なつぞら (第117回・2019/8/14) 感想

2019/8/14 11:44 記事更新
連続テレビ小説「なつぞら」

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』公式サイト
第20週『なつよ、笑って母になれ』の 『第117回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


光子(比嘉愛未)との結婚を亜矢美(山口智子)に報告した咲太郎(岡田将生)。皆が帰った後、二人で飲み直しているうちに、咲太郎は亜矢美と出会った頃のことを話し出す。大人として成長した今、自分をもっと頼ってほしいという咲太郎に亜矢美はあるお願いをする。一方、東洋動画では風邪を引いた茜(渡辺麻友)を気遣い、なつ(広瀬すず)は早めに帰宅させようとするが、茜はあまり大げさにしないで欲しいと言い…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

アバンになつが顔を出さないだけでマシに思えてしまった…

ついに、アバンタイトルから、なつ(広瀬すず)が外された。もう、この現実だけでもこの第117回で何かが起こりそうな予感が漂う。だって、前回なんて、なつが居なければ名場面の連続とまでは行かないまでも、個性豊かな俳優さんたちの共演が楽しめたはずだから、もうアバンになつが顔を出さないだけでマシに思えてしまった…

咲太郎少年が、亜矢美を母として慕う過程が丁寧に描かれた

主題歌明けも、驚いたことに なつは不在。そして、前回の続きで、光子(比嘉愛未)との結婚を報告に来た咲太郎(岡田将生)が母親代わりの亜矢美(山口智子)と出会いの頃からの過去を話し出すシーンから始まった。

映像的はすぐに、咲太郎の幼少期を演じた渡邉蒼さんとダンサー時代の亜矢美を演じる山口智子さんとの昭和の情緒溢れる回想シーンに切り替わり、震災孤児で強気で妹たちから離れ離れになった咲太郎少年が、亜矢美を母として慕う過程が丁寧に描かれた。

亜矢美「お前だってさ 親を亡くした一人の子どもなんだからさ
    人に甘えて 泣いたっていいんだよ。
    私をさ お母ちゃんって呼んでごらん」
咲太郎「いいよ…」
亜矢美「いいから 呼んでごらんって。
    ここは劇場だよ… ムーランルージュ。
    私たちは 何にだってなれるんだから。演じられるんだから。
    ほら 母ちゃんって呼んでみな」
咲太郎「母ちゃん…」
亜矢美「何だい 咲太郎…」
咲太郎「母ちゃん 母ちゃん…」
亜矢美「♪鐘が鳴りますキンコンカン」

上記は放送時の字幕表示そのままを書き写したが、録画がある人は是非見直してみると良い。山口智子さんが脚本に書かれていない細かな “語尾の言い回しの変化” や “息づかい” を挟んで、子役の渡邉蒼さんの「受ける演技」を丁寧に支えているのが分かる。

だって、この場面での咲太郎は単語しか話さず、表情だけで咲太郎の複雑な心情を演じる必要があるから、ベテランの山口智子さんがアドリブで支えたのだと思う。そして、それを「OKテイク」にして放送した。

確かにあざとい。安っぽいお涙頂戴で「今更感」も半端ないが

そして、画面は現在の咲太郎と亜矢美に戻って、咲太郎の「母ちゃんと俺は 何も変わらないからな」と亜矢美の「分かってるよ。これからも変わらず 偽物の親子だろ」の台詞から、親孝行宣言する咲太郎と元気な亜矢美が描かれた。ここまで、アバンから 8分10秒。

確かに、あざといシーンだ。安っぽいお涙頂戴にも見えた。その上、結婚が決まってからの後出しジャンケンだ。「今さら感」は半端ない。そんな意見が多いとは思う。

結婚目前に「偽の母と息子の関係」を清算したのは評価すべき

しかし、本作は、視聴者が頑張って脳内補完し続けなければ理解不能な朝ドラなのだ。連続性に乏しく、表面的な人間関係だけで成立されている薄っぺらな朝ドラだ。

だから、今回の約 6分間(オープニング映像を除くと)で描いた、「亜矢美の咲太郎への強い愛情と優しさ」や「咲太郎と亜矢美の本当の人間関係」や「ドラマの登場人物としての明瞭な描き分け」は、きちんと評価したい。いや、評価すべきと思う。

