なつぞら (第50回・2019/5/28) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』(公式サイト)
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』の
『第50回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
なつ(広瀬すず)は、東洋動画の試験に落ちてしまった。アニメーターになることだけを考えてきたなつは、自らの行く先を見失ってしまう。なつの落ち込む様子を見た雪次郎(山田裕貴)は、居ても立ってもいられず、咲太郎(岡田将生)になつが不合格たったことを報告する。なつを励まそうと川村屋のアパートに現れた咲太郎。すると、大杉社長(角野卓造)から、面接の時に何か聞かれなかったかと、なつに尋ね始める…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
最初から "受かる気満々"に描いた方が楽しかったのに…
主題歌明け、東洋動画の入社試験に落ちたなつ(広瀬すず)に、光子(比嘉愛未)が「このまま うちで働く?」と聞いた時、なつは「分かりません」と言った。確かに合格すると信じ切っていた設定(そう強調されて描かれていなかった)だろうから意気消沈に描いているつもりなのだが、やはりここは「は はい…」くらいに返事をして欲しかった。
野上(近藤芳正)が言ったように「まさか 本気で受かることしか考えなかったんじゃないでしょうね?」だったら、最初から “受かる気満々” に描くべきだったと思う。試験前の懐中時計やじいちゃんのカットは入れずに。その方がドラマチックだしメリハリもついたのに。展開が下手なのが、こう言う所にも現れるのだ…
なつに女友だちがいないから、「性格の悪い子」に見えちゃう
そして、ドラマは「なつが夢のために意地を張る」と言う展開に進んだ。まあ、こう言う展開もあるだろう。泰樹(草刈正雄)に「東京を耕してこい!」と背中を押されて上京したのだから、意地を張るのは悪くない。ただ、朝ドラのヒロインとして、この展開だとちょっと物足りないと思ってしまう。
それは、ずっと不思議に思っていた事と繋がるのだが、「なぜ、なつには女友だちがいないのか?」と言う点だ。自己チュウの塊のような『半分、青い。』の鈴愛にだって、『まんぷく』の福子にも “ヒロインアゲの女友だち” が存在して、ヒロインを励まし勇気付けたのに。
こんな部分で、斬新さを表現しなくても良いような。だって、これでは、なつが「性格の悪い子」に見えちゃう(見えちゃってる)から。私は、共感出来るヒロインに仕上げて欲しいのだ。
心配なら、泰樹が馬に乗って励ましに行ったら面白いのに
で、案の定、十勝の柴田家も、なつが夫妻用になった時のことを想定していなかった…って描写。まあ、そうだとは予想はつくが、泰樹は薄々考えていたような描写もあった。それなのに「東京を耕してこい!」と背中を押したってこと?
それなら、いっその事、「よし! 俺がなつを励ましてくる!」とか言って、馬にまたがって丘を走って行ったら良かったのに。それで「じいちゃんは 東京へ行くつもりだろうか…」のナレーションでも入れて「つづく」の方が面白かったのでは? つくづく、つまらない…
兄妹愛や家族愛を描くなら、兄と姉の妹への思いを描くべき
終盤の5分で、咲太郎(岡田将生)がなつを励ますシーンがあった。確かに間違ってはいないのだが、咲太郎となつの “兄妹愛” や、柴田家の “家族愛” を観る度に思ってしまう。子役時代以来登場シーンのない妹・千遥(田中乃愛)のことは、そっちのけなのかって。それは脚本家も、なつも、咲太郎にも言えること。
“兄妹愛” や “家族愛” をテーマにするなら、兄と姉が妹をどう思っているのかに触れて欲しい。いや、絶対に触れるべきだと思う。お節介で自己チュウの兄妹を描く時間があるなら…
あとがき
不合格の時のことを考えていなかった…とは、何ともお花畑な物語なんでしょう。まあ、どうせのちに受かる訳ですが。それにしても、ホント、千遥のことが気になってしょうがないです。何とかなりませんかね。
|
|
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
ハイジが生まれた日――テレビアニメの金字塔を築いた人々
白蛇伝 [DVD]
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/12845/
【これまでの感想】
第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49
- 関連記事