なつぞら (第18回・2019/4/20) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』(公式サイト)
第3週『なつよ、これが青春だ』の
『第18回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
乳業メーカーをめぐる富士子(松嶋菜々子)と剛男(藤木直人)の対応に、泰樹(草刈正雄)は心を閉ざしてしまう。その夜、なつ(広瀬すず)は、泰樹と気が合わない剛男となぜ結婚したのか、富士子に尋ねる。すると富士子は、剛男が抱えていた境遇や結婚に至った経緯を静かに語りだした。そしてなつは、演劇部の練習室を訪問。泰樹のために、自分にできることはあるか、顧問の倉田先生に尋ねる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
"こなつ" は自分の意思を貫く "元祖朝ドラヒロイン" だった
昨日頂戴した非公開コメントに「なつの初期設定」について書いてあったので、公式サイトにある脚本担当の大森寿美男氏のインタビューを読んでみた。その中に、ヒロインについて、三つの特徴が掛かれている、
【1】自分の意思を貫いて生きていくヒロインではない
【2】家族の思いを人一倍受け止めて、
自分はどういう思いを人に返していくかを考えるような人
【3】人の心に流されながら、出会いと関わりのなかで、
人生を見いだしていくヒロイン
この三つをどう思うだろうか。私の感じ方は、第1,2週で描かれた “こなつ” は、自分の意思を貫く、所謂 “元祖・朝ドラヒロイン” 的なアイコンとして描かれていた。だから、世間の人たちは “こなつ” に懐かしさを感じ、「こなつロス」なる言葉までネット上に躍ったと思っていた。
もちろん、東京大空襲で両親をなくし、運命的に十勝の開拓者の一家に育てられるヒロインだから、最初からガツガツと出しゃばるキャラクターでないのは分かった。でも、自分の意思を貫かず流されながら生きて行くヒロインだとは思わなかった。だから勝手に、「朝ドラ100作目」だから原点回帰したものだと解釈していたのだ。
第3週目からの "なつ" は、上記3つを兼ね備えている
しかし、「描かれなかった9年間」を経た第3週目からの “なつ” は “こなつ” とはほぼ別人として描かれたと感じた。だって、正に上記の三つを兼ね備えたヒロインとして描かれているのだから。
例えば、前回で描かれた、なつが演劇を始める理由が、剛男との会話で「じいちゃんのためになるって言われたから」と言ったのなんて正に代表的だ例だ。
実は "なつ" は外的要因で "ブレまくるヒロイン" なんだ!
従って、私はこう考えた。“こなつ” 時代の『なつぞら』は別物なのだと。だから、前回の感想に書いたような、今の “なつ” に問題解決能力を期待するのなんてお門違いなのだ。
先のインタビュー内の見出しを引用すれば、“ブレないヒロインではない” と言う訳だ。従って、意地悪な言い方をすれば、出会った人や起こった出来事によって「ブレまくるヒロイン」が “なつ” だと思うことにした。(「今更、知ったの?」と言う読者もいるだろうが)
強引な騒動の無い、日常を描いた朝ドラになるかも?
そして何より、外的要因によって「ブレまくるヒロイン」を好意的に捉えれば、前作や前々作のように、毎度強引に騒動など作っては解決するのを繰り返さなくても良いと言うことになる。
だって、騒動など起こらなくても、ヒロインの前に誰かが現れて、ヒロインと関われば、ヒロインは「私は何をすれば良いのか?」と自問自答して、自分の人生が動いて行くのだ。だから。むしろ、「ブレまくるヒロイン」の方が日常を描いたホームドラマになる可能性があるかも知れない…と思った。
だって "時の流れに身を任せ" て生きてる人が多いから…
だって、多くの人たちは、『カーネーション』のヒロイン糸子のように強い信念と問題解決能力を持ち、自ら世の中に斬り込んで道を開く訳でなく、“時の流れに身を任せ” て生きているのだから、共感しやすいヒロインになる可能性がある。とにかく、来週からは「全ての登場人物が出会いによってブレまくる朝ドラ」として観てみようと思う。
あとがき
今日の15分間を見ても「全ての登場人物が出会いによってブレまくる朝ドラ」だなぁって思ってしまいました。その理由は、物語が “なつ” に依存し過ぎて進んでいるからです。そりゃあそうです。全ての登場人物が “時の流れに身を任せ” ているのですから、何でも「なっちゃん」頼みに展開する訳です。
そして、その物語のけん引役であり頼られる「なっちゃん」が、これまた “ブレないヒロインではない” のですから困ります。演劇を始めたと思ったら、仮の両親の馴れ初めエピに興味を持って。私もしばらくは “時の流れに身を任せ” て見守った方が良いのですかね。
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