ノーサイド・ゲーム (第4話・2019/8/4) 感想

TBSテレビ系・日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』(公式)
第4話『リストラに負けるな 仲間を信じて戦え!』の感想。
なお、原作の小説、池井戸潤「ノーサイド・ゲーム」(ダイヤモンド社)は未読。
君嶋(大泉洋)は社会人ラグビーを周知させ「アストロズ」の集客につなげようと、出版社に企画を売り込む。会社ではゴルフ場の商談が白紙になったのは佐々(林家たま平)が先方の青野(濱津隆之)を怒らせたせいと噂され、アストロズは肩身が狭い。さらに選手層の薄さが響き浜畑(廣瀬俊朗)らに疲労が蓄積。君嶋は入社志望の元選手・七尾(眞栄田郷敦)を勧誘する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:池井戸潤「ノーサイド・ゲーム」(ダイヤモンド社)
脚本:丑尾健太郎(過去作/小さな巨人、ブラックペアン、下町ロケット) 第1,2,3,4話
演出:福澤克雄(過去作/小さな巨人、陸王、ブラックペアン、下町ロケット) 第1,2話
田中健太(過去作/小さな巨人、陸王、ブラックペアン、下町ロケット)) 第3,4話
音楽:服部隆之(過去作/半沢直樹、下町ロケット、陸王)
主題歌:米津玄師「馬と鹿」(ソニー・ミュージックレコーズ)
きっちりと君嶋の「アストロズ」の成功への執念を中心に描いた!
「ついに」と言うか、社会人スポーツを扱ったドラマなら、ほぼ間違いなく描かれる「仕事とスポーツの両立の困難」のエピソードが、第4話で描かれた。まあ、正直言うとベタなお話だ。これと言った新鮮味もない。
しかし、本作は、当blogで幾度も書いて来たように、ただただひたすらに丁寧に人間を描き「ドラマ」を構築している。何を描こうとも、きっちりと主人公の君嶋(大泉洋)の「アストロズ」の成功への執念を中心に描いている。これがある限り、本作が面白く見応えがあるのはブレないと思う。
「縁の下の力持ち」がいてこそ、表舞台が輝ける!
そして、スポーツと全く縁のない私が、今回で描かれた佐々(林家たま平)の “ラグビーへのひたむきさ” に感動した。また、落語ファンなら、佐々を演じる 25歳の林家たま平さんが、明治大学付属中野中・高校時代にラグビー部に所属したのは有名な話。従って、まだ身体もラガーマンに見えるから、余計に佐々に感情移入してしまった。
「縁の下の力持ち」がいてこそ、表舞台が輝ける。そんなスポーツ全般、いや様々な職場や学校でも言えることを、煽りの演出も、奇を衒う展開も加えずに描き切ったのは、お見事だ。
贅沢を言えば、より滝川の君嶋への絡み方を工夫して欲しい
ただ、第4回ともなると、褒めるばかりとはいかなくなる。「もっと、ああしたら良いのに…」が見えて来てしまった。それが、珍しく上川隆也さんが悪役、敵役を演じている「トキワ自動車」常務取締役営業本部長・滝川の描き方だ。ここが、毎回似たような映像とエピソードになっているのだ。
この点は、前期の『集団左遷!!』で三上博史さんが演じた、三友銀行本店で第1話から「常務取締役 人事担当→専務取締役→副頭取」と昇進し、最後は解任された横山の描き方に似ていて、マンネリ化と物足りなさの原因になる可能性があると思うのだ。
だから、もっと滝川の君嶋への絡み方を工夫して描いてくれたら、もっと面白い「低迷ラグビー部とともに再起に懸ける男の奮闘物語」になると思う。
あとがき
本当に良く出来ている連ドラだと思います。低迷する社会人ラグビー部「アストロズ」と、滝川らにやりこめられる君嶋の再起を、巧みに同時並行に描きながら、どちらも面白く描きつつ、しっかりと主人公のドラマに仕立てるのに成功しています。現状でも不満はほぼありませんが、もっと滝川を、上川隆也さんを巧く使って欲しいです。
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