なつぞら (第139回・2019/9/9) 感想

連続テレビ小説「なつぞら」

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』公式サイト
第24週『なつよ、この十勝をアニメに』の 『第139回』の感想。


 本作は、2019/8/20 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。


なつ(広瀬すず)が東洋動画を辞める日。なつは、仲(井浦新)や井戸原(小手伸也)、堀内(田村健太郎)達と挨拶を交わし、これまで仲間とともに試行錯誤してきた日々を思い出す。アニメーターに拍手で見送られる中、なつは18年間勤めてきた東洋動画を去るのだった。そして、いよいよマコプロに入社したなつ。麻子(貫地谷しほり)や坂場(中川大志)や神地(染谷将太)達と、満を持して新しい企画に挑戦するのだった…!
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

敢えて毎週の演出担当者名に拘って書かなった理由…

時は、昭和49年(1974)3月だそうだ。と言うことは、テレビの中にいる なつ(広瀬すず)は 37歳…に全く見えない(失笑) そんなことは、どうでも良い。これまで、本作については、敢えて毎週の演出担当者名に拘って書くことはなかった。

その理由は、ご存知の通り、最初の「十勝編」が終わって以降は、脚本が稚拙で雑なのは加速する上に、誰が演出しても脚本や主演女優の不備を修正すらせず、むしろ不備を際立たせる演出しか見られなかったから。

今週の演出担当は、何と演出家でなくプロデューサー!?

しかし、今週の演出はこれまでと違う。名前は「村山峻平」。そう、なんと残り3週間と言うジタバタしても焼け石に水状態の今、なぜか「本作のプロデューサー」が演出担当なのだ。経歴を調べてみると、一度だけ演出履歴があった。それが、朝ドラ『花子とアン』の第19週の1週間のみ。

既に撮影終了しているから言ってもしょうがないが、『花アン』の第19週より、『なつぞら』の第24週の方が、明らかに気合いを入れて作るべき週。なのに、演出が本業でないプロデューサーが演出。もはや、『なつぞら』は素人の練習台なのか…

だって、例えば序盤の社長室での上司たちとの別れのシーンでのカット割りの酷さったらありゃしない。

テンポは悪いし、人物同志がダンゴ(重なること)になって見づらいし、何より背格好が一番小柄な なつを、ここでは “なつアゲ” のために大きく見せる必要があるのに、常に なつが奥や、大きな男性と一緒に移り込むから余計に小さく見える。だから、余計に “なつアゲ” があざとく見えちゃう。こんなのも分からんの?

なつの東洋動画での偉業と類稀なる溢れる才能を描きまくり

アバンタイトルから主題歌明けに掛けても、描かれるのは「東洋動画に於ける、なつの偉業と類稀なる溢れる才能の数々」だ。

まるで、安っぽいお宝映像の大放出大会のように、前回の感想に書いた、今は業界で有名な作画監督となった「なつ様」の偉業を描く描く…。社長ら上司も、なつが昇天するのではないかと心配する位に “なつアゲ” の連呼しまくり。

普通の朝ドラなら、一番盛り上がっても良いシーンなのに…

しかし、いくら なつが手掛けた作品のカットを繋げても、周囲が褒めようが、視聴者、少なくとも私は、まず なつが18年間も東洋動画に居たように感じなければ、偉業を達成し有名になる程に仕事をしていたようには見えない。

普通なら、半年間も続いた朝ドラで一番盛り上がってもおかしくない、主人公の新たな人生の旅立ちのための、走馬灯のような回想シーンで、視聴者は「そうそう、あんなシーンあったよね」とか「あの場面が感動した」とか次々と感想が出て来て当然なのに、何一つ思い浮かばない。

回想シーンの意味を、僅か1カットで台無しにする恐るべし低演出力

だって、私にとっての「仕事をしているなつ」は、ど派手な衣装で出社して、数ページ原画をペラペラとめくって、ちょこっとペンを持って一筆二筆書いたら、定時に退勤して、次の日でも間に合う作業をわざわざ持ち帰り残業して来た」だけだから。

敢えて「仕事をしたなつ」と言える印象的なシーンと言えば、階段落ちで馬の動きの描写のアイデアが浮かんだ時か? 今回でも 6分過ぎにインサートされるが、これがまた演出が下手。ここで描くべきは社長が言った「なつの偉業と社への貢献」と、引っ張りだこになるような なつの才能でしょ?

なのに、あろうことか坂場(中川大志)と手を繋ぐカットまで含めちゃった。これを入れちゃったら、「なつと坂場の恋バナの始まり」の意味も含んでしまう。だから、ここは階段を馬の動作で降りて落ちるだけで良かった。僅か1カットで台無しにするとは、恐るべし低演出力だ。

なぜ、坂場が夕食の支度をした設定の演出にしちゃったの!?

さて、演出のダメダメは、まだまだ続く。これは正直「やっちまったか!?」と思った1カット。それは 7分過ぎ、なつと優が帰宅した際に、既に夕食の支度が済んでいて、鍋の蓋を坂場が明ける演出。脚本に、そう書いてあろうが知ったこっちゃない。

確かに、なつと坂場の夫婦は家事や育児を分担してやっていると捉えることはできる。優の送り迎えがなつ担当で、食事の支度は坂場担当って。更に、好意的に「妻の東洋動画最後の出社日だから、お祝いの気持ちを込めて夫が夕食の準備をして迎えた」とも解釈出来る。

ここで描くべきは「夫と娘への感謝の気持ち」でないの?

