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インハンド(第5話・2019/5/10) 感想

インハンド

TBS・金曜ドラマ『インハンド』公式
第5話『失われた右腕の真実 エボラウイルスの恐怖親友との絆』の感想。
なお、原作の漫画、朱戸アオの「インハンド プロローグ1 ネメシスの杖」「インハンド プロローグ2 ガニュメデスの杯、他」「インハンド(1)」、連載中の「講談社 イブニング 2019年10号[2019/4/23発売]第11話:キマイラの血(8)」まで既読



牧野(菜々緒)と高家(濱田岳)は、紐倉(山下智久)が失ったはずの右手に痛みを感じる「幻肢痛」に苦しんでいることを知る。原因はかつての助手・入谷(松下優也)との過去にあるようだ。一方で、牧野は室長の網野(光石研)から、紐倉をアドバイザーとして招くよう命じられる。紐倉を信用していいか分からなくなっていた牧野は、高家と共にその過去を探ろうと決意する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:朱戸アオ「インハンド」(講談社「イブニング」連載中)
脚本:吉田康弘(過去作/映画「黄金を抱いて翔べ」、コウノドリ[2]) 第1,2,3,5
   田辺茂範(過去作/参道高校合唱部!、レンタルの恋、トクサツガガガ)
   福田哲平(過去作/) 第4
演出:平野俊一(過去作/ブラック・マンディ、Sー最後の警官ー、カンナさーん!) 第1,2,5
   岡本伸吾(過去作/隠蔽捜査、TAKEFIVE、大恋愛) 第3
   青山貴洋(過去作/オーマイジャンプ!第3話、ブラックペアン第7話、グッドワイフ第8話) 第4
音楽:得田真裕(過去作/家売るオンナシリーズ、アンナチュラル)
主題歌:山下智久「CHANGE」(SME Records)

第5話で1時間を割いて「紐倉の右腕」を描いたのは大正解!

前回の感想で、こんなことを書いた。

『アルジャーノンに花束を』での「白鳥咲人」にも通じる、心に苦悩を抱えつつ、その心を “自戒” と言う芯で支えて、懸命に生きる男を演じる “俳優・山下智久” からは、恐ろしい程の生命力が伝わって来る。これで更に “まじめな右腕” こと「高家春馬(濱田岳)」が紐倉(山下智久)と絡むシーンが増えたら、言うこと無しだ…と。

そして早くも、その願いが叶った。いや、正しくは、私が考える理想的な展開とドラマの制作陣の思いが一致した。ドラマファンの中には、今回描かれた、所謂、ドラマに於ける “縦軸” であるところの「主人公の謎めいた過去」を、最終回付近までダラダラと引っ張らないことには賛成でも、贅沢にも丸々一話を要して描くのには、疑問を抱く人がいる思う。

しかし、私は、そうは思わない。なぜなら、前述の通りに、本作の面白さとして、早い段階で “まじめな右腕” こと「高家春馬」が紐倉と絡むシーンをしっかりと描くべきと思っていたし…

少なからず小出しにされてきた「主人公の謎めいた過去」には紐倉のかつての助手である入谷(松下優也)が絡んでいるのは明々白々だから、1話完結の面白さを強調する意味でも、早期に1時間をきっちり使って「紐倉の右腕(義手と助手の二つに意味が掛かっている)」を描いたのは、とても良かったと思う。

第1,2話の脚本と演出のコンビで見応え十分な男3人の物語

さて、肝心な内容だが、前回は若干訴求力の乏しい脚本と演出だったが、今回は第1,2話の脚本家と演出家のコンビだったから、表現上は難しい海外設定や米軍や子役の使い方にも丁寧さが見られ不自然はなく、そうして舞台がしっかりと作られたからこその、見応え十分な紐倉と高家と入谷の物語だった。

新たな助手としての "高家の気持ち" に泣いた!

特に、終盤 45分からの新たな助手としての高家の気持ち、回想シーンで描かれた入谷の本心、そして泣き崩れつつ前向きになる紐倉の姿は見事だった。まず、亡くなる直前の入谷が敢えて英語でアピールした理由を、高家なりに解釈したこの台詞が良かった。

高家「お前が共犯者じゃないことを
   米軍にアピールするためだったんだ。
   同じ助手してて分かる気がするよ 入谷さんの気持ち
   俺達助手は 研究者を支えるのが仕事なんだ
   だから 自分が足を引っ張ることだけは 許せないんだよ」

入谷が遺した最後の頁に書かれた "手書きの一言" に泣いた!

そして、生前の紐倉が入谷の言葉を思い出す回想中に於ける入谷の台詞と、先の高家の台詞がピッタリとシンクロする。

入谷「お前が世に出ていくの そばで見ていたいんだよ
   いつか世界を救うのは お前なんじゃないかって
   今はマジで そう思ってる 何でか分かるか?」
紐倉「さあな」
入谷「最高の助手がいるからだ」

助手の大切さが身に沁みる紐倉が、入谷が遺した日記の最後のページに書かれた手書きの「紐倉 哲の助手で良かった 哲、ありがとう」を見て、右の瞳から一筋の涙を零す…。

入谷の最期の言葉「世界 救ってくれ」と鳴り響くライフルの銃声に、入谷の本心が改めて紐倉の胸に突き刺さる。回想中の入谷を演じた松下優也さんの演技も凄かった。

"再生する紐倉"を演じた山下智久さんに泣いた!

しかし何より語るべきは、入谷と高家と言う二人の助手の気持ちを受け入れた、ある意味で新たな研究者として、殻を打ち破る過程を見せた紐倉を丁寧且つ的確に演じ切った山下智久さんの演技に魅せられた。もちろん、優しくてお節介な高家を絶妙なニュアンスで演じる濱田岳さんの芝居も秀逸なのは言うまでもない。

あとがき

今回は、イレギュラーな放送内容ではありましたが、「主人公の謎めいた過去」にキッチリと焦点を定め、「紐倉の右腕(義手と助手の二つに意味が掛かっている)」の話を一貫して描き切ったのは、相当に秀逸な放送回だったと思います。

そして、心に苦悩を抱えつつ、その心を “自戒” と言う芯で支えて、懸命に生きる男を演じる “俳優・山下智久” の演技は今回冴えまくりましたね。やはり、山下さんの泣きの芝居は素晴らしい! の一言。

次回は、国民栄誉賞の授与が検討されている日本陸上界のエース・野桐役に、朝ドラ『なつぞら』でヒロイン・なつの兄・照男を演じ中の清原翔さんが登場。ドラマファンとして、山Pとの対峙が楽しみです。

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Author : みっきー

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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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