ゲゲゲの女房:再放送 (第26,27回) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』(公式)
第5週『花と自転車』の
『第26,27回』の感想。
※ 私は本作を初見なので、ネタバレ等のコメントは無視します。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
【第26回】
布美枝(松下奈緒)のもとを赤羽に住む姉の暁子が訪ねてくるが、茂の兄・雄一(大倉孝二)の家族連れで風呂を借りにくるという非常識ぶりに、布美枝も暁子もあっけにとられる始末。美智子(松坂慶子)がひったくり犯の原田(中本賢)を店に雇っていることに、布美枝は驚く。
【第27回】
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の家に浦木(杉浦太陽)が、売れない漫画家の中森(中村靖日)を連れて来て、金の無い中森を安い家賃で住まわせてやってほしいという。収入が不安定な茂は、新婚家庭に見知らぬ同居人を置くという、むちゃな申し出を受け入れてしまう。
---上記のあらすじは[NHK番組表]より引用---
【第26回】
少しだけでも布美枝の "諦め" が描かれたのが良かった…
本放送時は、2010年4月27日(火)。まず、飯田家を代表して “セレブで常識人” な赤羽に住む姉の暁子(飯沼千恵子)が訪ねて来て、続いて、村井家を代表して “貧しさや非常識” なことを全く気にしない茂の兄・雄一(大倉孝二)の家族連れで風呂を借りに来た。
初対面なのに挨拶もそこそこに仕事部屋に入ってしまった茂(向井理)と、どう見ても布美枝(松下奈緒)が婚前の話とは違う貧しい生活をさせられている布美枝を心配する暁子に、布美枝は「暁姉ちゃんは心配性だな」と心配させないよう気を遣う。
とにかく、第23回から4回連続で、布美枝の結婚前と結婚後の生活の “違い” や “ギャップ” を描き続けている本作。少々飽きてきた感じの中で、今回は暁子とのやり取りの中で、少しだけ布美枝の “諦め” が描かれたのが良かった。
"驚き"ばかり描かれると、箇条書きの印象が出て来ちゃう…
個人的には、そろそろ布美枝に “前向きさ” が出て来ても良いと思う。やはり、いつまでも “驚き” ばかりを描かれると、流石に箇条書きの印象が出て来ちゃうから。だから、布美枝を心配する暁子との会話の中で、「実家に心配させたくない」と言う “家族思い” な気持ちが描かれたのは良かった。
と言う訳で、消極的で内気な布美枝が、島根県の安来の家族を思う気持ちが、今週末に向けて現状を受け入れて “前向き” な気持ちに変化するのを期待したい。
"暁子の妹を思う気持ち" を間接的に描く場面が良かった
で、暁子からの報告の電話を受ける飯田家のシーン。布美枝との約束通りに、極貧生活のことは 源兵衛(大杉漣)やミヤコ(古手川祐子)たち家族に伏せた内容で、源兵衛たちは一安心。
こう言うちょっとした “暁子の妹を思う気持ち” を間接的に描く場面も、しっかりと挿入するのが偉い。これがあるのと無いのでは “姉妹や親子の絆” への視聴者の深さへの理解や共感さが、明らかに違うはずだから。
布美枝が「こみち書房」を訪れるのが、もう少し早くても…
ある日、茂の給料で本当に生活が営めるのか心配になった布美枝が、偶然に貸本屋「こみち書房」を訪れる。前述の通り4回連続で今までの生活との “違い” を描いて来たのだから、もう少し早くても良かったような気がするが、まあ布美枝の「引っ込み思案」な性格がそうさせたと好意的に解釈しよう。
「調布編」の"茂の仕事関係者"以外の登場人物、ほぼ全員登場?
そして、いよいよと言うべきだろう。14分を過ぎた頃に、「こみち書房」の店番をやっていたキヨ(佐々木すみ江)を店主と思わせておいて、あとから先日引ったくりを捕まえてくれた恩人の美智子(松坂慶子)と、ひったくり犯の原田(中本賢)がやって来た。
まるで、土曜日のラストのような展開で、次が観たくなるような構成にしてあるは、良い工夫。また、いよいよこれで「東京編」「調布編」に於ける “茂の仕事関係者” 以外の登場人物がほぼ全員登場したようだ。
まあ、俳優を含めて「役者が揃った」と言う表現がピッタリだろう。前述の通りに、いつまでも “驚き” ばかりを描かれると、ボチボチ箇条書きの印象が出て来ちゃうから、この辺で次に進みそうな気配を感じさせたのは良かったと思う。
前半での茂の暁子への態度が、さり気なくて良かった
そして、もう一つ私がさり気ない表現で良かったと思ったのが、前半での茂の暁子への態度。事実を多く語らずに仕事部屋へ籠ってしまった茂の姿が、布美枝にも暁子にも、そんなに心配しなくても良いと言う “優しさ” に見えた。
ぶっきらぼうや人間嫌いでなく “優しさ” に感じたことで、茂が描いているおどろおどろしい漫画とのギャップが今後描かれるであろう楽しみが見えた。さて、次回はどうなるのだろう…
【第27回】
前回に続き、茂の優しさと人間性も、僅かだが見えて来た
美智子が原田(中本賢)を店に雇っていることに、布美枝は驚く。貸本づくりや貸本屋システムのお話、そして貸本の客の近所の主婦たちが集まって店内で井戸端会議。
続いて、「イタチ」こと浦木(杉浦太陽)が売れない漫画家の中森(中村靖日)を連れて来て、金の無い中森を安い家賃で新婚の家に住まわせてくれと無理を言い出す。で、なんと浦木の申し出を受け入れる茂。前回に続いて、何となく茂の優しさが見えて、そこを通して人間性も僅かだが見えて来た。この辺は良しとして…
物語の行き来を減らして話が進んでいるように見せれば良い
やはり、前回と今回と、騒動の箇条書きの色が強くなって来た。それも順序が良過ぎる位に。とまあ、結果的に調布の新居に引っ越して来てからの5回分は、全て騒動の箇条書きによる登場人物の紹介で終わってしまった。
まあ、紹介しなければ話が始まらないのは理解するが、ちょっと物語の進行が騒動に頼り過ぎなのも、一度登場させて顔を見せておいて、再度登場させて詳細な人物紹介と言うのも、パターン化し始めている。となれば、今回が水曜日だから週末までには、また「なぜ美智子が原田を雇っているのか?」をやるに違いない。
もう少し、物語を行ったり来たりさせるのを減らした方が、新婚生活が進んでいるように見えると思うのだが…
あとがき
新たな人物紹介が止むを得ないとして、ここ数回は話が前進しておらず、同じようなものを見せられている印象が強いです。
当然、安来時代とは登場人物の人数が圧倒的に少ない…と言うのも理由になりますが、もう少しホームドラマとしても、サクセスストーリーとしても、見せ場を作って欲しいです。特に、茂が布美枝をどう思っているのかは、今、最も知りたいことです…
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★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/12985/
【これまでの感想】
第1週『ふるさとは安来』
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第2週『ご縁の糸』
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第3週『たった五日で花嫁に』
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第4週『さよなら故郷(ふるさと)』
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第5週『花と自転車』
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