なつぞら (第97回・2019/7/22) 感想

連続テレビ小説「なつぞら」

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』公式サイト
第17週『なつよ、テレビ漫画の幕開けだ』の 『第97回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


昭和38年夏、なつ(広瀬すず)は東洋動画の原画担当初の女性アニメーターとなった。風車では、週刊誌に載ったなつの話で盛り上がっていた。そんな中、咲太郎(岡田将生)が、劇団の中で雪次郎(山田裕貴)と蘭子(鈴木杏樹)の仲が噂になっていると口にする。雪次郎が気にしていないか、心配になったなつは部屋を訪ねる。一方東洋動画では、大人気テレビ漫画の影響を受け、社内でもテレビ漫画を製作する班をつくる話が出て…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

なつよ、描かれなかった 4年間に何があったのか言えよ!

普通なら、そんなに驚かない時間経過も、『なつぞら』の場合は違う。普通の連ドラなら、時間経過する前に大きなエピソードに “明らかな終結” が描かれ、視聴者の “心の準備” をさせてくれる。しかし、これまでの『なつぞら』では “曖昧な結末風” しか描かれない。

だから、突然の印象が強くなるし、時間経過した間の、当blogでいつも言う「描かれなかった〇日間」が気になってしょうがない…ってことになる。今回も、アバンタイトルで「昭和38年(1963)の夏」になった。先週末が昭和34年(1959)で「なつ 22歳」だから、4年経過して「なつ 26歳」となった。

時間経過するな! と言っているのではない。前回でアフレコを入れただけで “曖昧に短編映画を完成した” ことにして、麻子(貫地谷しほり)が退社すると言い出して、 “曖昧に仲間の別れ” を描いただけだから、今回のアバンでのど派手な取材用コーデのなつ(広瀬すず)がテレビに映っただけで思うのだ。

「なつよ、描かれなかった 4年間に何があったのか言えよ!」って。なぜ、描くべき変化を描かずに、「なつ年表」の出来事だけを箇条書きにしてしまうのか?

因みに『半分、青い。』の脚本家は、こう開き直った

因みに「箇条書き」で有名なのは、『半分、青い。』だ。あの時は私だけでなく世間も、「展開が早過ぎる」「箇条書きで分かり難い」との声が上がり、脚本家の北川悦吏子氏がわざわざ「あのですね。『半分、青い。』は急展開、ではなく、スライスオブライフなのですよ」とツイートして、世間を炎上させた。 要は、「人生の一コマを並べる手法」だと開き直ったのだ。

『半分、青い。』"神"ご乱心中! "短絡的箇条書き"を"人生の一コマ"と言い訳

本作は、モデルの人物の年表を拝借して出来事の箇条書き

でも、『なつぞら』はそれとは違う。2作品の大きな違いは、『半分、青い。』が「ヒロイン・鈴愛が巻き起こす騒動の箇条書き」だったのに対して、『なつぞら』は『まんぷく』と同じように「モデルとなった人物の年表を拝借して出来事の箇条書き」をやっているだけ。

そして、『まんぷく』より厄介なのは、評判の良いとされる「北海道編」が、モデルとなった人物には全く無関係なエピソードだってこと。

だから、脚本家は、「史実(事実」と「虚構(フィクション」を上手く融合させて、「虚構の中の真実」を描くと言う難しい作業をするべきなのに、融合でなく箇条書きに都合良く順番に於いて行っているだけ。だから、話を広げ過ぎるな!と、ずっと言って来たのだが…

なつが、26歳の女性に見えない!

さて、アバンの内容だが、なつが 26歳で東洋動画の原画担当初の女性アニメーターとなった。「なっちゃった」が正しい表現だと思う。何せ、どう頑張っても「26歳」に見えない。見た目ではなくて、演技で。演技のことを書くと、ファンから攻撃が来るからやりたくないのだが…

言っちゃ悪いが、まるで『ちやはふる』の高校生の千早のまま。彼女は今 21歳だから、僅か(と言うべきか微妙だが)5歳上も演じられないのか? 最近では、設定よりもだいぶ年が上の俳優さんが年下の役を好演して話題になることがある。『なつぞら』でも “番長” こと演劇部の高校生・門倉努を 35歳の板橋駿谷さんが演じて話題になった。

他にも「まだ学生服を着る役を演じるの?」なんて話題はちらほら見掛ける。そう、設定よりも年下を演じるのは、見た目にそんなに違和感がなければ、俳優は実体験をもとに演技をすれば良いから、そんなに難しくない…と思う。しかし、俳優の実年齢より上の役を演じる場合は「実体験」がないから、想像と演技力で構築するしかないから…もう、止めておく。

地味な衣装で「知的で感性豊かな大人の女性風」に見せた方が

この事ばかり書いていてもしょうがないが、5歳上を演じるだけで、この違和感ではこの先が怖い…とだけ言っておく。そして、ドラマ的にも言っておきたいことがある。どうして、カラーテレビでもない雑誌の取材なのに、なつはあんなド派手な衣装を着た、着せたのだろうか。

成功した女性だから? なつに気合いが入り過ぎたから? 繊細な色を扱う職業婦人らしさを醸し出すため? そのどれも当て嵌まらないような。むしろ、これまでよりも地味な衣装を着せて、「知的で感性豊かな成功した大人の女性風」に見せた方が良かったのでは? だって、昭和38年の 26歳なんだから…

