なつぞら (第115回・2019/8/12) 感想

連続テレビ小説「なつぞら」

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』公式サイト
第20週『なつよ、笑って母になれ』の 『第115回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


なつ(広瀬すず)が東洋動画で働き、夫の坂場(中川大志)が翻訳の仕事をしながら家事を行う新婚生活が始まった。アニメブームの中、なつは「魔法少女アニー」の原画を任される。その一方、妊娠して仕事に取り組む茜(渡辺麻友)を見て、働きながら出産することの難しさを実感する。その頃、声優プロダクションの仕事が多忙になった咲太郎(岡田将生)の元に、川村屋の野上(近藤芳正)が神妙な顔で訪ねてきて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

赤の他人が「白無垢」で、本当の娘が「黒引き振袖」の違和感…

先週の土曜日は早朝から、とある学会の手伝いに行っていたため、簡単感想で済ませてしまったのだが、一応25年以上の婚礼演出担当経験者として、今朝に録画を見直して気付いたことを書いておく。

終盤のダブル結婚式のシーンでの二人の花嫁衣裳についてだ。まっ、正確に言えば、結婚式当日の朝と結婚披露宴(結婚式の場面は無かったと思う)での花嫁衣裳だ。

柴田家にとって、どんなに大事で大切で思い入れがあろうとも、視聴者にしてみれば、なつ(広瀬すず)は "柴田家とは赤の他人" だ。その他人のなつが「白無垢に角隠し」で、"柴田家の本当の娘" である夕見子(福地桃子)が「黒引き振袖(本振袖・大振袖)に角隠し」と言うのは如何なものか?

なつの花嫁衣裳を意図的&不自然に分けるから共感出来ない

確かに、引き振袖は、江戸時代に武家の娘が婚礼衣装として用いていた正式な和装であり、未婚女性の第一礼装とされているから、夕見子が着ること自体は間違っていない。白無垢の方が、引き振袖より格上だとか(私は)聞いたこともない(※ みっきーのコメント返信欄に追記しました)。だから、どっちが何を着ても良いのだ。だからこそ、花嫁衣裳の違いに引っ掛かったのだ。

また、序盤で描かれた "なつアゲ" にしか見えなかった、なつを我が子同然に育ててきた富士子(松嶋菜々子)の気持ちを、いつもの超好意的な解釈で考えたら、普通の演出なら「なつも夕見子も同じ白無垢に角隠し」として、敢えて "差" を付けない衣裳選びが順当だったように思う。

それをせずに、意図的且つ不自然に "白無垢と黒引き振袖と色分け" して、なつと夕見子の "違いを強調" するから、いつまで経っても、なつが「着せ替え人形」にしか見えないし、共感も出来ないのだと思う… だって、画面上では、なつが苦労し続けたように描かれてはいるが、ちゃんと色眼鏡を外してみている視聴者には不快感しかないのだから。

何故「仕事するなつ」から速攻お喋り→ランチタイム切り替わるの?

さて、土曜日に放送された予告編で、なつが出産することは明らかだから、結婚式が昭和42年(1967)の春で、放送開始僅か 20秒で季節が春から夏になっても驚かない。しかし、主題歌明けに、なつの仕事をする姿が描かれたのには驚いた。いつの間にか相当に何でも出来るアニメーターとして描かれたのにも驚いた。

だって、ここ最近でなつがペンを手にしたのは「牛」を書いただけだから。で、折角「仕事をするなつ」が描かれたと思ったら、速攻ペンを止めて、妊娠中の茜(渡辺麻友)とお喋りタイム。続いて、なつが夫の坂場(中川大志)が翻訳の仕事をしながら家事を行う新婚生活を送っていると言う説明。で、画面が切り替わると "もう" ランチタイム。

昭和の時代に働く女性を描く朝ドラとしては超駄作だと思う

とにかく、徹底的に本作は「仕事に集中するなつ」を描かないらしい。でも、台詞では「なつは頑張ってる」「なつは苦労している」と必死に盛り込む。そうやって盛り込めば盛り込む程、なつが片手間に仕事をしているように、いや、仕事をしているフリをしているように見えてしまう。

やはり、どんなに物語が脇道に反れようとも、「仕事をするなつ」が一番印象に残らないのは、昭和の時代に働く女性を描く朝ドラとしては超駄作だと思う。

今まで仕事も家事もまともにやってないなつが夕食の味に!?

