ゲゲゲの女房:再放送 (第16,17回) 感想

ゲゲゲの女房:再放送

NHK総合・連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』公式
第3週『たった五日で花嫁に』の 『第16,17回』の感想。


 私は本作を初見なので、ネタバレ等のコメントは無視します。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


【第16回】
布美枝(松下奈緒)の背の高さを見合い相手に印象づけたくない源兵衛(大杉漣)だったが、見合いの最中に石油ストーブの火が消え、源兵衛がうまく点火できずにいるのを見かねた布美枝は思わず立ち上がってしまい、その長身ぶりを明らかにすることに…。一方、茂(向井理)と決めておいた見合い中の合図の身ぶりにもとづき、修平(風間杜夫)と絹代(竹下景子)は飯田家に対し、見合いの席上で早くも結婚を申し込む。

【第17回】
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の結婚式は、見合いの日からわずか5日後の1月30日に決まった。異例のスピード結婚となったため、布美枝と源兵衛(大杉漣)、ミヤコ(古手川祐子)は慌ただしく準備を進める。姉のユキエ(星野真里)と子どものころの思い出に浸る布美枝と、母・絹代(竹下景子)から自分が幼いころの話を聞かされる茂。それぞれの家庭に、結婚式を目前に控えての感慨があった。
---上記のあらすじは[NHK番組表]より引用---

【第16回】

作り手が、視聴者を心地良い程に "焦らし" てくれる…

あ~、アバンタイトルだけでも、今朝の『なつぞら』の15分間より遥かに楽しい。最近、ずっと感想に描いている通り、 『たった五日で花嫁に』のサブタイトルからして、「布美枝と茂が必ず結婚する」と言うのは分かり切っているのだ。結婚するまで “のっぽ” が隠し通せないことも分かり切っている。

だから、当然、茂(向井理)が「吸い物」を飲んで、絹代(竹下景子)へ結婚にゴーサインが出るのも分かっているのだ。ほぼ全ての視聴者が分かり切っていることを、作り手が上手に利用して、心地良い程に “焦らし” てくれる。

"焦らし" まで、視聴者とヒロインが一緒に体験させるか!

その “焦らし” を、これ見よがしの「騒動=非日常」でやるのが普通のドラマだが、本作は見合いこと非日常的な行事ではあるが、そこで起こった石油ストーブの火が消えると言うのは当時の「良くあること=日常」なのだ。

その日常的な出来事で焦らす。茂が吸い物を手にするタイミングも焦らすし、火が中々点かないにも焦らされるし、でも一番焦らされていると言うのが、ヒロインの布美枝(松下奈緒)と言う展開。

前回の感想でも書いたが、“視聴者がヒロインと一緒に体験する” と言う脚本家の作戦によって、こちらも布美枝もイライラジリジリして、布美枝が立ち上がった瞬間に「やったぁ~!」と共感させる。布美枝が立ち上がり、劇伴が止まって出来る数秒間の無音に響く、布美枝の「あっ!」の楽しさったらありゃしない。

『シンデレラ』での"夜中12時の時報"へオマージュのような演出…

主題歌明け直後の演出にも、やられてしまった。前述の布美枝が立ち上がった瞬間の無音に、アバンタイトルには無かった振り子時計の時報の音が重ねられていた。鳴った時報の数は 4つ。朝からドタバタと準備を始め、午後の4時になったことが分かる。こう言うさり気ない情報提供の上手さも、毎度感心させられるが…

ここの時報が面白いと思ったのは、私としては『シンデレラ』での夜中の鐘の音「時鐘」へオマージュし、まるで “魔法が解けてしまったような” 雰囲気を醸し出したこと。ご存知だと思うが、『シンデレラ』では 時計台の時鐘に反応して、12時になる前にシンデレラが慌てて階段を駆け下りる途中に落としてしまうガラスの靴からドラマが始まる。

そして、『ゲゲゲの女房』では、石油ストーブの火が消え、布美枝が立ち上がり、振り子時計の時報が鳴って、源兵衛(大杉漣)の「布美枝を出来るだけ小柄に見せる作戦」が失敗し、茂が立ち上がることからドラマが動き出した。考え過ぎかも知れないが、こう考えると楽しいし、それがハズレでも、時報の演出には恐れ入った。

