ひよっこ (第49回・5/29) 感想

連続テレビ小説「ひよっこ」

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』公式
第9週『小さな星の、小さな光』『第49回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


向島電機の業績不振で給料が減額になったみね子(有村架純)たち。それでも頑張って働けば、いつかは憧れの暮らしが待っていると夢みる。雑誌でおしゃれな“団地ライフ”の記事を見た乙女たちは、結婚してこういった家に住むのかと幸子(小島藤子)を冷やかす。一方、愛子(和久井映見)は会社のことで思い悩んでいた。中庭で一人考え込んでいると、本社へ出かけていた松下(奥田洋平)が、すっかり気落ちした様子で帰ってくる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

松下の孤独感が、丁寧に描かれた

私の「妄想(記事)」よりも若干早めに、劇中は「1965/昭和40年11月28日」。現実の世界では仏滅の日曜日だった。愛子(和久井映見)と乙女寮の料理人・和夫(陰山泰)の何気ない会話の中に、こんな会話をいつまで続けられるのか分からぬ不安が、愛子の箸を拭きながら一瞬唇を少し噛み締めた仕草に込められて始まった第9週の月曜日。

いよいよ「向島電機編」の終わりの始まりだ。本社の会議から暗い面持ちで工場に戻って来るライン長の松下(奥田洋平)、それを中庭で待ち受ける愛子。やりきれない気持ちの2人の背中のカットのあとに、松下へ愛子の檄が飛ぶ。

愛子「そんな顔するな!男だろう、松下明!
   ちゃんと、しっかり、あの子たちに話をする。
   それも君の仕事でしょう。
   本当におう、入社した時から変わってないなぁ。
   しっかいする!」

愛子の言葉に背中をポンと押された松下が、工場の扉を開ける前の足の動作が僅かに少しためらいがちにゆっくりだったのが印象的。廊下を歩く松下をガラス越しに移したカットも、作業中の工員たちが気付いていないと言う表現と重なって、松下の孤独感が丁寧に描かれて良かった。

食堂のガラス越しの和夫の描写も良かった

松下に檄を飛ばした愛子自身も、まだ中庭で悩み苦しんでいた。そんな愛子をそっと覗く和夫を、今度は食堂のガラス越しに描く。昭和30年頃のガラスや鏡はまだ製法が確立されておらず歪んだりしていた。今回もそんなガラス越しのはっきり見えない和夫も良かった。そして、和夫はただただ自分の仕事を続けるだけ…

信じがたい現実に、強烈にノックアウトされたみね子

作業が終わって全員集合。松下が工員へ労をねぎらった後に「向島電機の倒産」をついに発表。そして、12月20日に工場閉鎖も。乙女寮は年明けまで。婚約中の幸子(小島藤子)が必死に松下に食い下がる。

幸子「それは…決定なんですね?
   もう、どうにもならないんですか?
   私たちが今日から寝ないで頑張っても、
   もうここでは働けないんですか?
   ここにいる仲間とは、もう別れなきゃいけないんですか?
   もう、無理なんですか?」
松下「申し訳ない!」

乙女たちに強烈な雷が落ちた瞬間だった。幸子の願い、叫びを聞いて、頭の中が真っ白になったみね子(有村架純)の表情が実に良かった。“普通の田舎娘” だからこそ、給料だ仕送りだとか心配するどころでない、ただただ「工場、無くなります」と言う信じがたい現実に強烈にノックアウトされた訳だ。

愛子の激励で、前に進むことは決意したみね子の手紙

続いて、「乙女寮」の舎監・愛子から一言。「ごめんなさい」で始まった最後まで舎監として乙女たちを守れなかった自分への戒めの言葉。そして、続くのは自分への、乙女たちへの励ましの言葉だ。

愛子「辛いけど、下を向くのはやめよう。
   あなたたちはね、皆しっかり働ける子だよ!
   ちゃんと頑張った。それを誇りに思おう」

この愛子の言葉で、何か心につっかえていたものが取り除かれたような表情のみね子が、奥茨城の実家に手紙を書く。年末年始には帰省すると言う内容の手紙。綴り途中の手紙の文面が「それから、」で止まっていたのも印象的。恐らくこの日の出来事を書くのだろう。

乙女たちの大活躍で倒産がひっくり返る展開もない。突然に大金持ちが登場し向島電機の再建が始まる訳でもない。ただただ倒産するまでの1か月間、寮を出る前の時間を、我が身に起こった運命として受け止めて生きるだけの、普通の人たちの「終わりの始まりの物語」だ。見届け、見守るしかない…。それが『ひよっこ』と言う朝ドラだ。

