ノーサイド・ゲーム (第2話/15分拡大スペシャル・2019/7/14) 感想

TBSテレビ系・日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』(公式)
第2話/15分拡大スペシャル『サラリーマンは人事が全て!愛ある選択』の感想。
なお、原作の小説、池井戸潤「ノーサイド・ゲーム」(ダイヤモンド社)は未読。
君嶋(大泉洋)はラグビー部の生き残りを懸け、リーグ戦優勝を目標に定める。まずは、チームの監督を選ぶため、候補者2人と面会する。だが、ラグビー未経験の君嶋には、どちらが適任か判断できない。そんな中、母校の大学ラグビー部を3連覇に導いた監督・柴門(大谷亮平)が退任したという情報が。柴門は君嶋の大学時代の同期だが、君嶋は彼のことが苦手で…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:池井戸潤「ノーサイド・ゲーム」(ダイヤモンド社)
脚本:丑尾健太郎(過去作/小さな巨人、ブラックペアン、下町ロケット) 第1,2話
演出:福澤克雄(過去作/小さな巨人、陸王、ブラックペアン、下町ロケット) 第1,2話
音楽:服部隆之(過去作/半沢直樹、下町ロケット、陸王)
主題歌:米津玄師「馬と鹿」(ソニー・ミュージックレコーズ)
"煽りや大袈裟な演出"が薄まり、物語そのものを魅せて来た!
前回の感想のあとがきで、こう書いた。「演出家の “煽り演出” や “大袈裟な演出” がこれ以上首をもたげたら、一気に既視感は倍増すると思います」と。
しかし、この第2話は第1話の演出と明らかに違っていた。最も気になっていた “煽り演出” や “大袈裟な演出” が、信じられない程に薄まり、大泉洋さんから醸し出される君嶋の若さや自由さや熱さを見せつつ、物語そのものを魅(見)せようとして来た。
「原作・池井戸潤×演出・福澤克雄」の王道路線離脱は大賛成だ!
お蔭で、逆に「あの半沢直樹の成功体験を活かさなくて良いの?」と言う位に、普通のドラマになった。その結果、「原作・池井戸潤 × 演出・福澤克雄」の王道路線が好きな視聴者にとっては、好みが分かれる作風になったのは確かだ。しかし、私は、この「普通のドラマ路線」に大賛成だ。
なぜなら、本当に物語が分かり易くなったし、物語そのものの面白さも見えて来た。主要な登場人物だけでなく、君嶋の妻・真希(松たか子)と息子・尚人(盛永晶月)、君嶋ラグビー部員の個々の特徴まで、かなり明瞭に見えた。ドラマに於ける、それぞれの存在理由も見えて来た。
第2話で、ここまで全体の雰囲気が変化し、私はいつもドラマに求める「脚本と演出と俳優の三位一体」に近づくとは思わなかった。いや、お見事と言っても良い程だからだ。
TBSが「15分拡大」を脚本家に押し付けなければ更に良作に
捻くれ者の私が敢えて残念だった部分を言えば、柴門が就任した時点で、1つの大きなドラマが終わった。その後に、君嶋の家族の物語を挟んで、再び、ラグビー部の生き残りドラマが再発進した。これは、TBSの編成が「15分拡大」を脚本家に押し付けたから、こうなってしまったと思っている。
もしも、第2話が通常放送枠だったら、もっとキッチリと第2話が終わり、第3話に繋がったと思う。しかし、ここは脚本家を褒めたい。「15分拡大」を「柴門新監督就任物語」を引き延ばすことに使わなかったから。従って、残念だったが、第3話への期待が高まった…
あとがき
42分頃のラグビー部のメンバー全員が柴門(大谷亮平)に対して新任の監督就任を認め、部室に柴門が入室してくるシーンは、ゾクゾクしました。『日曜劇場」を見て、こんな感情に襲われたのは何年ぶりでしょうか。
煽り演出が薄まって、出演者も役どころも物語も、そして、主題歌も楽しめる『日曜劇場』が復活する予感がします。このままの調子で進んで欲しいです。
※ 次回の 2019年7月20日(日)は特番『Nスタ×NEWS23 選挙スペシャル』によって放送はお休みのようです。
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【これまでの感想】
第1話
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