子「それを テレビ漫画にしたいんだって」

また、ほじくり返すようだが、前々回では新作漫画『大草原の少女ソラ』と言う作品の条件を以下のように言っていた。

  ●原案どおり 開拓者一家の娘の目を通して物語を描く
  ●時代は 大体 大正から昭和にかけて
  ●舞台は日本の北海道
  ●描くのは、開拓者の家族の日常

これ、もしも私が今作に何らかのスタッフで関わると仮定したら、本当に困ってしまう。だって、原案と言うのは、恐らく「泰樹の人生」で、泰樹の娘の目を通して描くと言うことは「富士子目線」で描くと言うことだ。ここでスタッフだったら、大きな疑問を坂場に提示しなければならない。

それは、「柴田牧場」の柴田家と「雪月」の小畑家と言う、一般的に言えば「開拓者の中での成功組」の苦労から成功するまでのお話を描くのか、苦労は小出しにして開拓者として成功した家族の日常を描くのか?

それとも、前回で泰樹が話した、明治35年(1902)の18歳の時に単身で富山から十勝に入植して苦労を重ね来た人生を描くなら、明治と昭和で時代は違えど、泰樹と同じように開拓者として苦労し、息子の死などの悲劇にも見舞われた山田家を取材しなければ、ロケハンの意味が無かったのでは?…と。

なぜ、取材先に「山田家」を入れなかったの?

ついつい、熱くなってしまった(謝) 別に、ガッツリと取材シーンを盛り込めと言うのはない。前回で、出来れば、なつにロケハンから単独行動して陽平(犬飼貴丈)から天陽(吉沢亮)の墓の場所を聞いて墓参りをしたシーンが欲しかったのと同じで…

ちょっとロケハンチームで山田家で天陽の幼少期の思い出話をして、例の「俺は十勝で農業をしたい」と懇願して開拓した回想シーンを入れるだけで良かったのだ。山田家の俳優陣とスケジュールが合わないなら、陽平が実家にロケハンチームを案内するカットだけ撮って、幼少期の天陽の回想を編集で繋がるだけでも良かった。

結局、「開拓者の中での成功者」だけを取材して、苦労は二の次に楽しい日常を描くなら、これ、全く『なつぞら』と一緒。一体、『なつぞら』とは何ぞや? と言う疑問の繰り返しにしかならない…

麻子自身が経費を次ぎ込んだロケハンが無意味だったのを証明?

アニメーション製作の話が始まったのは、半分が終わってしまった 8分過ぎ。主人公ソラのキャラクターづくりだ。子供向けのテレビアニメだから、そこまで考えなくても…と言う意見もあろうが…

本来ロケハンに行く前に、ロケハン準備の場面で、「なつが取材先に選んだ柴田家と山田家だけでは、北海道での開拓者の苦労が分からない。時代は違っても開拓者の二世、三世の取材もするべきだ」と、坂場と神地(染谷将太)が なつに噛み付くべきだったのだ。

子供向けだろうがお気楽なテレビアニメだろうが、坂場と神地は、物語の根本やテーマに拘り過ぎる人物に描いて来たのだから。でも、それをやらないから、この麻子(貫地谷しほり)の台詞が出て来ると言う、また不自然さが生まれる。

麻子「この発想だと 今までのテレビ漫画のキャラクター作りと
   何も変わらないわね」

そう、今までと違うアニメを創るために、麻子はマコプロを立ち上げ、今回も北海道へロケハンに行ったはずなのに、要は、まともなロケハンをして来なかったのを、社長の麻子自らが認めたと言う、誠にお粗末な展開になってしまったのだ。やはり、1カットだけでも山田家の取材シーンを入れるべきだったと思う。

終盤の坂場の演説を、ロケハン準備会議の場面にすれば良かった

11分過ぎ、坂場が『大草原の少女ソラ』で描くべきテーマのようなことや、ソラのキャラクターについて演説していたが、そもそも、この議論を十分にしてからロケハンに行くべきだったのでは?

ロケハン準備会議をやらずに行くから、搾りたての牛乳飲んで、搾乳体験して、お菓子を食べて、亜矢美との昔話をしに行っただけ…の民泊旅行に見えてしまったのだと思う。

月曜日から編集の順番が間違っているから不自然過ぎるのだ

結果的に、描くべきロケハン準備会議を描かず、取って付けたように下山(川島明)のスケッチを見て、ソラと優を重ねるなんて、クズ展開になるのだ。言うなれば編集の順番が違うのだ。まず、ロケハン準備会議として今回の坂場の演説をやって…

そのあとにロケハンシーンを入れて(可能なら、山田家への取材も入れて)、十勝の大地で無邪気に遊ぶ優、優を見るなつ、幼少期のなつの名演技から選りすぐった回想シーンを順に繋げて、なつ自身が幼き頃の自分の笑顔と優を重ねて、新たなキャラ作りを始める…これが正しい順番だし、やり方だと思う。

あとがき

やはり、今週の演出家であり、本作のプロデューサーである村山峻平氏は、まともに本作を全話観ていないと思う。

観ていれば、坂場と神地があんな民泊体験旅行で満足するはずがないのは分かって当然だし、「泰樹の人生を娘の富士子の目を通して描く作品」としても、なつは、この新作の主人公は「私自身の目線」と自覚するように描くはず。

それを、十勝とも開拓精神とも全く無関係で、毎日見ている娘の顔をモチーフにするってのは、なつに才能があるのか? と根本的な疑問に再びぶち当たってしまいました。


下記の投稿も、多くの共感を頂いておりますので、未読の方は是非読んでみて下さい。暫くテンプレです。
朝ドラ「なつぞら」に"中高年層が共感し難い"と感じる理由を中年オヤジが考えてみた

また、『なつぞら』の主要な登場人物の「実在のモデル」に興味のある方は、下記の投稿に解説があります。暫くテンプレです。
NHKの良心か?『日曜美術館「アニメーション映画の開拓者・高畑勲」』放送予定

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【これまでの感想】

第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59 60
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』
61 62 63 64 65 66
第12週『なつよ、千遥のためにつくれ』
67 68 69 70 71 72
第13週『なつよ、“雪月”が大ピンチ』
73 74 75 76 77 78
第14週『なつよ、十勝さ戻って来い』
79 80 81 82 83 84
第15週『なつよ、ワクワクが止まらない』
85 86 87 88 89 90
第16週『なつよ、恋の季節が来た』
91 92 93 94 95 96
第17週『なつよ、テレビ漫画の幕開けだ』
97 98 99 100 101 102
第18週『なつよ、どうするプロポーズ』
103 104 105 106 107 108
第19週『なつよ、開拓者の郷へ』
109 110 111 112 113 114
第20週『なつよ、笑って母になれ』
115 116 117 118 119 120
第21週『なつよ、新しい命を迎えよ』
121 122 123 124 125 126
第22週『なつよ、優しいわが子よ』
127 128 129 130 131 132
第23週『なつよ、天陽くんにさよならを』
133 134 135 136 137 138
第24週『なつよ、この十勝をアニメに』
139 139

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