ひよっこ (第77回・6/30) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』(公式)
第13週『ビートルズがやって来る』『第77回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
抽せんに当たっていればビートルズのチケットが届く日が来た。みね子(有村架純)は郵便が気になって落ち着かない。その様子を見た鈴子(宮本信子)は「こっちまで仕事にならない」とアパートをのぞいて来るよう助言する。あかね荘に行くと島谷(竹内涼真)が郵便物を受け取っていた。みね子は、自分宛ての郵便物がないか尋ねてみるが…。そんな時、宗男(峯田和伸)は秘密基地に籠もってじっと考え事をしていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
前回の「歯磨き粉の押し売り」から次の段階へ…
先日の『あさイチ』で有働由美子アナが、当選したら撮影が大変だから…と言っていた通り、チケットが当たるはずはないから、前回で「歯磨き粉の押し売り」みたいな描写は止めた方が良いと思ったし…
みね子「へへへ!しゃんめぇ」
今回のみね子(有村架純)のこの↑台詞を用意しているのなら、尚更、薬局の前で買おうか悩んでるみね子に、鈴子か省吾が気付いて、みんなでみね子を応援してあげようで良かったのに…
丁寧に、"一喜一憂" する登場人物たちを描き出す
場面は、あかね荘から営業中のすずふり亭。前回が「歯磨き粉の押し売り」とは言え、みね子は当然のこと協力者全員もそれなりに盛り上がったところからの、正に “一喜一憂” する登場人物たちだ。
早苗「まぁ私はあの歯磨き粉一番好きなやつだから、
幾つあっても困らないし別に良いけど」
夜のあかね荘での、この↑早苗(シシド・カフカ)の台詞なんて、一見嫌味にも聞こえそうでさり気ない優しさが含まれてる。「バー月時計」で落ち込んだみね子を思い出し、ウィスキーのロックをグイッと飲み干す島谷(竹内涼真)のやるせない気持ちの描写もいい感じ。
みね子の宗男宛ての葉書で、瞬間的に時間と空間移動した
次の場面の編集がちょっと良かった。夜、早苗に貰ったおにぎりの横で、みね子が宗男(峯田和伸)宛てに「落選」の旨を知らせる葉書を書いており、カットが一度葉書からラジオのスイッチを切る引きのみね子になって、次は誰か(予想は付くが)の髪の毛舐め(越し)の全文が書き終わってる手に持たれた葉書のアップ。
©NHK
実は、その手の主は、葉書を受け取った宗男だったと言う、瞬間的に時間経過と場所移動の演出であり編集だ。すっかり “ハートブレイク” して落ち込んだ宗男が何かを思いつく表情の直後に、今度はすずふり亭の営業中の日常風景が直結。応募から時間経過が分かり難くなっていたから…
N「ビートルズ来日まで、あと3日に迫りました」
この↑語りと新聞のインサートは、丁寧な描写だ。それに新聞の中見出しに「警備も人海戦術で」とありこれがヒントに違いない。それは、前回の終盤で柏木堂が巻き込まれる騒動は、やはり私の想像通りに警備関係者用の仕出し弁当の大型受注と見た。さて、私の妄想が当たるかどうかも楽しみだ。
正に "居ても立っても居られない" の後半戦
さて、場面は店が終わった裏の広場。ナント、と言うか予告編通りに宗男が突然上京して来た。
みね子「えっ?切符無いのに来たの?」
宗 男「おう。居でも立っても居らんなぐなっちまってよ」
分かるなぁ。居ても立ってもいられなくて会場近くに行っちゃう気持ち。私も桑田佳祐さんのソロコンサートのチケットがファンクラブも一般販売も全滅で、屋根が付いていない会場を探して、関西方面まで会場から漏れて来る音を聞きに行った位だから。おっと、それ昭和40年代でなくて、数年前の話ね(苦笑)
富と宗男の強力キャラ対決での、みね子の描き方が上手い
そして、いつかは描かれると思っていたが、ついに宗男と大家の富(白石加代子)の一騎打ちの場面がこんなに早く訪れるとは。で、出会った早々、髪型で一揉め。富の髪型もかなり個性的だけに、この↓やり取りが面白い。
富 「変な頭…。それ、かつら?」
みね子「えっ?」
宗 男「お?そんな訳ないでしょ。引っ張ってみ、ほれ。
いてて!本気でやっかな…」
富 「世も末だ」
みね子「はぁ」
髪型ツッコミが終わったら、今度は↓の富さんのお名前ツッコミ。止まることを知らない宗男のボケツッコミに呆れるみね子が可愛かった。こう言う真面目でしっかり物の長女気質を動作で魅せるのは良いこと。富と宗男に言葉で勝つなんて、みね子には無理なんだから。それにしても、これコントだよね。
宗 男「どうかね、ばあちゃん」
みね子「ばあちゃんって言っちゃダメだって!」
宗 男「何で?」
みね子「何でって、富さんって言って」
宗 男「そうか?ふ~ん。いい名前ですね、富さんか。
あっ、有名な、ほら、貫一お富。
ねぇ、『金色夜叉』熱海の。ね!」
富 「あれは、お宮」
宗 男「ハハハ!」
みね子「もう、宗男さん!」
物語は確実に "日常" を描きながら前に進んでる
で、最後にみね子からの事前情報が入っていたに違いない。富が “食べ物で釣れる大家さん” であることを最大限に活かした “茨城名産の付け届け大作戦” だ。私も大好きな「凍みこんにゃく」も登場。みね子も、この大作戦を猛プッシュ。太鼓と拍子木の効果音の後に、すっくと立ち上がる富。
なんと、富が空き部屋の鍵を宗男たちに差し出した。そして、あっと言う間にあかね荘の4人と宗男が合流。
宗男「宗男さんで~す!」
長旅の疲れも何処へやら状態で、ハイテンションな宗男。上京初日の夜からロックンロール全開だ。前回を批判的に受け止めた視聴者には、今回は富も宗男も失礼だとかビートルズの音楽が流れないとか、笑いを取りたいだけとか、そんな意見が出そうだが、物語は確実に “日常” を描きながら前に進んでる。それで良いではないか。
あとがき
前回に続いて、賛否両論ありそうな15分間でしたね。でも、きちんと各登場人物たちは役割分担され、描き分けられているから、ごちゃごちゃした感じは無く、丁寧に描かれている印象です。あとは、好みの問題でしょうかね。
最後に。前回の感想に、118回ものWeb拍手を頂き、ありがとうございました。それと当方の手違いで、2日間コメント欄が表示されていませんでした(謝)。居ても立っても居られないロックンロール宗男に共感しっ放しの15分間でした。という訳で、当blogは、まだまだ引き続き本作を応援します。
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【これまでの感想】
●[妄想] 「ひよっこ」の昭和40年と言う時代設定に、再び“名作の予感”(2017/05/04)
●[訂正] 「ひよっこ」第36回で、みね子がビーコロを食べたのは "初任給" でした(謝)(2017/05/14)
●「ひよっこ」を2か月間観終えて、今思うこと…(2017/05/28)
●「ひよっこ」の“青天目澄子”と演じる女優・松本穂香に注目してみた(2017/06/05)
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第1週『お父ちゃんが帰ってくる!』
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