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なつぞら (第62回・2019/6/11) 感想

連続テレビ小説「なつぞら」

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』公式サイト
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』の 『第62回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


咲太郎(岡田将生)に誘われ、劇団「赤い星座」の舞台を見にいったなつ(広瀬すず)と雪次郎(山田裕貴)。終演後、二人は咲太郎の案内で主演女優の亀山蘭子(鈴木杏樹)を紹介してもらう。風車に帰っても、なつの熱は覚めやらず興奮気味に亜矢美(山口智子)に報告。雪次郎は、周囲が驚くほどに冷静な視点で、物語について語り始める。そしてなつは、アニメーションの仕上げの新しい仕事であるトレースに挑戦する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

なぜ、要件も分からないのに大女優は楽屋から出て来たの?

それでなくても既に15分間の全編が寸劇状態なのに、序盤で寸劇を描くとは!? さて、序盤の5分頃、咲太郎(岡田将生)に誘われて、劇団「赤い星座」の舞台を見にいったなつ(広瀬すず)と雪次郎(山田裕貴)が、終演後に咲太郎の紹介で主演女優の亀山蘭子(鈴木杏樹)に会うシーンがあった。

そもそも劇団「赤い星座」と主演女優の蘭子が世間でどの程度の知名度の存在なのか分からない(分からないのは私だけ?)から不自然に思ったのが、女優の蘭子が咲太郎のドアの外からの呼び掛けで、わざわざ楽屋から出て来たこと。

あの時点で蘭子には、まだ咲太郎の要件は分からないはずだから、普通は、まず咲太郎がドアをノックして楽屋の中に入り、要件を伝えるべきでは? それとも、楽屋のドアが薄いから外のやり取りが蘭子に筒抜けって好意的に解釈しろってこと? とにかく、普通にやってくれないから困る。

蘭子が上座に座ったのは「客人は下座で当然」って人だから?

そして、どの程度、大女優か知らないが、とにかく大女優を目の前にして、全く物怖じしないなつ。で、またおかしな演出が。蘭子が、なつと雪次郎を応接セットを指差し、蘭子自身が先に長椅子(三人掛けのソファー)に座り、なつと雪次郎を一人掛けのソファーへ案内した。

本来は入口から一番遠い二人掛けのソファーの席が上座なのだが、この応接セット(美術セット)の場合は、三人掛けだから真ん中が上座。従って、蘭子が座ったのは、5人の内で三番目の上座、そして、なつと雪次郎が座ったのは四と五番目の下座。まあ、平たく言えば、蘭子は客人を下座に座らせたってこと。

これ、蘭子と言いう人間は「大女優だから客人は下座で当然」と考えるような “なつと同じ上から目線の女性” を解釈して良いのだろうか。それに、演劇を辞めた雪磁路への態度も合わせて、とにかく、普通にやってくれないから困る。

雪次郎は「蘭子さんと新劇に魅了されました」で良かった

雪次郎の論理展開も、正直よく分からなかった。脚本家の意図を好意的に解釈すれば、1900年代の新劇は、所謂「リアリズム演劇」とも言われ、写実的な描写をした時期と、1990年代に入ってからの普通に生活する人を写実的に描く新劇をごちゃまぜにして、「とにかく新劇はスゴイ」と言いたかっただけなのかと。

「蘭子さんの演技に魅了されました」とか「新劇の魅力に嵌りました」で良かったのでは? とにかく、普通にやってくれないから困る。

咲太郎の"感性"の影響下の演劇で、"なつの感性"を描いても

さて、本編。どうやら、何が何でも、あの舞台『人形の家』に “なつの感性” が触発された…と、したいらしい。『人形の家』とおでん屋「風車」での雪次郎の「演劇論」を、なつ自身が咀嚼して高校時代の演劇部の時のように “感性が化学反応” を起こして、自身の作品に反映する…とするのだろう。

しかし、あの高校の演劇部の時は先生が主導権を持って進めたように、今回の『人形の家』は、そもそも咲太郎が好きな内容で、舞台にも関わっている。と言うことは、咲太郎の “感性” が既に反映されている。そう言う演劇を見て、なつの感性がどうのこうの…と描くのは違うような気がする。

なつの感性や才能を描くなら、なつ自身の"気付き"でないと

先日も、なぜ、なつの休日をえがかないのか? と書いたばかりだが、なつの感性や才能を描くためには、なつ自身の “気付き” を描くべきでは無いだろうか。

ウィンドーショッピング中にショーウィンドウ内のマネキンに触発されて色の勉強を始めるとか、ふと休憩に入った喫茶店での人間観察している内に紙ナプキンにデッサンしちゃうとか、散歩中に見掛けた刺激的な映画ポスターに惹かれて架空の映画のポスターを描いちゃうとか。

今のなつは、やって失敗し"語りで頑張って"成功の繰り返し

そう言う描写でないと、本当の “なつの感性” や “なつの才能” は描けないと思う。他人の創った作品に影響を受けて、それが自身の作品に反映したり影響を与えたりするのは、“もっと先のなつ” がやるべきことだと思う。

だって、今のなつは、必要以上の脇役たちによる「なつアゲ」によって、何となく東洋動画に入社して、毎日ファッションショーをやって、自信満々で何かをやっては、失敗して、語りが「頑張りました」と言った後に、成功して自慢している、それの繰り返しだけで、感性や才能はまだまだ見えていないのだから…

あとがき

引っ掛かりを覚えない脚本と、正しい演技指導を含めた演出で、魅力的で応援したくなるヒロインを創り上げて欲しいです。もう、多くは望まないので…

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【これまでの感想】

第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59 60
第11週『なつよ、アニメーターは君だ』
61

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連続テレビ小説『なつぞら』第62回

内容咲太郎(岡田将生)に誘われ、なつ(広瀬すず)は雪次郎(山田裕貴)と劇団“赤い星座”の舞台を見に行くことに。敬称略もう、失笑するしか無い。せめて、本当の意味で、主人公に様々な体験をさせて、それを描写すべきだろうに。なぜ、すぐに、舞台に頼る。なぜ、すぐに、人に頼る。それを続ける限り、主人公に主人公らしさは生まれないし。主人公に才能が有ることには、絶対にならないと思います。

【なつぞら】第62回(第11週火曜日) 感想

…終演後、二人は咲太郎の案内で主演女優の亀山蘭子(鈴木杏樹)を紹介してもらう。風車に帰っても、なつの熱は覚めやらず興奮気味に亜矢美(山口智子)に報…
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★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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