べっぴんさん (第149回・3/30) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第26週(最終週)『エバーグリーン』『第149回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
 本作は、2/28 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。


行方不明だったすみれ(芳根京子)の孫・藍(渡邊このみ)が、家に戻ってくる。しかし、どこにいたのか、なぜいなくなったのか尋ねても、何も答えようとしない藍。そんな藍に、すみれは自分が子供の時に、針と糸に興味があったあまり、父の靴をばらばらにしてしまったエピソードを語るのだった。それを聞いた藍は、心に秘めていた気持ちをすみれたちに伝え始める…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

如何せん脚本家のやり方が、大が付く程に下手すぎる

148回の放送中で、最もシュールな笑いを全国の朝のお茶の間に届けた “オカルトコント” の振り返りで始まった、残りの放送を僅か2回とする本作。実はこのシーンは、意外にまともな内容なのだ。

は な「辛抱強く、藍の話を聞いてあげて。心の声を。
    目には見えなくても、ずっと見守ってるよ」
五十八「お前らは、お父さん、お母さんのべっぴんや」

幼少期に亡くなった母・はな(菅野美穂)が、「語り」と言う立場で、ヒロイン・すみれ(芳根京子)の子育てをずっと見てきたからこそ言える台詞が詰まってる。それに加えて、父・五十八(生瀬勝久)の「べっぴん」の言葉も、この脚本家にしては、必死に物語を原点に戻そうとしているのだ。

ただ、如何せんやり方が大が付く程に下手。妹の夢に姉が入り込んで幽霊と話し合いしているように見えるように書いちゃダメ。普通、すみれはうたた寝すらするのは不自然なシーンだから、思い切って藍(渡邊このみ)を一晩行方不明にして、すみれの夢枕に立つ位が丁度良かった。藍は早朝に帰れば良いのだから。

折角さくらが叱ってるのに、健太郎は立ちんぼう…

脚本家が下手くそなのは、主題歌明けにも露呈する。折角さくら(井頭愛海)が藍に居場所を問い質し始めたのに、祖父母らが詮索を止めてしまう。それでも藍に食い下がるさくらは久し振りの「さくらの乱」らしくて良かっただけに、もったいないシーンだ。

すみれ「今日はもう止めにして、またにしたらどう?
    こんな時間やし…」
君 枝「そうやね。みんな疲れたやろうし。
    藍もね、一日ゆっくり寝て…」
昭 一「そやな。とにかく良かった」

祖父母にとって孫は子育ての責任が無いから目に入れても可愛いと言うが、ここは、大勢の人たちに迷惑を掛けたのだから、居場所の詮索は翌日に繰り越すとしても、きちんと大人が叱る。いつもは偉そうな健太郎(古川雄輝)が棒切れの如く立ってるだけ。本来は、健太郎がしっかりと叱るべきだった。止めるのはその後だ。

「さくらの乱」でも母子三代の話を盛り込むべきだった

直前のお花畑な祖父母たちのシーンさえ、ピシャっと藍を叱ってから寝かせつけておけば…と悔やまれるのが、すみれが藍との “繋がり” を、はなの言葉を引用してさくらに語ったり、すみれがはなの言葉を使ってさくらへ “子育て” を話したシーン。

最近の物語が「すみれ→藍」になってきている流れを、強引にだが「すみれ→さくら→藍」にしようと、努力のあとは見える。本来は、こう言う母子三代の話を、「さくらの乱」でも上手に盛り込むべきだった。そうしたら、少なくとも母子の “繋がり” の物語だけでも、少しはまともに描けただろうに。「キアリス」は別にして…

藍がカメラを分解した理由が、あまりにも稚拙過ぎる

藍「何で…何で、そんなに皆の顔を残せるんかって思って。
  中に何か入ってるんやないかって思って…」

うーん、厳しいね。この藍のカメラを壊した理由が。この程度の幼稚園児みたいな疑問なら、普通はおじいちゃんに聞くんじゃないかな。分解するのは、「どうして写真が写るのか?」の答えを自ら引き出す時では?結局、すみれが靴を壊した時の理由もそうだったが、理由が中途半端で稚拙過ぎるのだ。

だから、しっくりこない。だから、未だに幼少期のすみれの麻田(市村正親)へのあのエピソードが、すみれのものづくりへの興味関心の原点に見えない。やはり、子どもを描くなら、子どもの年齢と言動はそれなりにきちんと精査して書かないと、ただの我儘、おバカさんに見えちゃう。藍の言い訳を聞いてるさくらも同様だ。

あれだけの大騒ぎをした孫を "心が豊か" って?