ただ、そもそも退職した日の結構明るい時間帯に、既になつが優を連れて歩いているだけで違和感ありありなのに、それに坂場も例の企画の件もあり忙しいはずなのに、明るいうちに帰宅したなつたちより先に帰宅して、煮込み料理を作って待っていたのは不自然だ。

いいや、不自然なのはいつものことだから驚かない。驚いたのは、なぜ、なつが(優と一緒に)夕食の準備をした設定に演出しなかったのかってこと。

だって、なつは、坂場が居たから東洋動画で仕事を続けることが出来たのだし、坂場の新企画のお陰でアニメーターとして新境地に行ける訳だから、私がこのシーンで描くべきは、それこそ本当の意味での “なつアゲ” のための「夫と娘への感謝の気持ち」だったと思う。

退職した日でなく、初出勤前夜の設定にするだけで良かった

なのに、今回の演出で、また「坂場はいい人、何でも出来る人」で「なつは周囲が言う程、何もやっていないひと」の印象付けが強くなり、結果として、なつが自己チューで不快感が増すのだ。

先ほど「脚本に、そう書いてあろうが知ったこっちゃない」と強引に言ってしまったが、そもそも論で言えば、脚本家が夕食のシーンを「なつが東洋動画を退社した日(多分、当時なら土曜日か…」でなく、「なつがマコプロに初出勤する前夜」にすれば良かったのだ。

そして、聞き飽きた “なつアゲ” の偉業を坂場にまで語らせるのでなく、初出社の前夜なら、日曜日の設定が不自然でなくなり、それこそ、なつが「今夜の夕食は私に作らせて。明日からはマコプロでは先輩なるイッキュウさんのために、作りたいの」とか言わせたら、少しは自己チューが薄まったと思う。

あとがき

月曜日の脚本と演出で、ほぼ今週の流れが読めてしまいましたね。だって、今回のラスト1分でロケハンで十勝に行っちゃってますから、予告編で尺を取っていた泰樹(草刈正雄)の嘘の熱弁(詳しくは、前回の感想にあります)は、明日の火曜日ですね。完パケの放送後に熱弁をふるう必要はありませんから…

本来ならロケハンに行くための事前準備(何を見るか、だけでなく予算的なことも)を描く必要があるのに、それをバッサリと削除して十勝に着いていると言うことは、世間で大人気の柴田家を効率良く利用するために、まず火曜日に早々登場させて、金曜日に第1話の放送が始まって、土曜日にまた柴田家に登場願って視聴率稼ぎ。

今週の演出担当を、制作統括がプロデューサーにしたなら、視聴率のことしか考えないと思います。


下記の投稿も、多くの共感を頂いておりますので、未読の方は是非読んでみて下さい。暫くテンプレです。
朝ドラ「なつぞら」に"中高年層が共感し難い"と感じる理由を中年オヤジが考えてみた

また、『なつぞら』の主要な登場人物の「実在のモデル」に興味のある方は、下記の投稿に解説があります。暫くテンプレです。
NHKの良心か?『日曜美術館「アニメーション映画の開拓者・高畑勲」』放送予定

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★本家の記事のURL →  http://director.blog.shinobi.jp/Entry/13231/


【これまでの感想】

第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59 60
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』
61 62 63 64 65 66
第12週『なつよ、千遥のためにつくれ』
67 68 69 70 71 72
第13週『なつよ、“雪月”が大ピンチ』
73 74 75 76 77 78
第14週『なつよ、十勝さ戻って来い』
79 80 81 82 83 84
第15週『なつよ、ワクワクが止まらない』
85 86 87 88 89 90
第16週『なつよ、恋の季節が来た』
91 92 93 94 95 96
第17週『なつよ、テレビ漫画の幕開けだ』
97 98 99 100 101 102
第18週『なつよ、どうするプロポーズ』
103 104 105 106 107 108
第19週『なつよ、開拓者の郷へ』
109 110 111 112 113 114
第20週『なつよ、笑って母になれ』
115 116 117 118 119 120
第21週『なつよ、新しい命を迎えよ』
121 122 123 124 125 126
第22週『なつよ、優しいわが子よ』
127 128 129 130 131 132
第23週『なつよ、天陽くんにさよならを』
133 134 135 136 137 138
第24週『なつよ、この十勝をアニメに』

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なつよ、この十勝をアニメに>『なつぞら』第139話

​​​​​​​​​​​​​​こういう時に付き物の回想シーンも沢山盛り込まれていたけど 懐かしさも何も感じないのは何故だろう何故かしら? 今迄、どんな駄作であろうとも回想シーンが流れると 「そういや、こんなこともあったなあ」 「こういう時期もあったよね」 …と、少しは心が動いたのに。 何だかんだ言っても半年も付き合ってきたドラマだもんな。 でも、そうしたことが全く通じない『なつぞら』って…...

なつよ、この十勝をアニメに>『なつぞら』...

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「なつよ、この十勝をアニメに」内容昭和49年。なつ(広瀬すず)は、東洋動画を辞めた。その後、マコプロで、坂場(中川大志)麻子(貫地谷しほり)たちと企画の検討を始め。。。。敬称略演出は、村山峻平さん。。。。なぜか、ここにきて“P”が演出。いったい、現場で、何があったんだ?表に出せないコトが起きました?最近、予想しているように。。。。は。。。ぶ。。。。?

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