なつぞら (第23回・2019/4/26) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』(公式サイト)
第4週『なつよ、女優になれ』の
『第23回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
なつ(広瀬すず)の演劇大会が近づいたある日、富士子(松嶋菜々子)は雪月を訪れ、自分たちにもできることはないかと相談。とよ(高畑淳子)や雪之助(安田顕)は、その熱意に押され、十勝の酪農を発展させるあるものを、会場で配布することを決める。一方、舞台の背景画を任された天陽(吉沢亮)も、演劇に必死に取り組むなつたちの姿を見ながら、自らの表現を絵にぶつけていた。そしていよいよ、演劇大会の当日を迎える…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
学校の牛の牛乳を使うなら、柴田牧場の牛の牛乳も使えば…
前回は、“こなつ” から “なつ” になってからの第3週以降で最も本作らしいヒロインが描かれて良かった。そして、今回。まずアバンタイトルも無難に笑いと進展を描いて、本編へ。
学校の牛の牛乳を使って、あとの手間賃は和菓子屋・雪月の持ち出しで十勝の農業をPRすると言う富士子(松嶋菜々子)の提案が少々強引過ぎるから、ここは柴田牧場の牛乳も使って…とした方が良かったように思う。
だって、幾ら泰樹(草刈正雄)と剛男(藤木直人)の問題が解決していないとは言え、泰樹は富士子の実父なのだから、娘から願い出る方がホームドラマらしかったと思う。それに、同じシーンで妙子(仙道敦子)は実母の妙子(仙道敦子)にピシャリと自分の意見を言っているし。
他力本願ななつで柴田、小畑家の違いを表現したとも言える
まあ、これが柴田家と小畑家の違いを表現していると捉えれば、責める程には悪くない。なぜなら、間接的ではあるが、前回でなつが言った「十勝の酪農を もっとアピールしたいのさ」「何かの役には立ちたいわ」と言う気持ちが、柴田家と小畑家の人々の心を動かし、それによって物語が演劇大会の本番当日まで進んだから。
別の言い方をすれば、ブレまくりで、自分の意思を貫かないヒロインが物語をけん引したとも言える。こう言うのを積み重ねて欲しい。
泰樹は天陽の牛を見た上で、演劇を見て心変わりするのか?
そして、10分過ぎ、天陽(吉沢亮)の家の牛の体調不良の騒動から物語が大きく動き出した。すんなり泰樹がなつの芝居を見て心変わりをすると予想していたが、どうやら元々は泰樹の牛だった天陽の家の牛の体調を見たあとに、演劇を見て心変わりをすると言う、ちょっと捻った展開になるようだ。
もっと柴田家と山田家、泰樹と天陽の関係も描いておけば…
不満が無い訳ではない。もう少し、柴田家と天陽の山田家との関係性も描いておいて欲しかったし、贅沢ついでに泰樹と天陽との個人的な関係も描いておいて欲しかった。しかしこれは「描かれなかった9年間」があるから、今更どうしようもない。
ヒロイン特権で常に画面に露出させ、脇役らで物語を進めるべき!
だとしたら、とにかく「いろんな人の思いを人一倍受け止めて、自分はどういう思いを人に返していくかを考えるような “なつ”」と「人の心に流されながら、出会いと関わりのなかで、人生を見いだしていく “なつ”」を、ヒロイン特権で良いから常に画面に露出させて、脇役たちを動かして物語を進めるべき。
だって、自己主張が殆ど無く受動的なヒロインでは、画面に映らなければ存在感が薄くなるだけだから。その点に於いて、前回と今回はそれなりに出来ていると思う。
あとがき
泰樹は天陽の牛と演劇を見て、何を感じどんな行動に出るのか楽しみになって来ました。不満はありますが、ここ2回は悪くないです。この調子で進んで欲しいです。
また、昨日「通りすがりの者ですさん」から拍手コメントを頂き、公式サイトに書きのように表記されていることについて、少し言及しました。
●作/大森寿美男
●台本担当/宮本えり子
●脚本スタッフ/野村敏哉
恐らく、大森寿美男さんが大まかなストーリーを作って、台詞部分は宮本えり子さんが書き、野村敏哉さんが全体をまとめている…と言う感じじゃないですか。『まんぷく』脚本家の福田靖さんは「口述筆記」で弟子に書かせていたと言われているので、大森さんは自分のブレーンを使って書いているのでは? あくまで推測ですが。2人とも脚本家でなく演出家ですから「脚本家」とは書けなかった可能性もあります…
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