なつぞら (第11回・2019/4/12) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』(公式サイト)
第2週『なつよ、夢の扉を開け』の
『第11回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
なつ(粟野咲莉)が通う小学校で漫画映画の上映が行われることに。スクリーンに映し出されるアメリカのカラーアニメーション映画にひきこまれ、上映が終わってもなかなか立ち上がれないなつ。上映後、同級生で絵が上手な天陽(荒井雄斗)に興奮気味に感想を伝えると、家に絵具があるから今度遊びに来ないかと誘われる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
前回のラストと最後のカットが違うだけでアバンらしくなる
自分が、映画が好きだからと言う理由もあるが。今回のアバンタイトル、ただ前回のラストをそのままくっつけただけだが、前回のラストはバサッと切れた感じがして違和感を覚えていた。まあ、それが「次を見たい」に繋がると言う考え方もある。
でも、やはり、前回はラストカットがスクリーンだったのに対して、今回のラストカットをなつ(粟野咲莉)にした方が、オープニング映像との馴染みが良いと思う。同じ映像でも、ほんの僅かな編集で印象が変わる。そんなところも楽しめるのが本作だ。
そう、今のところは “痘痕(あばた)も靨(えくぼ)” だってことだ。それは、良い事だと思う…
上映会後の柴田家と山田家のやり取りが、良く出来ていた
上手いよね…と、つい言いたくなる。上映会後のなつと天陽(荒井雄斗)を含めた柴田家と山田家のやり取りの事だ。僅か3分程度の尺ではあるが、天陽の父で郵便配達員の正治(戸次重幸)と、正治の妻で天陽の母・タミ(小林綾子)の設定説明をしながら、戦後の日本の状況まで丁寧に描いた。それも、ごく自然に。だから、上手いよね…となる。
天陽の「この土に勝ちたいよ!」にグッと来た…
学校で自分の貧しい暮らしをなつに見せることを躊躇せずに、「家に絵具があるから遊びに来ないか」と言った天陽が馬一頭がいない事に端を発して「チクショー!」と北海道の地で農協が出来ない辛さと怒りを爆発させたシーンも見応えがあった。
人によっては、子どもの台詞過多に見えたかも知れないが、ここは天陽が怒りを口に出したからこそ、なつに気持ちが伝わり、話が前進した。「この土に勝ちたいよ!」にグッと来た…
なつの「うそつき!」こそ、連ドラの連続性の醍醐味だ!
そして、12分過ぎ。なつが泰樹(草刈正雄)に「うそつき!」と吠える。そして、こう続ける…
なつ「おじいさんは 自分の力で働いていたら
いつか 必ず 誰かが助けてくれるもんだって言ったじゃない!」
これ、第4回で、なつと泰樹が一緒にアイスクリームを食べたシーンでの泰樹の台詞を引用したエピソードだ。泰樹が良く働いたなつに「堂々と、ここで生きろ」と言い、なつがアイスクリームを泣きながら食べてシーンは印象的だった。それがここでフィードバックして来た。
当たり前の事だが、これこそが連ドラの連続性の醍醐味。このシーン、演者の演技を含めて、私のかなり好きなシーンになった…
少しずつ柴田家の一員として、なつが成長している…
そして、シリアスな場面のあとには、柴田家のちょっぴりコミカルな場面。この辺のメリハリも良いなと思いつつ「つづく」となるかと思ったら、最後の最後が素晴らしかった。自分の部屋で馬の絵を鉛筆で書くなつのカットに、未来のなつ(広瀬すず)のモノローグが被さり、つづいて「語り」が重なって…
なつ(M)「私にも そんなことは分かりませんでした。
自分が なぜ あんなに怒ったのか」
N「なつよ それは お前が 今 少なからず幸せだからだ」
少しずつ柴田家の一員として、なつが成長しているのが分かる感動的なシーンだ。それを、現在のなつでなく、未来のなつと「語り」で補強する事で、なつの未来が見えて来る。今日も泣かされた…
あとがき
今回も、良かったです。丁寧に物語が紡がれながら、しっかりと登場人物たち、特に主人公の人間性が描かれているのに好感が持てます。ここまで、子役が演じる幼少期が良いと、その後がちょっと心配になりますが、取り敢えず今を楽しもうと思います。
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