結婚を目前にした「偽の母と息子の関係」を視聴者に対して、きちんと清算したかたちの映像で見せて、次の段階へ進むのは正しいと思う。

先日の「牛の商標」からの「なつと夕見子の意味不明な合同結婚式」に至る、説得力も無ければ、手際の良さも無かった「結婚前の偽の母と娘の関係」のくだりに比べたら、天晴れと言っても良い位だ。もちろん、これまでの『なつぞら』と比べて…と限定させて頂いた上でだが。

なつ、千遥、信哉、咲太郎の子役にも広瀬すずさんは劣るか…

さて 8分過ぎ、なつが坂場(中川大志)と布団に入っている夜の寝室のシーンから始まった。今週のサブタイトルが『なつよ、笑って母になれ』だし、「朝ドラ100作目の記念作品」だから夜の営みでも映像化するのかと思ったが、描かれたのは、なつの誕生日が「8月15日」だから戦争を思い出す…と言う、ごく普通で平凡なお話。

今回の前半では、前述の通りに、本作の登場人物である咲太郎と亜矢美でしか描けないエピソードを幼少期の回想シーンを挟んで描いた。

しかし、この後半から始まった 幼少期のなつ(粟野咲莉)と千遥(田中乃愛)と信哉(三谷麟太郎)、そして咲太郎の終戦を喜ぶ子供たちの回想シーンは、子役たちの演技が良過ぎて、主演の広瀬すずさんの演技を完全に食ってしまった。う~ん、子役にも劣るか…。だから、夫婦に見えない訳だ。

なつの結婚1周年と出産を祝う日に咲太郎と夕見子の結婚を

さて、今回の中で、なつが「8月15日が誕生日」であることを妙に強調した。劇中の時代は、昭和42年(1967)で、なつは30歳で、現在は結婚式から数か月後で、映像的には なつ自身は妊娠を確認していないように見える(既に妊娠している可能性はあるが)。

だったら、戦争を彷彿させる「8月15日」でなく、なつと坂場の結婚一周年と出産を祝う日に、景気の良い咲太郎が旅費を全額負担して、柴田家や「雪月」の小畑家、天陽のいる山田家も東京に呼んで、なつの出産祝いと咲太郎と夕見子の結婚式を一度にやっても良かった。東京開催なら、そっと千遥(清原果耶)が参加してもおかしくないし。

なつの出産で、周囲の人が幸せになる展開が良かったのに…

なんか、なつの誕生日に一緒にやっちゃうと言うのが、夕見子との合同結婚式と同じで、ただの “なつアゲ” にしか見えない訳。でもね、なつがいなくても、咲太郎と 亜矢美 光子(比嘉愛未)は結婚していただろうし、夕見子と雪次郎も勝手に出会って結婚する可能性は否定出来ない訳だから、敢えて強引に “サプライズ感” を創りたいなら…

なつの結婚に夕見子を便乗させてもグダグダだったように、なつの誕生日に咲太郎と亜矢美の結婚を便乗させても同じこと。やるなら、(これは結婚する&産む自由、結婚しない&産まない自由とは次元の違う話として)、なつの出産を機に、なつの周囲の人たちが “また幸せになって行く” とした方が、私は良かったと思う。

そう言うのが、主人公の人生が物語やドラマをけん引して行くことだと思うから…

シーンの頭が、なつで無く「仕事をする茜」で始まる斬新さ

11分過ぎに、やっと「仕事をするなつ」の登場! かと思いきや、これこそ “逆サプライズ” で「仕事をする茜(渡辺麻友)」とは! もう、「仕事をするなつ」は見られないのか…

最近の「仕事をするなつ」は、ちょこっとペンを走らせて、原画を数枚ペラペラめくって帰宅しちゃうのがお約束だったが、今回はペンも執らずペラペラめくりもせず、勤務時間何に甲斐甲斐しく茜を気遣うなつ。まあ、仕事が忙しい(はず)だから、結婚したばかりのなつが茜を気遣うのは良しとしよう。

