なつぞら (第128回・2019/8/27) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』(公式サイト)
第22週『なつよ、優しいわが子よ』の
『第128回』の感想。
※ 本作は、2019/8/20 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
娘の優を預ける保育園が見つからないなつ(広瀬すず)と坂場(中川大志)。個人で保育を引き受けてくれる保育ママを探すため、駆けつけた麻子(貫地谷しほり)とともに近所に配るビラを作っていた。そこへ明子を連れた茜(渡辺麻友)と下山(川島明)が訪ねてくる。神地(染谷将太)から話を聞いた茜は、誰よりもアニメーションの仕事の厳しさを知る戦友として、なつが働いている間、自分たちが優を預かると申し出て…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
優と明子が「仲が良くて、何度も会ってる」とは知らなかった!
ここ最近、アバンタイトルから、とても引っ掛かる。今回もなつ(広瀬すず)の娘・優と茜(渡辺麻友)の娘・明子が “仲が良くて、生まれてから何度も会ってる” との描写があったが、優が生まれる前からの録画を全て見直したが、そんな描写は一度も無かったが(失笑)
麻子が「茜ちゃんに頼んだの」とした方が良かったのでは?
まあ、なつに苦難が襲ってくると、速攻に救世主が現れるのは本作のお約束だから、もう諦めた。だが、本当はこう言う場面で、なつが “女だから” 苦労したり、泣いたり、挫折したりして “働く女性の弱さ” を描かないと、朝ドラの主な視聴者層であるF3層(Female-3:50歳以上の女性)の共感を得られないのだが。
それにしても、このアバンも、どうもしっくり来ない。茜が優の保育ママに自己推薦したことでなく、手を挙げたタイミング。
まず、なつが優の預け先が見つからないことを知って赤ちゃんのいる家に夜突然駆け付けた麻子(貫地谷しほり)だけでも不自然なのに、いくらに “仲が良くて、生まれてから何度も会ってる” との描写したところで、茜と下山(川島明)が偶然訪ねて来るなんて確率ってどうかと思う。
だって、下山にとって麻子は社長、茜にとって麻子は大先輩。これ、むしろ、いつもちょっと変わった言動をする麻子の特徴を生かして、茜には気の毒だが、麻子が「私が茜ちゃんに頼んだの」って流れの方が面白かったのでは? 偶然を装う方が不自然さが増すのに…
坂場が優も荷物も全部持つ…これが今作の "連続性" では?
そして、おかしなアバンはまだまだ続く。早速翌日だかの朝に、なつとと坂場(中川大志)が下山家にやって来るシーンがある。これ見よがしに優をおんぶしているなつは、片手に中位の手提げ袋を2つ。坂場は、大きな荷物を右手で持って背に乗せて、左手にはなつが持っているのより小さめな2つの手提げ。
男性が大きな荷物を持って、女性が赤ちゃんをおんぶして小さな荷物を持つ。これが昭和40年代初期の若夫婦だと言われれば、そうとも受け取れる。しかし、この夫婦は、なつと坂場なのだ。坂場と言えば、誰もが知るように、なつの代わりに定職でないにしろ仕事をしながら、育児も家事も全部やっていた坂場だ。
だとしたら、坂場が一番重たい優をおんぶして、大きな荷物も手提げもみんな持って歩くのが坂場じゃないのかってこと。こう言う “泥縄的な なつの子育て姿” を今さら描いても、なつの好感度なんて簡単に上がるはずないのに…
持参した荷物の説明は、なつと坂場に割り振るべきだった…
それでも、“泥縄的な なつの子育て姿” を描きたいなら、下山夫婦に持参した持ち物の説明を、なつと坂場の二人でやるべきだった。なつは離乳食の説明だけしていたが、ここは、ちゃんと自分が持って来た持ち物の説明を各人でやらせるべきだったと思う。
そうしないから、持ち物の準備も離乳食を作ったのも「結局、坂場でしょ!」としか見えないのだ。で、これまた、取って付けたように “泥縄的な なつと優の別れ” を、広瀬すずさんに妙な芝居を付けて、なつが相当名残惜しそうに描くから共感出来なくなる。
連ドラなのだから、いくら “らしく” 描いても、これまでの積み重ねと連続性がなければ、ただの “効果無き泥縄” であり “視聴者騙し” にしかならないのに…
「なつよ よく戦っているよ」は働くママ全員が呆れたと思う…
で、嘘くさい「なつと優の今生の別れ仕立て」のシーンが終わった、11分頃にやっと「仕事をするなつ」。挨拶から始まって、立ってキャラ説明、原画を数枚ペラペラめくってため息ついて、中島君たちに指示を出してチェックして、約2分で終了。
作画監督だから偉そうにするのはしょうがないとして、坂場たちの会議のシーンに比べて、全くクリエイティブな雰囲気が無い。なのに、ナレーションは「なつよ よく戦っているよ」とは!? F3層だけでなく、働きながら子育てを両立させている世の “頑張ってるお母さん” 全員が呆れたと思う。
あとがき
前回で、あれだけ広瀬すずさんに懐いていなかった優役の赤ちゃんが、なつに抱かれて寝ていましたから、余程眠かったんでしょうね。撮影現場の子役の管理状況まで不安になって来ちゃいましたよ。
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【これまでの感想】
第1週『なつよ、ここが十勝だ』
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第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59 60
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』
61 62 63 64 65 66
第12週『なつよ、千遥のためにつくれ』
67 68 69 70 71 72
第13週『なつよ、“雪月”が大ピンチ』
73 74 75 76 77 78
第14週『なつよ、十勝さ戻って来い』
79 80 81 82 83 84
第15週『なつよ、ワクワクが止まらない』
85 86 87 88 89 90
第16週『なつよ、恋の季節が来た』
91 92 93 94 95 96
第17週『なつよ、テレビ漫画の幕開けだ』
97 98 99 100 101 102
第18週『なつよ、どうするプロポーズ』
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第19週『なつよ、開拓者の郷へ』
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第20週『なつよ、笑って母になれ』
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第21週『なつよ、新しい命を迎えよ』
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第22週『なつよ、優しいわが子よ』
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