そして、咲太郎(岡田将生)の元に、川村屋の野上(近藤芳正)が神妙な顔で訪ねて来るくだりを挟んで再登場したなつは仕事が終わって帰宅して、すぐに夕食シーン。あの~、全くなつが仕事をして疲れて帰って来た印象ゼロなのに。その上、北海道時代に家事手伝いをやっていた印象すら薄いのに、「牛乳が違うから」だって。失笑するしかない。

夫婦の会話の場面にアニメ仕事の話を盛り込めば良いのに…

それにしても、ここまで徹底して「仕事をするなつ」を描かない理由を知りたくてしょうがない。今回だって、なつと坂場が会話するシーンが数分間はあった。だったら、あんな夕食の話なんか盛り込まずに、なつが仕事上で抱える問題や課題を夫に聞いて、夫婦で解決するなんて場面を盛り込んだら良かったと思う。

まあ、東洋動画の社内規定で、製作中の内容は例え家族であっても「社外秘」と言う可能性はある(特に、平成や令和の感覚を、昭和42年を描く本作に持ち込めば)。

こんな時こそ、お得意の"ご都合主義"を活用すれば良いだけ

しかし、そんな設定は幾らでも都合良く変えるべきだ。だって、先日のなつと夕見子の同時結婚だって、冷静に見れば夕見子の結婚になつの結婚を都合良く乗っけただけなのだから、なつに難題を抱えさせ、東洋動画の先輩に「イッキュウさんに相談してみたら?」と言わせるだけで良いのだから。

だって、これまでも、なつがアニメ製作上の窮地を乗り越えるのは、不可解ではあるが坂場の独特なアニメ演出論があっての展開だったのだから、今回もそれをやれば良かっただけの話。それをやるだけで、なつは四六時中アニメのことを、仕事のことを考えている印象付けにもなるし、夫婦二人三脚も容易に描けるのに…とおもうのだが。

千遥を加え3人兄姉妹の同時結婚の方が感動的だったのでは?

そして、終盤で描かれたのが咲太郎の結婚話。これ、どうして、本作お得意のご都合主義で、なつと咲太郎の同時結婚式にしなかったのだろう? いや、いっそ千遥(清原果耶)を再々登場させて、3人兄姉妹の同時結婚式の方が感動的に描けたのでは無いだろうか。

だって、なつと夕見子は家族のように描いているが、視聴者には赤の他人にしか見えていないのだから。

まあ、こう書くと、出演者のファンや朝ドラ信者が怒り心頭かも知れないが、視聴率20%前後を生み出している多くの視聴者は上記以外の人なのだから、「本当のきょうだい」の同時結婚の方が、よっぽど朝ドラらしい、微笑ましい描写になったと思うのは、私だけだろうか…

あとがき

昭和42年には、私はこの世に生まれていましたが、我が家は自営業だから父も母も共働きだったので、一般的な家庭のことは実感がありませんが、我が家では家事全般も子育ても殆どを母がやり、父は子どもを休日に何処かへ連れて行ってくれる…そんな感じでした。

だから、昭和42年に妻が社員として外で働き、夫が家で貰って来た仕事をやりながら家事をすると言うのは、私には平成か令和に見えてしまいます。「先進的な家庭」、「進歩的な夫婦」と言うのを強調するだけで、払拭可能な簡単な脚本であり演出だと思いますが…

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【これまでの感想】

第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59 60
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』
61 62 63 64 65 66
第12週『なつよ、千遥のためにつくれ』
67 68 69 70 71 72
第13週『なつよ、“雪月”が大ピンチ』
73 74 75 76 77 78
第14週『なつよ、十勝さ戻って来い』
79 80 81 82 83 84
第15週『なつよ、ワクワクが止まらない』
85 86 87 88 89 90
第16週『なつよ、恋の季節が来た』
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第17週『なつよ、テレビ漫画の幕開けだ』
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第18週『なつよ、どうするプロポーズ』
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第20週『なつよ、笑って母になれ』

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