"軽めのなつアゲ"をしたら、"下山サゲ"になったお粗末な脚本

そして、忘れている人がいるかも知れないから書いておくが、下山(川島明)は茜の夫。妊娠させた男。

だから、なつは下山に相談した訳で、私のこれまで抱き続けて来た下山なら、血相を変えて茜と一緒に「病院へ行って来るから、なっちゃん、あとはよろしくね」と大袈裟に会社を飛び出して行く男に見えていたから、今回の下山の言動を見て、下山の評価はガタ落ちになった。

これ、なつが茜を気遣う設定にせずに、他の誰かが下山か所属長に連絡をする設定にして、「ガンガン仕事をするなつ」に繋げて「つづく」にしておけば良かっただけのこと。主人公なのに役目が無いからと、妙な役割を与えて “軽めのなつアゲ” をやったら、“下山サゲ” になっちゃった…と言うお粗末な脚本ってことだ。

それをしないで、強引に「仕事をするなつ」を入れ込んで来たが、今回はペンすら取らず、原画を数枚ペラペラめくって帰宅しちゃった。その間、僅か 15秒。本当、なつを仕事をする姿を描くつもりは無いの?

「昭和42年の8月15日は、異常気象的な冷夏」だったの!?

あのね、細かいことに突っ込んでも何の意味もないことは分かっているだ。ただ、例えば、11分頃の東洋動画社内では、室内にもセミの鳴き声が聞こえて来る程の盛夏なのだ。

原画があるから窓を開けているとは考えづらいが、天井や壁に「クーラー」があるように描かれておらず、扇風機が回っているだけ。でも、みんな半袖は着ていても流れ落ちるような汗をかいていない。と言うことは、セミは鳴くけど「冷夏」ってこと?

だって、室内で汗をかかないくらいの「昭和42年の8月15日は、異常気象的な冷夏」としないと、13分からのおでん屋「風車」の閉め切った店内で、男性陣は帽子にネクタイにジャケット姿で、おでんを食べても汗一つ流さない。なつの背後に換気扇が回るのが見えたが、扇風機は見えなかった。

これ、強力な業務用クーラーが設置駆動されているってこと? こんな場面を見ると、『ひよっこ』のすずふり亭の裏庭とか、あかね荘の台所兼食堂の設定の巧みさを再認識してしまいました。因みに、昭和42年の夏は「高温・少雨」(参照資料)だった…

あとがき

主人公が登場しない方が、完全にドラマとして見ていられますね。放送も残り一か月半ですが、まさかここまで駄作になるとは想像出来ませんでした…

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【これまでの感想】

第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59 60
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』
61 62 63 64 65 66
第12週『なつよ、千遥のためにつくれ』
67 68 69 70 71 72
第13週『なつよ、“雪月”が大ピンチ』
73 74 75 76 77 78
第14週『なつよ、十勝さ戻って来い』
79 80 81 82 83 84
第15週『なつよ、ワクワクが止まらない』
85 86 87 88 89 90
第16週『なつよ、恋の季節が来た』
91 92 93 94 95 96
第17週『なつよ、テレビ漫画の幕開けだ』
97 98 99 100 101 102
第18週『なつよ、どうするプロポーズ』
103 104 105 106 107 108
第19週『なつよ、開拓者の郷へ』
109 110 111 112 113 114
第20週『なつよ、笑って母になれ』
115 116

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8.15>『なつぞら』第117話

​​​​​​おお! ここに来て再び子供咲太郎君に逢えるとは… 終盤になると回想シーンてんこ盛りになるのも 朝ドラ“お約束”ではあるけれど 水増しっぽいものではなく新たに撮ったもので 亜矢美&咲太郎の絆を描く重要なものでもあったので これは正解 …ひじゅにですが何か? ​「あまり大袈裟にしないで」​by茜 子供を産んだ後も仕事は続けられるのか― なつ自身が直面しようとしている...

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