あとがき

土曜日の感想が、仕事に出かける時間の都合で簡単感想になってしまったので、『「ひよっこ」を2か月間観終えて、今思うこと…』を投稿しました。77回ものWeb拍手と数々のコメントを頂き、ありがとうございます。やはり、『ひよっこ』の現状にモヤモヤしている人が多かったんですね。

また、土曜日の「みね子と綿引の恋バナ」の扱いが不明瞭で中途半端にあさっりと終わって良かったと言う感想には、99回ものWeb拍手を頂き、ありがとうございました。結果的に、綿引の話を無理に盛り上げずに、今回の倒産のくだりにすっと滑り込んで正解だったように思います。

今回のみね子がボーっとしたシーンが多かったので、「そんな場合かよ?」なんて思う人もいるかもしれませんが、みね子は「普通の田舎娘」です。目の前の出来事を1つずつしか処理できない女の子。そんなみね子が、これから仕送りをどうするのか?再就職先は?ゆっくりと進んで行くんでしょうね。

明日は、区切りの第50回ですね。当blogは、引き続き本作を応援します。

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フランケンシュタインの恋 (第6話・2017/5/28) 感想

フランケンシュタインの恋

日本テレビ系・新日曜ドラマ『フランケンシュタインの恋』公式
第6話『好きな人を守るための3つの戦い』の感想。


深志研(綾野剛)が天草(新井浩文)のラジオ番組に「フランケンシュタイン」というラジオネームで出演した。津軽(二階堂ふみ)は心配しながら稲庭(柳楽優弥)や鶴丸(柄本明)と大学の研究室でラジオを聴く。すると本番中、深志研は自分が人間ではないと告白し始める。津軽らは焦るが、十勝(山内圭哉)らは相手にしない。さらに深志研は、もっと人間を知りたいと話し、天草も深志研にメッセージを送るようリスナーに呼び掛ける。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

ラジオが物語の中心なら、継美と工務店の話は不要?

第7話の感想に入る前に。もしも、深志研(綾野剛)ラジオ番組を通して、いろんな人と交流していくと言うストーリー展開が当初からの既定路線だったとしたら、津軽(二階堂ふみ)の大学の研究室のくだりも、稲庭工務店のくだりも、ほぼ無くても良かったのではと言う、根本的な疑問が湧いてきた。

もちろん、こう言う路線に話が進むのは間違ってはいないが、こうなるならなぜここまで引っ張った?って感じだ。

中華店で座ってるだけの継美に、共感度ゼロ

では、第7話の感想。今回で最も不可思議だったのは、深志研の存在よりも、津軽継実と言う女性の存在理由。今、深志に関わる登場人物の中で、一番深志のことを理解している継美が何もしな過ぎるのが不思議すぎる。

まず、普段は何かと首を突っ込み引っ掻き回す役柄が多い印象の強い女優・二階堂ふみさんが、何もしない役を演じている違和感があるし、イライラしっぱなし。その上、終盤の中華料理店でああなってしまった深志を何もせずただ座っていただけの継美へ共感度もゼロ。ここまでくると “タイトル詐欺” と言いたくなる…

「フランケンシュタインに会いたい」と言う心理の描写

結局、今回も「本作の魅力=綾野剛さんの存在感と演技力」であることに間違いないのが明らかになった。特にこの第6話では、これまでに接触の無かったラジオリスナーらとの対話や交流を通して、少しずつ変化していく深志を見事に表現した。前回も書いたが、「深志研」を見るだけでも本作を観る価値がある。

この展開が、今回の「リスナーたちがフランケンシュタインに会いたい」とリンクしているのは面白い。また、義足の園児(横山歩)とのやり取りでは、不覚にもオジサンはウルッと来てしまった。そして、益々綾野剛さん演じる「深志研」の魅力に惹き込まれていく。ただ、テレビドラマとしてそれだけで良いのか?と言う疑問は残るが…

あとがき

深志「強くなければ怪物とは呼ばれないんです。
   あなたも、怪物になって下さい。
   怪物になって、お母さんを喜ばせて下さい。
   僕も一緒に頑張ります。一緒に頑張りましょう。
   一緒に喜ばせましょう。頑張れ!頑張れ!」

「怪物、頑張れ!」と大声で叫び続けた深志の心が、園児の心を解放した瞬間は実に爽快でドラマチックでしたね。それなのに、継美との恋の部分はホント描くつもりがあるのか心配になるレベル。ラジオのくだりは悪くないですが、恋を描くなら不要。この矛盾を解決して欲しいです。

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