今日の京都アニメーション火災で思ったこと…
©CNN
13:39、テレビのニュース速報で知った…
今日、『ひるおび!』を見ていたら、13時19分に『JNN ニュース速報」の嫌な音と共に、「京都アニメ製作会社火災 1名の死亡確認 重軽傷者35人 不明者も」と言うテロップが突然挿入された。一瞬、何のことは理解出来ず、他のチャンネルを見たり、ネットニュースを見たりして、事の重大さに驚愕した。
13時45分からの『直撃LIVE グッディ!』では、既に情報ヘリが飛び、信じられない光景が映し出されていた。そして、分った。
身柄確保の男「パクりやがって!」 京アニに恨みか
18日午前10時半過ぎに、「京アニ」の名で日本だけでなく世界中から注目されている京都にあるアニメーション製作会社「京都アニメーション」の近隣住民から「建物1階で爆発音がし、煙が出ている」と119番があり、3階建て建物は全面燃焼し、従業員ら男女14人の死亡と36人の重軽傷者を確認したと。
その後、残念ながら、悲しい情報ばかりが追加された。この投稿時で分かっているのは、男女16人が死亡し、10人以上の心肺停止者が確認されたこと。そして、放火したとみられる男(41)が警察に身柄確保され、両腕が火傷で皮膚がめくれ、腹に刺青のようなものがあり、助けた近隣女性に対して「パクりやがって!」と言ったと言う。
計画的に会社の建物を狙い、人が死ぬのが想像できる時点で
今さら、私が「京都アニメーション」と言う会社が、どれだけ凄い会社なのか、どんな名作を生み出して来たのかを語る必要も無いだろう。とにかく、名作アニメを次々と世に送り出している、あと 6日の、7月12日でちょうど創業 35年目を迎える日本を、いや世界を代表するアニメーション製作会社だ。そこが、大惨事に見舞われた。
ニュースによれば、社長は公式サイトやTwitterに相当な嫌がらせが急増して来たため、半年前に警察に相談していたとそうだ。
どんな警戒態勢を取っていたのか分からないが、容疑者の「パクりやがって!」が何を意味するのかも、ただの逆恨みなのか勘違いなのかも分からない現状ではあるが、計画的に個人でなく会社の建物を狙って人が死ぬことが容易に想像できる時点で、この事件は “ほぼテロ” と同じだと思う。
薄利多作に傾斜しているアニメ業界に、スプリンクラーの義務付けは…
また、ガソリンによる放火と言うのが許せない。火傷と言うのは、命が助かっても一生苦しみを伴い怪我だ。そして、報道によれば、若い従業員たちも多かったそう。
防げる犯行だったか分からないが、消防法に於けるスプリンクラーの設置基準に、アニメーション製作会社のような燃え易い資材が多くあるビルも適応対象にする必要があるかも知れない。
しかし、スプリンクラーは防災設備の中では “設置費用が高額” と言うネックがある。だから、アニメ業界のような薄利多作・薄利多売に傾斜している業界では、費用負担が作品の質に影響を与える可能性もあるし、それが原因で作品自体が減る可能性もある。
これは、思ったよりもアニメ業界だけでなく、社会全体に与える影響が大きな事件になりそうだ。
あとがき
アニメーション製作の黎明期を描いている連続テレビ小説『なつぞら』が放送されているだけに、皮肉と言うか大変な悲劇が起こってしまいました。テレビで、以前の「京アニ」の社内の風景がチラっと映りましたが、まさに『なつぞら』に登場する「東洋動画社」のような雰囲気でした。
恐らく『なつぞら』のように、若いスタッフが多かったと思います。そんな未来のある若者の命を奪った罪は重いです。いいや、人の命を奪ったのも許せませんが、たくさんのスタッフが関わった貴重な作品や財産、文化を失った罪もきちんと裁かれるべきです。
本当につらい。亡くなられた方々へ謹んで哀悼の意を表すと共に、負傷された方々の早期の回復をお祈りします…
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/13029/
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