ゲゲゲの女房:再放送 (第54,55回・2019/9/3) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』(公式)
第9週『私、働きます』の
『第54回』と、
第10週『こんちには赤ちゃん』の
『第55回』
の感想。
※ 私は本作を初見なので、ネタバレ等のコメントは無視します。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
【第54回】
布美枝(松下奈緒)は、家計を維持するために、働きに出ることを考えていた。商店街で銭湯を営む靖代(東てる美)が、化粧品の販売の仕事を始めたことをきっかけに、布美枝も同じ仕事を始めることになる。本当は、見ず知らずの人に商品を売るような仕事は苦手であるにもかかわらず、茂(向井理)が伸び伸びと漫画を描けるように、布美枝は靖代と2人で化粧品を売りに歩く。しかし仕事を始めたやさき、布美枝の体に異変が…。
【第55回】
布美枝(松下奈緒)は病院で検査を受け、初めての子どもを妊娠していることがわかる。茂(向井理)にどう伝えようかとあれこれ考える布美枝だったが、下宿人として家賃収入をもたらしてくれていた中森(中村靖日)が漫画家として身を立てることをあきらめて郷里へと帰ることになる。家計が厳しくなることを茂が心配している様子を見て、布美枝は新しい命のことを茂に切り出すことができなくなってしまう。
---上記のあらすじは[NHK番組表]より引用---
【第54回】
安来時代の布美枝の失敗談は、連ドラらしい楽しみがあった
『私、働きます』の今週のサブタイトルを、やっと映像化した…と言う感じだろうか。そして、次週のネタフリのための、布美枝の妊娠。まあ、何となく、ただの来週への繋ぎのようにも見えて、少々残念ではあるが、良い部分もあった。安来時代の布美枝(松下奈緒)の失敗を盛り込んで、連ドラの面白さも上手に魅せた。
布美枝の "引っ込み思案" が描かれたのが良かった
その上で良かったのは、唐突と言うか久しぶりに登場した布美枝の “引っ込み思案” な性格。本当は、こう言う布美枝の性格の部分を強調して欲しいのだ。欲を言えば、夫の茂(向井理)のことよりも。本作のタイトルは『ゲゲゲの女房』だから、やはり、しっかりと布美枝を描いて欲しいのだ。
もっと「ゲゲゲの女房」自身を描いて欲しい…
しかし、タイトルからして、本作は「…の女房」と一歩引いてしまっている。茂を描かねば布美枝が描けないタイトルになっているのだ。でも、茂を幾ら描いても布美枝は描けない。もちろん、夫婦として茂と布美枝を描けば、布美枝も描かざるを得ないのには違いないが、やはり「ゲゲゲの女房」自身をもっと描いて欲しい。
布美枝の妊娠を通して、布美枝をもっと描く…と期待する
その意味では、妊娠は夫婦だからこその出来事だが、布美枝の身体に起こる変化などを通して、布美枝の考え方や生き方を描ける可能性は大きい。そんな期待を次週に託したい…。それにしも、東てる美さんの存在感がスゴ過ぎて。それに、吉田羊さんも出演していたんだ、知らなかった。
【第55回】
幾ら月曜日でも中森が退居、はるこがデビューしただけでは…
布美枝の妊娠が、医者(ふせえり)によって認められた。そして、下宿していた中森(中村靖日)が漫画を諦め大阪に帰ると告げに来て、一方ではるこ(南明奈)がデビューを果たした。ただ、それだけの15分間だった。「だった」と言ってしまえば、それまでだが…
この夫婦、本当に貧乏なの?
今回の15分間には、私としてはかなり気になる描写があった。まあ、これまでもあったのだが、妊娠と言う布美枝にとっての人生の転機だから、ついでに書いておく。この夫婦、本当に貧乏なのか? ってことだ。
確かに台詞や語りでは「貧しい」ことを煽っている。煽っちゃいるが、映像的に貧しく見えない。服装や髪形、家の造作など含めて、至って普通と言うか、普通よりは貧しい程度と言うか。今回だって、布美枝はさらりと「お煮しめでも作りましょうか?」と言って、あの食事風景だ。
映像的に、全く貧しく見えない!
浦木(杉浦太陽)に「前より料理が減りましたね」とは言わせたが、本来は茂と布美枝でもカツカツな貧しい暮らしのはずなのに、イザってときは料理の品数が減ったとは言え、5人分の料理がちゃぶ台に乗っていたことになる。ここが、気になるのだ。そもそも、茂の独身時代だって、漫画だけ食っていくのは大変で、質屋を利用していた。
そこへ、収入が変わらないのに、妻と言う食い扶持が一人増えた。それだけも、経済的にかなりキツイはずなのに、映像的に貧しく見えない。
こんな経済状態でも、茂のお金の使い方は変わっていないの?
また、そう見えないのには、今回の布美枝がさらりと「お煮しめでも作りましょうか?」と言ったり、第43回の放送で、「金の入った時ぐらいは贅沢といけんのだ。たまには気分を豊かにせんと人間が貧しくなる。生活が貧乏なのは仕方ないが、人間まで貧乏くさくなってはいけん」と…
まるでそう言うお金の使い方が茂自身の “信念” であるように話したり。だとすると、茂のお金の使い方は変わっていない可能性がある。今回のお煮しめの件も布美枝の提案をそのまま受け入れたし…
何が言いたいのかと言うと、茂がそのような金遣いの信念を持っているなら、なおさら布美枝の苦労や “家計のやりくり” を描いて貰わないと、単純に辻褄が合わないのだ。もう、今さら言っても遅いが、妊娠が発覚するまで、もっと布美枝の苦労ややりくりを描くべきだったと思う。
今週は「貧しい村井家」をどう描くのかに楽しみと不安が…
いつぞやの料理のシーンが苦手なら “繕い物” でも何度も良かった。とにかく、大人一人が増えて、質屋を利用しなければいけないような茂の収入では、もっと生活が厳しくなったと描くべきだったと思う。それをやってくれなかったのが本当に悔しい。
だって、この先、赤ちゃんが生まれて、ミルクだ、ベビー服だと、「赤ちゃん=お金」とやるだろうが、だったら、親子3人のスタート地点は、夫婦2人のスタート地点よりも貧乏になっていないと。それとも、貧しいと思っているのは私だけで、意外に収入があるとか?
だとしたら、この度のセールスレディの話と辻褄が合わなくなる。さて、「貧しい村井家」を今週はどう描くのか楽しみでもあり、不安でもある…
あとがき
物語としては、やっと布美枝が貧しい生活から逃れようと働きに出る気持ちになったのに、妊娠が分かって働けなくなり、さてどうしましょう…と、村井家の一大事の幕開けと言う感じですね。それ自体は悪くないし、どう育児を乗り越えるのか楽しみですが、何せ貧しく見えない。そこを何とかして欲しいです。
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【これまでの感想】
第1週『ふるさとは安来』
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第2週『ご縁の糸』
7 8 9 10 11 12
第3週『たった五日で花嫁に』
13 14 15 16 17 18
第4週『さよなら故郷(ふるさと)』
19 20 21 22 23 24
第5週『花と自転車』
25 26 27 28 29 30
第6週『アシスタント一年生』
31 32 33 34 35 36
第7週『消えた紙芝居』
37 38 39 40 41 42
第8週『父の上京』
43 44 45 46 47 48
第9週『私、働きます』
49 50 51 52 53
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