集団左遷!! (第10話/最終回・2019/6/23) 感想

集団左遷!!

TBSテレビ系・日曜劇場『集団左遷!!』公式
第10話/最終回『完結?下克上の行方熱き男が起こす奇跡』の感想。
なお、原作の小説、江波戸哲夫「新装版 銀行支店長」「集団左遷」(講談社文庫)は未読。


頭取・藤田(市村正親)をも飲み込み、社内で大きな力を得た横山(三上博史)。不正を糾弾する片岡(福山雅治)に「三友銀行が生き残るため」とうそぶき、片岡が手に入れた手帳を渡すよう警告する。片岡は、同期で支店統括部の梅原(尾美としのり)や常務・隅田(別所哲也)と協力し、横山の不正を告発しようと動き始める。金を受け取った政治家・島津(石丸謙二郎)と横山の関係を裏付ける証拠を得るため、片岡は真山(香川照之)と共に横山達の目撃情報を収集。一方、横山は片岡らの動きを阻止するため、真山に狙いを定める。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:江波戸哲夫「新装版 銀行支店長」「集団左遷」(講談社文庫)
脚本:いずみ吉紘(過去作/極悪がんぼ、仰げば尊し) 第1,2,3,4,5,6,7,9,最終
   李正美(過去作/映画『祈りの幕が下りる時』『七つの会議』) 第8
演出:平川雄一朗(過去作/とんび、天皇の料理番、義母と娘のブルース) 第1,2,5.8,最終
   田中健太(過去作/小さな巨人、陸王、ブラックペアン、下町ロケット) 第3,6,9
   韓哲(過去作/ATARU、IQ246~華麗なる事件簿~、コウノドリ2) 第4,7
音楽:佐橋俊彦(過去作/ちりとてちん、dinner、テミスの剣、ヘッドハンター)
主題歌:エレファントカシマシ「俺たちの明日」

17分頃の片山と横山の直接対決に、失敗の全てが凝縮…

17分頃、片岡(福山雅治)と横山(三上博史)が最終的な直接対決のようなものが描かれるが、私としては、このシーンを最終回の序盤に持って来た脚本家、いや本作の企画の稚拙さや迷走っぷり、そして、『日曜劇場』の過去の成功体験におんぶに抱っこな安易な体制を、まざまざと見せられた…そんな最終回だった。

組織中の善悪を描くドラマとして秀逸過ぎた、あの刑事ドラマ!

もう、だいぶ前の話になる。その昔に平成時代の初期に『踊る大走査線』と言う大ヒットドラマ&映画があった。

そこでは警察組織に嫌気をさした若い警察官が大ベテランのヒラの刑事に「警察を変えたければ(警察組織の)中に居ろ」と言われたり、年下でキャリアの警察官には「あんたは上にいろ!俺には俺の仕事がある」なんて言ったりした名台詞があったことが、ふと頭に浮かんだ。

やはり、先日の『白衣の戦士!』が『ナースのお仕事』の足元にも及ばなかったように、組織の中の善悪を描くドラマとして、『集団左遷!!』と『踊る大捜査線』の大きな違いが露呈したのが、奇しくも平成から令和に掛けて放送された連ドラだった訳だ。

最初から横山を「全三友銀行員の "悪"」と描くべきだった…

最終回が期待以上に面白くなかったのは、最終回の17分頃の片山と横山のやり取りが直接原因ではない。最終的に、片山も横山も「三友銀行のため」と思っていた…ような展開に持ち込んだこと。

だって、結果的に横山は捕まっているのだから「悪」だったのだ。それなのに本作は最初から横山の “真の目論見” を必要以上に視聴者に見せなかった。ただただ「片山の敵」としてしか描かなかった。これが最大の失敗の原因だ。

横山をキッチリ "悪"と描かないから、片山が"善"に見えなかった

なぜなら、巧みな脚本や演出によって、横山を最初から「全三友銀行員にとって “悪” の存在」として描くべきだったから。でないと、主人公の片山が「全三友銀行員にとって “善” の存在」として見えないから。

そして、見えなかったから、「蒲田支店」の終焉も、散々「蒲田支店のお客様のため」と言いながら、結果的に閉店によるお客様への不便より自己保身を選んだように見えたのだ。

こんな体たらくな企画力と制作陣で『半沢直樹2』が心配…

従って、今作を見て大きな心配事が出来た。それは2020年4月から、平成を代表する大ヒットドラマであり、現在の『日曜劇場』のカタチの基礎ともなった『半沢直樹』の 7年ぶりの続編の制作が既に発表されている。私も大いに期待する一人であるから、原作や出演者で何とかカタチにはして来るとは思う。

でも、ここまで『日糧劇場』が7年もの長期に亘り、『半沢直樹』と『下町ロケット』での成功体験にすがり続けたことで、視聴者が内容や出演者だけでは喜ばないことは今作が証明した。どうか、1作目と同じ新鮮な視点で、1作目以上の熱量でTBSには作って欲しい。そして、低視聴率になったら俳優たちに責任転嫁だけはしないように…

あとがき

これ、『蒲田支店編』だけにして、最初から片山と横山を似たような肩書の立場にした上で、自分の昇進のために強引に結果を残すために悪事を画策し続ける横山が、正義感の強い片山を蒲田支店共々抹殺する展開にして…

蒲田支店行員たちは一支店長に格下げさせられた「三友銀行の良心」と名高い片山と一緒に「集団左遷」を乗り切る… それで良かったのではないでしょうか? 最後の最後までモヤモヤが残る作品でした。

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