なつぞら (第49回・2019/5/27) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』(公式サイト)
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』の
『第49回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
アニメーターを目指して東京にやってきたなつ(広瀬すず)は、東洋動画の入社試験を受けることに。受験当日、受験人数の多さに圧倒されるなつ。絵の試験に続き、面接に臨むと、かつて帯広の映画館で見た大杉社長(角野卓造)の姿が。なつは自身の境遇について語り、大杉社長は奥原なつの名前に、なにかを思いだす。試験後、川村屋に戻ったなつは、光子(比嘉愛未)から手ごたえを聞かれるが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
アバンの内容を、今回初見の気持ちになって、箇条書きにした
今回が第49回だから、今週で半年分の約 1/3 が終わる。そして、そんな週の始まりの月曜日のアバンタイトルで描かれたのは、今回を初見の視聴者の気持ちで箇条書きにすると、こうなる。
【1】 昭和31年4月に上京して来た
【2】 新宿の飲食店らしき「川村屋」で皿洗いの仕事をしている
【3】 働きながら絵の勉強をしている
【4】 主人公の夢はアニメーターになること
【5】 昭和31年6月に「東洋動画」の入社試験を受けた
【6】 主人公は「古い懐中時計」を大切にしている
【7】 何処かの酪農家のおじいちゃんが主人公を応援している
これまで描いて来た事の殆どは大して重要な要素で無かった
上記の7つの中に、「北海道」「戦災孤児」「兄と妹がいる」などの情報は一切入っていない。これが何を意味するか? 結局、これまで描いて来た事で重要なのは、主人公が酪農家の “孫” で、ずっと絵が好きで、アニメーターになるために田舎から上京した…と言う事になる。
何を言いたいのかと言うと、1か月半も要して描いて来た事の殆どは大して重要な要素でなく、先週末の最後の方で描かれたのと、今回のアバンだけで十分だった…ってこと。こんな内容なら、第1週目をなつ(広瀬すず)の北海道での高校時代にして、今回を第2週の月曜日でも良かったのだ。ホント、真面目に毎朝観るのが馬鹿馬鹿しくなる…
なぜ、なつが必要以上に "自分勝手キャラ" なのを強調するの?
主題歌明け。まず、まるで今回が本当に第2週目の月曜日かのように、面接のシーンで主人公の生い立ちのおさらいだ。そして、大杉社長(角野卓造)へ態度で、幼少期の “こなつ” とはまるで別人のように、能動的で図々しく失礼なキャラクターになったのをアピール。
これだけでも、ちょっとやり過ぎのように思うのに、仕事中に雪次郎(山田裕貴)に話した愚痴の中で、こんなこと↓を言わせちゃった。
なつ「大きな会社が 戦災孤児だった私を 採ってくれるかどうか…」
その直後の「ごめん。余計なこと言った」も、その後のおでん屋での態度も、なつが相当の “自分勝手” であることがアピールされた。確かに、最近の朝ドラのヒロインは “自分勝手” が多い。自己主張が強かったり、自意識過剰だったり、自分大好きキャラなんてのもいた。
主人公の個性は様々人間関係の描写の中から感じられるべき
ただ、それがヒロインの一つの “個性” であり、様々な人間関係の描写の中から感じることが出来る “個性=自分勝手” なら良い。そう言うヒロインこそが「女一代記」のような朝ドラには不可欠要素でもあるのだから。
しかし、本作のヒロイン・なつは違う。「描かれなかった9年間」のあと、どんどん “自分勝手” になっていった。だから、主人公の小さな台詞一つにも、ちょっとしたしぐさにも不快感を抱いてしまう。だから、主人公に共感出来ない。そして、今週のサブタイトルを見ると「どうせ、結果的には入社するんでしょ?」と落胆してしまうのだ。
あとがき
なぜ、おでん屋「風車」に行くシーンを盛り込んだのでしょう? 確かに兄に話すと言う理由があったにせよ、ここはしっかりと “主人公の夢への熱い思い” を描くべきです。兄や世話になっている人間関係や東洋動画の人たちなんて二の次、三の次で良いのです。もう一度書きます。今、描くべきは、主人公自身です。それを今週に期待します。
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【これまでの感想】
第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
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