
NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第26週(最終週)『エバーグリーン』『第150回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 本作は、2/28 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
食堂「レリビィ」で過ごしていたすみれ(芳根京子)、明美(谷村美月)、良子(百田夏菜子)、君枝(土村芳)の4人に、栄輔(松下優也)が病院での検査結果を伝えに来る。「死を覚悟した」という栄輔だったが…。一方、すっかりカメラの魅力にとりつかれた孫の藍(渡邊このみ)が、すみれたちの写真を撮るように。4人はお礼として、藍のために再びべっぴん作りに取りかかる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
なぜ、栄輔の病気を「何とかなる」と中途半端にした?
昨夜の投稿『「べっぴんさん」残り2話 視聴率下降中だが、半年間見続けて良かったと思える最終回を切望する』で、私のテレビドラマ愛と残り2話への期待は書いたので、期待通りかそうでないかしか、書くことも無いのだが…。
まず、アバンタイトルで全く必然性も衝撃も無い “騒動” であった栄輔(松下優也)の検診の結果が…
明美「良性のポリープやって。薬で何とかなるって」
あっさり明美(谷村美月)の一言で終わったのがとても残念。それも「何とかなるって」って。普通に「検査は正常値やって。健康に問題なしやって」と、明るく済ませちゃダメだったのか?その方が、明美と栄輔のこの先の結婚生活も明るいものになるだろうと想像できるのに。がっかり…
せめて、紀夫や五十八が以前からカメラ好きだったら…
あとは、やはり藍(渡邊このみ)がカメラに興味を持っているくだりの違和感が頭にこびりついていて、全く共感できない。そして、すみれが、終盤でこんな事を言っていたから、私も本作の過去を振り返ってみると…。
すみれ「近頃は、これまでの事をいろいろ思い出すのよ」
せめて、紀夫(永山絢斗)が映画制作以前からカメラに興味関心があり、欲を言えば五十八(生瀬勝久)もカメラ好きで、その “繋がり” で藍がカメラ好きならギリギリ納得できるのだが。
すみれと藍のモノへの興味と分解した理由の意味は違う
まず、藍がカメラに興味を持ったことと、幼少期のすみれが靴に興味を持った意味が違う。また、分解した理由についてはまるっきり違う。だって、藍はカメラの構造に興味を持っただけで、すみれは「べっぴん」の秘密に興味を持ったのだから全く違う。しかし、どうしても同じに描きたいようだ。
もう、藍がカメラを首からぶら下げている限りは、半年間見続けて良かったと思える最終回は難しいだろう。それにフラッシュも点けずにあんな逆光で写真を撮るのもどうかと思うが、もはや残り2話の放送ではどうでもいい。
お礼の品作りで、ついに "べっぴん" の定義が完全崩壊
更に、私の期待は悉く裏切られる。“お礼” で何かを作ると言うこと自体は悪くない。ただ、残り2話で、4人揃っての “ものづくり” のエピソードが、藍が上手く写真を取れたことへの “お礼” と言うのは頂けない。もう、これをやった時点で、これまでの “べっぴん” の定義が完全崩壊したのと同じだから。
良子「おばあちゃん4人のいっぱいの愛情込めて」
確かに、“思い” を込めての“ものづくり” なのだが、その “思い” が “お礼” では結局 “お礼の品づくり” でしかない。どんなに4人が力を合わせて、刺しゅうを施したところで、所詮はお礼の品としての「写真入れ」でしかない。
お礼の品が、せめてカメラ関連グッズだったら良かった
また、これが4人が並んだ記念写真を入れるための4人お揃いの「写真入れ」なら納得のしようもあるが、写真を撮るのが好きな藍に対してのお礼が「写真入れ」と言うのが解せない。フィルムを持ち運ぶポシェットとか、手作りのカメラケースとか、カメラ関連グッズだったら…。
とは言え、やはりどう考えても、はな(菅野美穂)のタペストリーや麻田(市村正親)の靴の “べっぴん” とは明らかに違うエピソード。結局、脚本家自身が「べっぴん」の意味を完全に消化しきれていなかったのかも知れない。でないと、こんなとんちんかんな “作り話” にならないはずだから。
やたら桜吹雪で、余計にネタ切れ息切れが見えちゃった
終盤での商店街から丘の上のシーン。これでもかと桜吹雪が舞っていたが、商店街には桜の木は見えず、丘の上にもカメラ前に造花の枝が1本映りこんでただけ。画自体に何の訴求力も無いから苦肉の策での桜吹雪だろうが、これが却ってネタ切れ息切れを助長して見せてしまったのも残念。
最終回が『べっぴんさん』に帰着するのか不安過ぎる
とにかく、本作で描かれた昭和9年(1934年)から昭和59年(1984年)の50年間をヒロインたちと共に振り返って、起承転結の “結” らしく描きたい、見せたいようだ。しかし、良く考えてみると確かに半年間の “終わり” ではあるが、半年間描いてきた50年間の物語の “結” にはなっていない。
なぜなら、メインタイトルである『べっぴんさん』に物語が帰着していないし、悲しいかな帰着しそうに無いからだ。最終回直前に断言する。お礼で何かをどんなにたくさん作っても、それは本当の意味での “べっぴんさん” では無いと。
あとがき
うーん、最終回直前の第150回が、栄輔の健康と写真入れで終わったと言うことは、本当にネタ切れ息切れしていたんですね。この状態での最終回ってもうやれることは3つ位しかありませんね。
1.健太郎(古川雄輝)が創立35周年で「キアリス」の新社長になる。
2.藍が創立パーティーで「写真入れ」の話で盛り上げる。
3.すみれが、「写真入れ」の四つ葉のクローバーの刺繍の意味を語る。
あと、あるとすれば、「ものづくりは続く」と言う意味で、藍の知り合いとかパーティーの出席者らに「写真入れ」をたくさん作る位でしょうね。これで15分間引っ張ればもつでしょう。この内容で、半年間見続けて良かったと思える最終回なるのかは、見てのお楽しみです。
本放送後の『あさイチ「プレミアムトーク 芳根京子」』を観ましたが、いろいろフリーな撮影現場だったこと、そして19,20歳の女優さんが60歳近くを演じる限界を感じました。
[お願い] コメント等でのあらすじのネタバレ厳禁でお願いします。今やストーリー展開が唯一の私の楽しみですので…(困)
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