絹代の驚き加減を表現するために、ほんの僅かだけ早回し…

そして、茂が吸い物を口にしてからドラマ、いや結婚話が動き出した。と思ったら、見合いの最中に結婚が 5日後と決まっちゃった。見合いの帰り道のシーンで、絹代が布美枝の背の高さを表現するために空を見上げるような動作をすると、布美枝を足元から見上げた「ティルトアップ」のインサートカットが入った。

そのカットだが、絹代の驚き加減を表現するために、その前に使われた時よりも、ほんの僅かだけ早回しで再生されていた。このように細かい心理描写を、映像にアクセントを付けるて見(魅)せるのが、演出として正しいのだ。

そして、その早回しが、茂の漫画の「一反木綿」を強調させるための “アニメーション風に見せる効果” を含めた仕掛けも見事だ。

ティルトアップ(英語: tilt up)とは、ビデオ撮影でのカメラワークの一つ。はじめ足元を映しそのままカメラを上に向ける撮影方法。 人物の衣装を見せたい時に使う撮影方法。   ※Wikipediaより引用

終盤での、結婚へのスピード感や戸惑いを丁寧に丁寧に描いた

で、いざ分かり切っていた「布美枝と茂が必ず結婚する」が進み出すと、終盤では、結婚へのスピード感や戸惑い、不安や安心を、時間経過と共に丁寧に丁寧に描いた。今回も、あっと言う間の 15分間だった。



【第17回】

アバンはコント風の寸劇、主題歌明けはグッとシリアスにメリハリ付けて…

本放送時は、 2010年4月16日(金)。あとは土曜日に結婚式…と言う段取りになるのかどうか。まず今回のアバンタイトルでコント風の寸劇をやって、主題歌明けはアバンからメリハリを付けて、グッとシリアスに。

文字通りの「スピード婚」なのに、布美枝が落ち着いて、いいや、おっとりし過ぎる位に描くことで、布美枝の “引っ込み思案で消極的” なのが強調された。 更に、娘を嫁に出す家人の「無事に進んで欲しい」と言う願いまで、しっかりと描かれていた。

描かれなかった修平と絹代の身の上話が描かれて良かった

一方の茂の村井家では、母の絹代だけが一人でドタバタ。呑気なところがある父と息子が似た者親子であることと夫婦のギャップを強調したことで、修平(風間杜夫)と絹代の、これまで描かれなかった身の上話が描かれたのも良かった。

やはり、脇役とは言え、どんな人物設定なのか知りたいから。それをこのシーンに盛り込んだのは上手いと思う。そのお陰で、飯田家と村井家の差や違いが浮き彫りになったし。

こんな良く出来た朝ドラに、敢えて欲しかったものを言うと…

そして、終盤では嫁に出す母と、嫁入りする娘のシーン。出来れば、序盤で登場した姉のユキエ(星野真里)と母のミヤコと、布美枝との間に感動エピソードが、あと 1つ2つあったら、もっと感動的になったと思うが、ここまで完成度が高い作品に求めるのは無茶かも知れない…

あとがき

実に、丁寧に人間描写をやってくれますね。騒動で登場人物を動かすのでなく、登場人物が動いて物語が動く。それが、今のところは成功していると思います。

また、本作の感想とは直接関係ありませんが、偶然とは言え、『夕ドラ』と言う「2回/日」の放送形態が、良い感じに働いているように思います。

特に、第3週の月曜日と火曜日を続けて見て、水曜日で間をあけて、木曜日と金曜日を続けて見たことで、スピード婚の慌ただしさの中で、登場人物足りの気持ちの変化が良く見えました。もしかしたら、月曜から土曜日の分まで「一気見」した方が感動できるかも知れませんね。

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【これまでの感想】

第1週『ふるさとは安来』
1 2 3 4 5 6
第2週『ご縁の糸』
7 8 9 10 11 12
第3週『たった五日で花嫁に』
13 14 15

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