亜矢美がさらりと「今更 ハハハ…!」とディスったのには驚いた

そして、主題歌明け。自分の記事が掲載された雑誌を見て、なつと亜矢美(山口智子)が、こんなやり取りをする

 なつ「この服でよかったかな…」
亜矢美「いいよ いいよ。できる女って感じよ」
 なつ「何か 目立ちたがり屋みたいじゃないですか」
亜矢美「今更 ハハハ…!」

これで、亜矢美は、なつのことを「目立ちたがり屋」だと認めたことになった。確か、最初は亜矢美の趣味を押し付ける感じで「派手な通勤コーデ」で “箔をつける” みたいな感じだったのに、いつの間にか、なつ本人の「目立ちたがり屋」な性格で、あの「ど派手な通勤コーデ」に進化していたってことだ。

なつが「目立ちたがり屋」で、「みんなからチヤホヤされたい人」なのは、演劇部あたりから描かれていたから驚かないが、亜矢美がさらりと「今更 ハハハ…!」とディスったのには驚いた。家賃も安く夕食付きで、「完全なる、なつの味方」だと思っていたから。少なくとも先週だかの「路上ダンス」の頃はそんなディスる雰囲気は全くなかった。

だとしたら、やはり「描かれなかった 4年間」に、2人の間に何かあったから? と想像してしまう。だから、時間経過するならするで、最低限の辻褄合わせだけはして欲しいと思うのだ。

なつの名が初めてポスターに載った出来事もスルーなのか!?

そして、なつが掲載されている雑誌を誰かに送ろうと言う展開になって、なつの口からこれ見よがしに「千遥」の名が出た。どうやら、4年の間も千遥を心配していたらしい。そして、これまた唐突且つこれ見よがしにおでん屋「風車」の壁に貼ってある色彩長編漫画『わんこう浪士』のポスターに「奥原なつ」の名前が載っていた。

あのさ~(表現が慣れならしくてすみません)、なつって女性は、十数年間別れ別れになっていた妹の千遥に「お姉ちゃんは生きているよ! ポスターに名前が載れば連絡をくれるに違いない!」と言う熱い思いで、アニメーターの仕事を頑張ろうって、「風車」で決めたんじゃないの!

だったら、ここは「路上ダンス」並みのエピソードで、なつの名前が初めてポスターに載った時のサプライズパーティを茂木社長(リリー・フランキー)の鶴の一声で、なつにサプライズパーティでもやるのが『なつぞら』じゃないのかな。描くべきを描かず、描く必要のないことをダラダラと描くのは、やはり『半分、青い。』と同じだ。

咲太郎と雪次郎より「雪月」と「柴田牧場」が気になる…

まあ、意図的に「描かれなかった 4年間」にしてしまったから、今回が説明過多、説明過剰にならざるを得ないのは認めるしかない。だから、咲太郎(岡田将生)と雪次郎(山田裕貴)の「描かれなかった 4年間」を説明するわ、するわ。恋バナまで混ぜて、5分過ぎから 10分過ぎまで、約5分間も。

ここまで描くなら、跡継ぎの居なくなった帯広の菓子屋「雪月」のその後も、先週あんな展開で故郷に戻った夕見子(福地桃子)のいる十勝の柴田家と牧場、特に高齢の泰樹(草刈正雄)のその後も描いて欲しかった。だから、もう大風呂敷を広げるべきでないと思う。

雪次郎が、なつの雑誌掲載を知らなかったのは不自然…

咲太郎が「風車」にやって来て雑誌を手にした時に「おお これか! 出たか!」と、咲太郎はなつが取材を受けたことも雑誌が発売されることも知っていたように見えた。

で、雪次郎は咲太郎経営の声優プロダクション所属声優のはず。なのに、なつが雪次郎の家(部屋)に雑誌を持っていた時の反応は「えっ 本当かい!」と、まるで知らなかったような感じだった。何百人も所属声優がいるなら話は別だが、咲太郎が雪次郎に事前に話さないのは、何となく話が繋がらない気がしてしまった。

目立ちたがり屋が、柴田家に送らないのはもっと不自然…

その上、雪次郎が雑誌掲載のことを柴田牧場の人たちに知らせたのか? と聞くと、なつは「恥ずかしくてさ…」と言って、まだ知らせていないとのことだった。亜矢美が「目立ちたがり屋」って認めたのに?

こう言うおかしなことになるから、これ見よがしに「千遥」の名前を出した時に、「じいちゃんたちには とっくに送ったんだわ」と付け加えたら良かっただけ。だから言う、せめて最低限の最低限の辻褄合わせだけはして欲しいと。

あとがき

名作『麗しのサブリナ』の頃のオードリー・ヘプバーンを悪用したようなお面での “なつアゲ” に、本作は過去へのリスペクトやオマージュと言うものが全く無いと言うことを感じてしまいました。そう言うスタッフが、正式には公言していないものの、知る人が見れば「あの役は、あの人がモデル」と言うのが分かる作品を手掛けていることに腹が立ちます。

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【これまでの感想】

第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59 60
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』
61 62 63 64 65 66
第12週『なつよ、千遥のためにつくれ』
67 68 69 70 71 72
第13週『なつよ、“雪月”が大ピンチ』
73 74 75 76 77 78
第14週『なつよ、十勝さ戻って来い』
79 80 81 82 83 84
第15週『なつよ、ワクワクが止まらない』
85 86 87 88 89 90
第16週『なつよ、恋の季節が来た』
91 92 93 94 95 96
第17週『なつよ、テレビ漫画の幕開けだ』

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