なつぞら (第76回・2019/6/27) 感想

連続テレビ小説「なつぞら」

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』公式サイト
第13週『なつよ、“雪月”が大ピンチ』の 『第76回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


ふとしたことがきっかけで、どうしてもうまく描けなかった動画を完成させたなつ(広瀬すず)。早速会社で下山(川島明)や麻子(貫地谷しほり)に完成した動画を見せると、ふたりとも悪くない反応。ところが午後になり、その動画用紙を見た露木(木下ほうか)が、なつたちのいる作画課に乗り込んできた。なつが描いた新しい手法を許せない露木に対し、仲(井浦新)や井戸原(小手伸也)はそこに東洋動画の将来があると言い…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

「閃きから完成まで」をアバンタイトルで済ませちゃうの?

恐らく、【前回】の終盤での階段落ちのシーンを見て、本作を本気で楽しく見ている人以外の多くの視聴者は、どうせ【次回】では、ヒロインが手をグルグル回してたことで、何らかの “閃き” があり、描けなかった馬の絵が完成して、ついでに今後のためにイケメンと恋の予感をさせたのでしょ? と考えたに違いない。

そして、今回のアバンタイトルで、その予想の前半部分は、あっと言うまに見事に的中することになった。「すずちゃん、可愛いでしょ」的なカットを挟んで、これまた、あっと言う間に「よし…。出来た…」と馬の絵が完成しちゃった。

視聴者に見(魅)せるべき描写が"あっと言う間"に終わり過ぎ

今、夕ドラとして『ゲゲゲの女房』が再放送されており、私は初見で楽しんでいる。観ていない人には分からないと思うが、昨日放送された第15回は、本当に15分間があっと言う間に感じる程、描写が丁寧で、登場人物たちが魅力的で、内容が濃くて楽しい。

何を言いたいのかと言うと、『なつぞら』にも『ゲゲゲの女房』にも、どちらにも “あっと言う間” と言う表現を使ったが、『なつぞら』は視聴者に見(魅)せるべき描写が “あっと言う間” に終わってしまい、『ゲゲゲの女房』は視聴者が観たい描写がテンコ盛りで “あっと言う間” に終わってしまうのだ。

どちらが、優れているのかは今更敢えて書かない。でも、幾ら何でも前回の終盤のシーンと今回加えたシーンの合計がたった1分30秒間なのは、どうかと思う。

少なくとも翌日が日曜日なのに貫徹までした(一応)ヒロインのなつ(広瀬すず)が駄目出しを受けて苦悩した馬の絵、アバンでの再利用を含めたら数回は見せられた演出部の坂場(中川大志)となつの稚拙な演出論議の末の「完成」なら、もっと時間を割いて描写すべきだ。

ましては、アバンタイトルの中で、なつに「よし…。出来た…」と言わせるなんて、有り得ない!

「なつアゲ」のつもりは、ほぼ全て「なつサゲ」になってるのに…

主題歌明け、なつが自分なりの判断で「出来た…」と言う馬の絵を不安そうに、下山(川島明)や麻子(貫地谷しほり)に見せると、意外と良い反応を貰ってホッとした。これ、ウソ! なつが自信満々の馬の絵を、下山はともかく、麻子をギャフンと言わせて優越感に浸った…これがホント。

なぜ、そう見えちゃうのかって言うと、なつが、下山に絵を渡したと同時に、作業中の麻子の背中に向かって「マコさんも お願いします」と言ったから。だから、なつが “自慢気な嫌な奴” に見えちゃった。

これ、なつが最初に恐る恐る(この演技が大事)下山に見て貰って、下山の「面白い!」を受けて麻子が「私にも見せて」と下山の手から絵を奪って、「これ凄いじゃない!」となれば、普通の「なつアゲ」で終わったと思う。

それに、なつが閃いて描き出す前に、作画課の部屋に戻って来た時に、ちょっとウキウキで腕をグルグル回転させながら入室して、下山の「何してんの?」に「別に…」とニコニコしながらデスクに向かって絵を描き始めるだけで、「なつアゲ」にも見えなかったと思う。

なのに、本作は喫茶店のシーンを挟んで、あろうことか演出家の露木(木下ほうか)を作画課に乗り込ませて、堂々と仲(井浦新)たちまで加えて、なつを称賛するシーンまで盛り込んで来た。

結局、作り手たちが「なつアゲ」と勘違いしているのは、ほぼ全て「なつサゲ」になっていると言うのだ。そこに、作り手が気付いて修正しない限り、いつになっても “なつへの不快感” は払拭出来ないと思う。

なつの絵の才能を示す場面があったのは良かったが…

それと、アニメーターになる夢を実現させようとするヒロインを描く朝ドラ(ドラマ)として、なつの才能を表現する意味でも大切だと思われる、この度の階段でのアクシデントから閃いて先輩たちに褒められるくだりが、僅か6分弱で終わってしまったのも、どうかと思う。

特に、なつの閃きがどのように優れていたのかを、もっと分かり易く映像で描くべきだったと思う。ここ最近、なつのアニメの才能を描く場面がご無沙汰だったから、描いたことは一定の評価はするし認めたい。しかし、あの短時間では「なつが褒められた」印象の方が強い。もっと尺を割いて、子どもでも理解出来る位にしたら良かったと思う。

だって、本作が描くべきは「黎明期の日本のアニメ業界史」でなく、アニメーターになる夢を実現させようとするヒロインを描く朝ドラなのだから。そして、15分の残り6分で、無駄話を描くなら…ってことだ。

「雪次郎の乱」に、なつを絡めて無駄話に見えない工夫を…

菓子屋「雪月」関連の出演者目当ての視聴者には申し訳ないが、私には、なぜここまで「 雪次郎(山田裕貴)の乱」に尺を割いて描く理由が分からない(視聴率目当てなのは分かるが)。

せめて、視聴者が少しでも納得出来るように、新たに見つけた「演劇俳優」と言う夢を実現するために、家族や実家の店を裏切る行為に暴走する雪次郎に、アニメーターになる夢を実現させようと、十勝の泰樹(草刈正雄)ら柴田家の人たちを捨てて上京したなつの身上に重ねて描くとか、なつに「私も十勝を出る時は辛かった…」とか。

所詮は脇役の一エピソードでしかないのだから、主人公を絡めて重ねたらやったら良いと思う。ここまで話がこじれている割に、まるで、「雪次郎君の暴走劇のお陰で日曜日が楽しかった」と言わんばかりに、なつが傍観者としてしか関わっていないから、ここから重ねるのは無理だと思うが…

あとがき

『ゲゲゲの女房』の感想は、録画を何度も見直しながら書きたいことがあり過ぎて、良い意味で困ります。しかし、『なつぞら』の感想は、引っ掛かるところばかりで「えっ? なぜそうなるの?」と確認作業が多くて困ります。せめて「なつアゲ」を上手に魅せて、なつの好感度アップを目指して欲しいです。

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【これまでの感想】

第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59 60
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』
61 62 63 64 65 66
第12週『なつよ、千遥のためにつくれ』
67 68 69 70 71 72
第13週『なつよ、“雪月”が大ピンチ』
73 74 75

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