なつぞら (第45回・2019/5/22) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』(公式サイト)
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』の
『第45回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
東京での生活をスタートさせたなつ(広瀬すず)は、兄・咲太郎(岡田将生)を知るカスミ(戸田恵子)を訪ねてクラブ・メランコリーへとやってくる。カスミはなつを誘い、近所のおでん屋・風車ののれんをくぐった。カスミは、風車の女将・亜矢美(山口智子)に、なつが子供の頃に生き別れた兄を探しに、東京にやってきたことを熱心に語りだす。しかし、なつが咲太郎の名前を口にしたとたん、亜矢美が動揺し始めて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今日の15分間で描かれたのは、次回のためのネタ振りだけ…
今日の15分間で描かれたのは、今回で酔っ払った雪之助(安田顕)からの「北海道時代のなつの間違った生活環境情報」を鵜呑みにした、おでん屋・風車の女将・亜矢美(山口智子)からのニセ情報をもとに、兄・咲太郎(岡田将生)が「妹が北海道で辛い目に合わされて東京に逃げて来た」早とちりをして、なつ(広瀬すず)の下宿先である川村屋に怒鳴り込んで一騒動…のネタ振りの15分間でしかなかった。
ゲストの山口智子さんの出番作りと言う大人の事情もあった…
おっと、もう1つ目的があった。「朝ドラ100作目」の記念作品として、1988年後期に放送された朝ドラ41作目『純ちゃんの応援歌』のヒロインを演じた山口智子さんの出番作りだ。
1年前「妹が行方不明の兄を探す悲願の旅」に見せておけば…
カスミ(戸田恵子)が、1年ほど前の夏に一度だけ会ったなつを馴染みのおでん屋に誘うような性格(設定)ならば、今回やったことを1年前にやっていても不思議では無いし、むしろ、あの時に雪之助が「なっちゃん一人は心配だから…」と、なつ同行していれば、誰の目にも「行方不明の兄を妹が探す悲願と悲哀の旅」に見えたはず。
でも本作が選んだのは、富士子(松嶋菜々子)が同行し、新宿名物を一緒に食べてるだけのシーンしか印象に無いから「母と娘の東京ご当地グルメ旅」にしか見えなかったのだ。もったいないことをしたものだ。
来週で全体の1/3が終わるのに、ゲストの出番作りに精出すか?
よく考えてみよう。もう、放送開始から1か月半を過ぎたのだ。来週には全体の 1/3 が終わると言う頃なのだ。それなのに、主人公の描写をそっちのけで、大人の事情丸出しのゲストの出番作りに精を出す本作。ホント、このままで終わりまで描けるのか心配になって来た。
皿も洗うし、賄い飯も食うし、絵も描くから、面白くないの!
とにかく、広瀬すずさんのアップは多いが、主人公「奥原なつ」としての描写が少な過ぎる。今回も、これ見よがしにラストの数秒で絵を描くなつを入れていたが、正直 “物足りない” なんて次元でない。
折角、川村屋に居候するなら、皿洗いを頑張るなつをバッチリ描くだけで良いし、絵を描くのが本当に好きで職業にしたい程なら頼まれた皿洗いそっちのけで絵を描くべき。その両方がなくて、皿も洗うし、賄い飯も食うし、絵も描くから、いつになっても “なつらしさ” が表面化しないし、物語が動きそうにないから面白くないと思う。
あとがき
次回の木曜日は、咲太郎が勘違いでひと暴れして、なつの口からアニメーターの夢を語らせて、金曜日から一気に「アニメーター物語」へシフトするのでしょうか? だとしたら、やはり最初から「十勝に住む絵を描くのが好きな娘が、家業の酪農を捨てて上京してアニメーターの夢を叶える物語」で良かったんじゃないですか?
だって、どう見ても、兄と別れて北海道に連れて来られたくだりが後付けにしか見えませんから…
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