結局、何処へ家出をしていたのかも言及しないまま、さくらも「それ言う事やったらお母さん、怒らないよ」で終了。さくらの若さで藍に人生の送り方を語るのも変な話。せめて、すみれに言わせたら良かったのに。要は、登場人物に台詞を割り振ってるだけ。そして、何故か物語は “写真家誕生” の方へ進んじゃう…

紀夫「優しさや幸せを感じることが出来た藍の心が豊かなんや」

これ、紀夫が孫を溺愛してるからってことで処理するしかないのかな?あれだけの大騒ぎをした孫を “心が豊か” って?でも、結果的に何となくま~るく収まった感じの坂東家の朝食。私の目には、藍のきょろきょろした視線が、シメシメって言ってるように見えたのは、私の心が豊かでない証拠だ。きっと…

潔の "幸せは一人では感じられない" はダメでしょ

そして、すぐに新しいカメラを与えられて、嬉しそうに首から下げてる藍。こうやってすぐに買い与えるのも金持ちエピソードで鼻につく。まあ、そんなのどうでもいい。驚いたのは、ゆり(蓮佛美沙子)と潔(高良健吾)のこの台詞だ。

ゆり「姉妹(きょうだい)って良いねえ」
潔「幸せ言うのは、一人やと感じられんもんやなぁ」

そもそも、全員一人っ子のドラマで、唯一の姉妹が「姉妹って良いねえ」と言う不自然さ。そして、潔の “幸せは一人では感じられない” と言う信じられない価値観の押し付け。これでは独身やパートナーに先立たれた人は幸せではないとでも言うのか。ホント、優しさの欠片も感じないこれらの台詞。これが朝ドラかと言いたい。

あとがき

何とか強引な技で「すみれ→さくら→藍」を描こうとしたのは認めます。しかし、そのやり方も稚拙過ぎます。そして、最後の潔の何気ない台詞は、世の中の多くの人を悲しめたのでは?もはや、本作を “心を込めてモノをつくる” を描くドラマとは言えません。つまらないのは諦めますが、気付付けるのは良くないです。

[お願い] コメント等でのあらすじのネタバレ厳禁でお願いします。今やストーリー展開が唯一の私の楽しみですので…(困)

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ドラマ特別企画 松本清張「花実のない森」 (2017/3/29) 感想

ドラマ特別企画 松本清張「花実のない森」 (2017/3/29) 感想

テレビ東京系・【ドラマ特別企画】松本清張『花実のない森』公式
『東山紀之、中山美穂の豪華キャストで贈る清張の傑作ミステリー。愛したのは、近づく男を次々と死に追いやる謎の美女。万葉集の古歌にのせて紡ぐ、切なくも美しい愛の物語。』の感想。
なお、原作:松本清張『花実のない森』(光文社)は未読。また、1965年公開の映画は未鑑賞。


雨の夜、一人車を飛ばしていた梅木隆介(東山紀之)は、ヒッチハイクの男女を乗せる。冴えない風貌の男の横で艶やかに微笑む美女・江藤みゆき(中山美穂)。彼女が車に忘れたペンダントには、万葉集の古歌が刻まれていた。謎めいたみゆきの美しさにのめりこんでいく梅木。だが彼女に近づく男たちは次々に不審死を遂げていくのだった。自らの危険をかえりみずみゆきの正体を探る梅木。彼が最後に辿り着いた真実とは…?
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

梅津がみゆきに一目惚れしたようには見えなかった

脚本は、『連続テレビ小説・まれ』等の篠﨑絵里子氏。演出は、『コック警部の晩餐会』『銀と金』等の中前勇児氏。

原作は未読だが、脚本が近年の迷作朝ドラ『まれ』の篠﨑絵里子氏だから、恐る恐る見てはみたが、原作知らずとも、まず梅木隆介(東山紀之)が江藤みゆき(中山美穂)に一目惚れしたように見えなかったのは、俳優と演技指導のせい。まず、そこがきちんと描かれていないから、その後のお話は成立せずって感じ。

おい、脚本!人間の内面を描かずしてドラマは成立しない

これ、梅木がほぼ異常性欲者ってなっている時点で、原作の松本清張らしさが幻滅。もう、この時点で脚本も演出もダメダメ。まあ、主演の2人のキャスティングを見れば、大よその予想はついたが、ここまで表面的に人間を描いたドラマは久し振りに観た。

あとがき

主演の2人のキャスティングミスと、脚本家の人間の見方の薄っぺらさが露呈しましたね。テレ東は深夜ドラマだけの方が良いかも?なんて思ってしまいました。

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